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14. 弱くて寂しがりやで優しい。

26歳になって、もうだいぶ、
それぞれになっちゃったなって思う。

毎日一緒に帰った子もかけがえのない親友も
大人になって、それぞれになってる。
みんな今生きている場所が世界だから、
周りにいる人の言葉が価値観になり
「正」と「悪」ができていく。
無意識に、自分の近くにいる人に寄り添い、
遠くにいる人がぼやけていく。
あの頃はあんなにくっきりしてたのに。


どんな場所で生きる人もきっと、
人より飛び抜けて不幸かと聞かれても
飛び抜けて成功してるかと聞かれても
首を横に振るけど

でもどちらかといえば、わたしきっと不幸せ。
どうせ他の人には理解されないでしょうけど。

どちらかといえば、わたしきっと幸せ。
別に誰かに言うようなことじゃないけど。

みんなそうやって
わたしにしか分からない人生を歩いてる。


大人になると世界が広がるように見えるけど、
本当は狭くなってるのかもしれない。
近くにいる人の価値観を尊重したり、
遠くにいる人には勝手にストーリーをつけて
憧れてみたり、妬んでみたり。

どんなに俯瞰して分かった気になっても
きっと、世界の端から端まで
全部正しく知ることなんてできない。
そんなに世界は小さくないし、
人間はそんなに冷静じゃない。
もっと弱くて寂しがりやで優しいから、
目の前の誰かを大切にしたくて
多分そんなことできない。


だからきっと元から
世界を理解することが
大人になるってことじゃなくて
自分がなるべく幸せでいる場所を作るのが
大人になるってことなのかもしれない。

誰かの人生を批評するなんてまだ早い。
まずはただ自分とそばにいてくれる人たちが
幸せでいられる場所を探していたい。

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