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【まとめ】シバターvs.久保優太、八百長騒動

年明早々に久保優太の妻サラの兄が八百長を示唆するツイートから端を発した「シバターvs.久保優太の八百長騒動」。

1月11日に榊原信行CEOが大晦日にさいたまスーパーアリーナで開催されたRIZIN.33のシバターvs.久保優太に関する声明をRIZIN公式YouTubeチャンネルで発表(収録は1/10)したことで、とりあえず、この件は終結したのではないでしょうか。

RIZINの公式見解発表までに両選手だけでなく、さまざまな選手や関係者がSNSを通じて意見・見解を発信したことで、情報が錯綜している部分があるので、まとめてみました。

シバターvs.久保優太、試合決定まで

12月上旬 HIROYAの引退試合として、久保優太との試合が内定(RIZINから公表はされず)。
12月上旬 シバターvs.皇治を交渉していたものの、条件面で折り合いがつか ず、試合は成立せず。

シバターvs皇治

12/11 HIROYAが自身のYouTubeチャンネルにて、足の甲にヒビが入るケガを負ったため、内定していた引退試合を棄権することを公表。
12/13 RIZINがシバターvs.久保優太を契約体重90.0kg、ルールは3分2RのRIZIN MMA特別ルールで行うことを発表。

シバターvs.久保優太

試合決定から試合前日まで

試合決定後から、シバターがRIZINの交渉窓口である笹原圭一広報部長を通じて、「体調不良」や「ケガを負いたくない」などの理由で、棄権をほのめかしており、試合の中止や代替え選手の検討を行っていた模様。

12/25 シバターと久保優太が電話でやり取り(後にコレコレチャンネルから流出)
・1ラウンドは顔を殴らないで欲しい、蹴りはOK         
・2ラウンドは合図の後にハイキックでシバターをKOする。
・シバターはRIZINとまだ契約しておらず、試合中止を示唆させながら、八百長を持ち掛ける。

以下、シバターと久保優太の電話内容の書き起こし。

シバター「結論から言うと、まず自分の実力ではまず久保さんにはほぼ敵わないというのが、まず私の気持ちというか見解で」

久保「いや、全然そんなことないと思います、そんな」

シバター「そう言っていただくとありがたいんですけど、多分今だいぶケガじゃないんですけど、体のことでいろいろありまして、始まってみたら試合にならないだろうなっていう見解なんですよ。
で、ちょっとその提案なんですけど、私の負けていいんで、2ラウンドの例えば1分とか2分とかのところで合図を決めて、要はハイキックならハイキックで倒すみたいなことを決めてっていう台本的なことを作って、でもお互いに致命傷は与えずっていう約束のもと、試合を作るっていうのは可能か不可能かっていう打診なんですけど」

久保「それは俗に言う八百長ってやつですか?」

シバター「そうですね。プロレスっていう感じですね」

久保「僕、実はシバターさんのYouTube好きでよく見ていて、よく舞台裏とかで…」

シバター「あの~、舞台裏をあえて作ってるってやつで、あれはこういう舞台裏を撮影しますよっていうのを朝倉未来さんとか安保(瑠輝也)さんとかに説明した後に台本パートを撮影してるんですけど、今回は真面目に、あの~、実はこれ笹原さんにちょっと話しておりまして、作っていいですかっていうのが」

久保「なんて言ってんですか、笹原さんは?」

シバター「で、私RIZINとまだ契約交わしてないんですけど、契約書を交わした後に2ページ目というかステップ2として、『久保さんにそういった話を打診するのは可能です』というのがRIZINさんの、笹原さんの回答でした」

久保「そうですか、なるほど」

シバター「で、真面目に言うと、今回負けることに関しては全然OKでして、ただ、実力差があまりにもありすぎるというのと、今私はスパーリングとかでパンチを結構クリーンヒットとかもらっちゃうと結構体の半分が痺れて動けなくなっちゃうんですよ」

久保「えっ、そんな状況なんですか?」

シバター「はい。なので、おそらく試合にならないというか、結構ヤバいケガをしそうな予感がありまして、で、負けることは全然良いので、変なヤバいケガを無く終わらせたいので、久保さんに華を持たせるようなことになってもいいと思ってるので、そこを握れたら自分は試合をできるかなって思ってるんですけど」

