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高原の朝風呂を大切に

 春の盛りを過ぎたころから、朝風呂に入るようになった。寝汗を多くかくようになったこともあるけど、今日という一日を清らかに始めたいと思ったことが一番の理由だと思う。

 夏至に近づいてくると、夜が明けるのも早い。まだ世間の多くが眠りから覚めない時間に、まだ世間の多くが動き始める前に、身体を洗い、浴槽に入り、深呼吸するときが、そして、最後の水浴びのときが、至福の時間。

 今、この空間でのこの時間、とてもありがたいと思う。

 いつの頃からか、この朝風呂タイムを、「高原の朝風呂」と名付けていた。都会に居ても忙しい日常とは距離を空け、静かに(といっても、ほぼ失聴したので耳鳴りしか聞こえないが)過ごせる時間と空間。

 それが、鳥がさえずり始めた高原の静かな朝のイメージと重なる。だから、「高原の朝風呂」と自分の内で呼ぶだけで、身も心も静かな高原にワープしてしまう、お得なのだ。

 何気ない日常の一コマではあるけど、大切にしたい時間。

 「高原の朝風呂を大切に」

 

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