糸を紡ぐ技、編む技④ ガラ紡績と機械紡績
江戸時代、東日本地方を中心に発展した生糸は、鎖国が解かれた後に重要な輸出品となる。しかし、輸出量の急増にともなって粗悪品が出回るようになり、品質改善と生産体制の整備が必要だった。一方で海外からは、安価で高品質な綿糸や綿布が輸入されるようになり、前近代的な国内の木綿業は打撃を受けてしまう。明治時代を迎え、政府はこれらの対策として国内繊維業の近代化(産業化)に力を注いだ。そんな中で愛知の糸の技は大きな成長をとげていく。
まずは綿糸を紡ぐ技である。
明治6年に長野県の臥雲辰致が発