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はじめましてのメンバーと90分でZINEをつくる

先月、仙台市青葉区春日町にあるシェア型複合施設THE6(ザシックス)のイベント6LABOが100回を迎えたことを記念して、6LABO文化祭を開催した。THE6を会場にトークやマーケット、ワークショップなど盛りだくさんの内容で当日はたくさんの方にご来場いただいた。そんな中、私もワークショップを一つ、担当した。

「仙台・宮城 手土産ZINEをつくろう」と題し、仙台・宮城を訪れた人におすすめしたい地元の土産品を紹介する1冊のZINE(個人や小規模のグループによって作られる雑誌のような出版物。)を、当日の参加者全員で完成させるという内容だ。制限時間は90分、参加者のお互いの素性もよくわからない中で文化祭としてはなかなかハードルの高いプロブラムである。

当日の参加者は7名。全員が女性だ。自己紹介もそこそこにワークショップの流れについて説明を行う。今回、制作するZINEはA5判カラーの中綴じ。時間の都合上パソコンは使わずにすべて手書きとした。参加者1名につき1ページを担当してもらい、各々がおすすめしたい手土産を紙面の中で自由に表現する。必ずこうしてください、という決まりは特にないので紹介する土産品はもちろんレイアウトや情報量もおまかせだ。テキスト、イラスト、写真の切り貼りを原則として、ハサミ、カッター、糊、色鉛筆、使えそうなお土産の写真など必要最低限の準備物は企画側で揃えた。ページ数については、7名の参加者なので最低7ページは決まり、これに表紙、目次、ZINEの概要説明、参加者のコメント、奥付など必要な情報を揃えることで最終的に表紙を含め12ページとなった。台割もホワイトボードを使いながら、参加者からの意見を採用して決まった。

【台割】
1.表紙
2.目次
3.概要説明
4ー10.手土産紹介
11.あとがき
12.裏表紙

ページ数、台割が決まったのでさっそく参加者は、自分の担当ページの制作に移る。すぐに手が動く人、考え込んでしまう人、何を紹介しようか迷う人などA5の真っ白な紙を前にしてのリアクションがそれぞれ異なりおもしろい。「ご自由にどうぞ」と言われた途端、困るのもよくわかるので、なかなか進まない人には、こちらか土産物についてのいくつかの質問を投げかけ、きっかけを提供する。

終盤、全員が担当ページを完成させ、目次やあとがきなども早々に自分の担当分を仕上げた参加者が積極的に協力してくれたこともあって原本が揃う。後は順番を間違えないようにして会場にあるカラーコピーで人数分を印刷。最後に、専用のホチキスで製本して無事完成。予定時間を30分ほどオーバーしてしまったが、途中で帰る方もなくみんなで完成を喜んだ。

今回、参加いただいた方々は、お互いに「はじめまして」の方がほとんどだったようだが、とても優秀な方が奇跡的に集まった。時間が経つにつれて不思議な連帯感も生まれ、何とか完成させようと協力しながらZINEの制作を楽しんでくれていた。ZINEという存在をそもそも知らない方も多かったが、これをきっかけにZINEに興味を持ってくれるとうれしい。

後日談だが、ワークショップに参加したメンバーの有志で現在、新しいZINEの制作に取り組んでいるとのこと。よっぽど楽しかったのか、メンバー同士で連絡先を交換して、連絡を取り合ってるらしい。こちらも完成が楽しみだ。

ちなみに全国各地でZINEに特化したイベントが開催されているようだが、仙台・宮城ではまだまだ少ない。せっかくなので開催を試みたい。


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