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枝元なほみさんのインタビュー記事を読んで

北欧、暮らしの道具店のウェブサイトに料理研究家の枝元なほみさんのインタビュー記事「あの人の生き方」が掲載された。記事を読んでとても考え方が似ている部分があった。もちろん枝元さんとはこれまで培った経験、実績、スキル、ノウハウ、ネットワーク全てにおいて遠く及ばないが、記事の中で出てくる短くも力強いフレーズにとても共感する。

例えば、何か新しいことをはじめるときに枝元さんはあまり計画を立てない。ほとんどの物事が計画どおりにいかないことを知っている。やりながらどうしたらうまくいくかを考えている。うまくいかなかったら次の一手を考える。それを繰り返しながら着実に一歩一歩前に進む。私も基本的には「やってみないとわからない」というスタンスで計画もそこそこにはじめてみる。その代わり、博打のような大きなリスクを背負わないようにするために小さく始める。お金や時間をかけすぎず、違うと思ったらすぐに撤退できる準備を整えておく。

世の中にある違和感に対しても真正面から打ち返さない。生きていれば直面する社会システムの欠陥、そして、それに対する怒りがある時、枝元さんはその問題に敢えて真正面から解決しようとせず、「こんなやり方もあるんじゃない?」というオルタナティブなアイディアを提示する。SDGsの中でも示されている食糧問題に対してもグローバルな視点を持ちつつ、食料廃棄を少しでも減らすために余ったパンを回収して売り、新たな雇用を生み出す「夜のパン屋」などは代表的な取り組みである。世界全体、日本全体の問題でスケールが大きそうなことでも結局は自分の足元からやっていくしかない。一人の市民としては、「世界」「日本」「地方」という大きな主語に惑わされず、自分を主語に小さなアクションを積み上げていきたい。まずはそこから。

インタビューの終盤には「自分を肯定すること」と話す枝元さん。現在、彼女は病気療養中だが、どんな状況でも自分を責めずに肯定する。そして、できることを探して考え続ける。最近は、枝元さんと新しいプロジェクトと立ち上げて日々、大きな学びを得ている。私も私にできること、そして、やりたいことをやっていく。

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