久保「そうなんですね。僕は試合が流れるのが、そのー、周りの人もシバターさんとやるのと盛り上がってくれてて、サラちゃんも入場の準備とか結構頑張ってくれてて、一挙一動ヤフーニュースさんも取り上げてくれてるじゃないですか。なので、これが無くなっちゃたら悲しいと思ってます」

シバター「一番良いのはケガなく久保さんの株が上がって、RIZINさんもいろいろ動いていると思うんで、全てが無事に終わるのが私が望む形ではあるんですけど。
とは言え懸念していることは、そうやって油断させておいてシバターが騙し討ちして勝ちに来ることだと思うんですよ」

久保「(笑)HIROYA選手が食らった腕ひしぎ十字固めとかメチャメチャ上手いと思いました」

シバター「まぁそういうのは無くして、例えば書面を交わすとか、供託金を私が積むとか、変に約束を破れないようにして、極めてバレないような作りにするというのは、もし行けるかどうかって考えていただきたいんですよね」

久保「僕は一回もそういうことをやったことがなくて、できるか不安というか…シバターさんはそういうことをやったことがあるんですか?」

シバター「実は結構ありまして。『Breaking Down』とか作ってるんですよ」

久保「えーっ、そうなんですか」

シバター「そうなんですよ。これ逆パターンで、芸人さんにケガさせられないんで。みなみかわさんの顔に傷つけたりとか、ケガさせられないんで。ケガはお互いに絶対しないような形のものを作ったんですね」

久保「えーっ、全然そんな裏側とか分からなかったんで」

シバター「はい。ローとかミドルとかは全然蹴ってもらって構わないんで」

久保「HIROYA選手のローにもビクともしなかったですもんね」

シバター「全然効いてるんですよ。向こう1週間ぐらい歩けなかったんですけど」

久保「僕もHIROYA選手と試合したことあるんですけど、メチャメチャロー強かったんですよ。それを余裕で受けてたんで、体重差とかシバターメチャメチャ打たれ強いと、怖いなって正直思ってました」

シバター「今私がこんな感じでお願いして、今すぐ良いですよっていうふうに答えられないと思うんで、ちょっと考えていただいて、契約とかお互い絶対に変に裏切らないようや形とか、やり方によっては出来ると思うんで、ちょっと考えていただければ幸いです」

久保「分かりました。すみません、僕としては試合が無くなるのが一番怖いところなので。なんか、はい、そういう感じだったら」

シバター「ではすみません、夜分、考えていただければ幸いです」

久保「分かりました。よろしくお願いします。素晴らしいクリスマスを」

試合当日

1R 2分16秒 SUB(テクニカルサブミッション:アームバー)※コーナーストップ

久保優太のセコンドを務め、タオルを投入した宮田和幸はBRAVEでの指導とセコンドのみで、マネージメントはしおらず、シバターとのやり取りなどは聞いていなかったことを自身のYouTubeチャンネルで公言(1月4日)。

シバターのセコンドを付いたHIROYAは久保優太とのやり取りは知らず、また、RIZIN.26(2020年12月31日)で行われたシバターとの試合に今回のようなやり取りはなかったことも自身のYouTubeチャンネルで公言(1月6日)。

試合後からRIZIN公式見解公表まで

1/1 久保優太の妻サラの兄が、シバターとの試合に八百長が行われた証拠とするLINE画像をツイッターに投稿。

1/1 久保優太がシバターとの試合の舞台裏で、何かがあったような意味深なツイート。

1/2 久保優太が三崎優太 青汁王子のYouTubeライブ配信に生放送とは知らず電話出演し、八百長疑惑について説明。
・LINEは本物。
・Instagramにシバターから直接連絡があり、台本を持ち掛けられたのが始まり。
・これまで対戦相手と連絡をとったことは一切なく、最初は信じていなかった。

1/4 久保優太が自身のYouTubeチャンネルに「大晦日、久保優太の真相をお聴きください」と題した動画を投稿し、今回の騒動を謝罪。
・提案を蹴った時に、スポンサー、ファン、入場曲の準備をしている妻サラに迷惑をかけてしまうのではと強迫観念に駆られてしまった。
・試合の成立を最優先にするためにシバターの提案に乗ってしまった。
・シバターの陽動作戦にひっかかってしまって、100%の闘う気持ちを作れないままリングに上がり、RIZINの神聖なリングを汚してしまったことを謝罪。

1/4 RIZINの競技運営を行っているJMOC(日本MMA審判機構)が非公式戦を除く試合結果を公表。
シバターvs.久保優太の試合結果が記載されていないことから非公式戦であることが判明。

1/5 YouTubeのコレコレチャンネル KoreTubeでシバターが久保優太に八百長を持ちかけている電話の音声内容をライブ配信。
(音声データは久保優太が録音しもので、RIZINから「生放送に出ないでほしい」と要請があったので、「自分で流すことはできない」「音声データは第三者から極秘で入手したもの」を条件に提供したが、コレコレが拒否)。

1/6 Breaking Downが、1/5のコレコレチャンネルでシバターがBreaking Downに台本があるような発言を受けて、反論のコメントをツイート。

1/8 久保優太が自身のYouTubeチャンネルに「皆様、本当に申し訳ございません。」と題した動画を投稿し、今回の騒動を再度謝罪。
・シバターに音声を流してしまったことも謝罪
・過去にアスペルガー症候群の診断を受けていたことを告白

RIZIN公式見解公表

1/11 RIZIN榊原信行CEOがRIZIN.33 シバターvs.久保優太に関する声明をRIZIN公式YouTubeチャンネルで発表(収録は1/10)。
・RIZINは100%リアルファイト。
・天地天命に誓い、2015年の旗揚げ以降、RIZINで八百長は1試合もない。
・契約書には無気力試合・八百長禁止の規定はあるが、選手間での連絡の規定はない。
・再発防止のため契約書を改善し、選手にもSNSの使い方を啓蒙していく。
・今回誰かに罰を与えることはしない。
・シバターの取っている戦法・戦術は、品性下劣でモラルハザードに値する。
・炎上系YouTuberを使う上での選手管理が足りなかった。今後徹底していく。
・炎上系YouTuberの起用は善悪あり、今回は悪の部分が勝ってしまった。
・物議を醸すかもしれないが、今後も今回のような話題性のあるカードを組む。小さくまとまる気はなく、あらゆるチャレンジをしていく。
・UFCやベラトールと同じアプローチをしていては一生勝てないので、彼らがやらないことをやっていく。

参考(他競技の罰則)

ちなみに、不正行為をした場合はプロ野球は「永久失格処分」、Jリーグでは最悪「5,000 万円以下の制裁金、永久的に公式試合に関わる職務の停止」の併科だそうです。

日本プロフェッショナル野球協約第18章177条(不正行為)
選手、監督、コーチ、又は球団、この組織の役職員その他この組織に属する個人が、次の不正行為をした場合、コミッショナーは、該当する者を永久失格処分とし、以後、この組織内のいかなる職務につくことも禁止される。(1)所属球団のチームの試合において、故意に敗れ、又は敗れることを試み、あるいは勝つための最善の努力を怠る等の敗退行為をすること。

Jリーグ規約
第 43 条〔不正行為への関与の禁止〕
JクラブおよびJクラブの役員、選手、監督、コーチその他の関係者は、方法・形式のいかんにかかわらず、また直接たると間接たるとを問わず、試合の結果に影響を及ぼすおそれのある不正行為に一切関与してはならない。

第 142 条〔制裁の種類〕
(2) Jクラブに所属する個人に対する制裁の種類は次のとおりとし、これらの制裁を併科することができる。
① けん責:始末書をとり、将来を戒める
② 制裁金:1件につき 5,000 万円以下の制裁金を科す
③ 出場の資格停止:無期限または違反行為1件につき1年以内の期限を付して、公式試合への出場権を剥奪する
④ 公式試合に関わる職務の停止:一定期間、無期限または永久的な公式試合に関わる職務の全部または一部の停止


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