データを基に建設的な意思決定ができる―新卒社員が語る、モノタロウのエンジニアとして働く醍醐味
※本記事の内容は取材時のものであり、組織名や役職等は取材時点のものを掲載しております。
入社2年目で、販売サイトmonotaro.comの中核をなす検索基盤システムの運用に携わる伊藤さんに、現在の部署に所属することになった経緯、現在の仕事内容などについてお話を伺いました。
膨大なデータを駆使し、よりユーザーファーストなサービスへ
――現在担当されている業務を教えてください。
当社には、ECサイト開発を担当しているECシステムエンジニアリング部門と、物流や顧客・商品情報を管理する基幹システムを担当しているIT部門の大きく2部門があります。私はECシステムエンジニアリング部門でECサイトを動かしているAPIのメンテナンスや開発と、検索基盤システムの保守運用を担当しています。
当社のECサイトでは、ユーザー登録処理や商品価格の計算・取得などの大部分をAPIが行っています。サイトのフロント側にロジックを作り込むと、サイトの表示切り替えをスムーズに行いづらくなってしまい、お客様からの機能改善へのフィードバックをサービスへスピ―ディに反映していきたい当社にとっては良くありません。その為、重要なシステムの全てをAPIとして提供することで効率的に表示を切り替え、より早いサイクルで改善しています。
また、より欲しい商品を探しやすくする為に、検索システムを日々チューニング(最適化)しております。その業界の方しか分からないような業界用語で検索をしても正しい商品が検索結果に出てくる、お客様の業界に合わせた検索結果のレコメンドが実施される、などを可能としています。
――入社されてまだ2年でECサイトの核となるシステムの開発を担当されているのですね。
そうですね。現在行っているAPIのメンテナンスでは、設計が間違っていると利用時にサービス全体の停止も起こり得ますので責任も大きく、事前に何度もテストしたり万が一の策を考えておいたりと試行錯誤しています。
私が所属する部門は新卒3割、中途7割と経験者が多いので、技術の強い先輩に教えていただきながら、確実に仕事を進めています。
――伊藤さんのお仕事はデスクワークが多いのですか。
割合でいうと、開発が7割、会議が3割ぐらいですね。開発の具体的な内容は、コーディングが4割、コーディングの為にソースコードを見ながら設計方法について考えるのが3割、その他は、システム設計の資料を作成や仕様の策定などを行っています。
会議は基本的に、一緒にAPIを開発しているチーム内と行うことが多いです。他にはIT部門とよく一緒に仕事をしますね。
私達がAPIとして出している情報は、IT部門が手掛けている情報をWebサイトに送り出す為のパイプラインのようなものですので、データベースがどのように作られるかといった部分で連携したり、画面表示を切り替える為の値の書き換え方についてこちらから質問したりします。逆に、APIがIT側のデータベースを操作していることもあるので、こちらからIT部門に仕様を伝えることもあります。
圧倒的にデータドリブンな環境に惹かれた
――学生時代はどのような研究をなさっていたのでしょうか。
ロボティクスのセンシング手法に関する研究を行っていました。センシングというとアルゴリズムを構築して、それをプログラミングすることをイメージしますが、私の大学ではセンシングを行うロボットの台座から作ることが多く、その製作に間接資材が必要で、モノタロウをよく使っていました。また、学生時代のインターンで、製薬会社の統計解析を専門とする企業で、データ解析を行っていました。
――モノタロウへ入社を決めたきっかけは何だったのでしょうか。
説明会に参加した際、サイトの裏側でエンジニアがデータドリブンな意思決定を基に開発していると聞き、おもしろそうだなと魅力を感じました。
これまでの経験からデータを使い、ビジネスやサービスをより良い方向へ導く仕事に興味があったので、選考を受けてみようと思いました。
それに加えて、会社の雰囲気ですね。最終面接で社長直々に案内していただいた社内の雰囲気が非常に良く、それが入社の決め手になりました。
――今後、伊藤さんはどのような業務に携わりたいですか。
まだ入社して2年目ですので、エンジニアとしての基礎を身に付け、10年後、20年後を見据えた新たな検索基盤システムの構築に携わりたいと考えています。
また当社はキャリア形成に向けた部門を越えてのジョブローテーションも行っているので、データ解析や、IT部門も今後の選択肢としてはあるかもしれません。
トップとの距離が近く、社員に寄り添う企業
――入社前と入社後で、モノタロウのイメージにギャップはありましたか。
入社前の説明会や選考でお会いする社員の方とのお話を通じて、フラットな雰囲気の会社だと感じていたのですが、入社後もその印象は変わりませんでした。
情報伝達がフラットという点では、月に1度社長が全社員に向けて先月の売り上げや事業計画などを発信するタウンミーティングが好きです。
ミーティングで社長直々に全社員に説明があるので、会社が今何を考えているのかが分かります。
それから、毎週「やったこと」「学んだこと」「次に生かすこと」「所感」というトピックを書いたメールを社長と役員宛てに出す週報という制度があるのですが、社長はその全てのメールを読んでいて、場合によっては返信をくださるのにはびっくりしましたね。
企業の規模が大きくなればなるほど上層部とコミュニケーションが取れず、会社の方向性が見えなくなりがちですが、モノタロウは上層部と我々社員の距離も近く、社員に寄り添う企業であると思っています。
――モノタロウに向いている技術系の学生はどのような人だと思いますか。
徹底的にデータで意思決定していくので、数値をきちんと分析し、論理的な考えができる人に向いています。例えばこのAPIを改善をしたら、どれぐらい速度が上がってサーバーの負荷が減り、年間のコストがどれだけ減るのか、また応答速度が上がることでどれだけコンバージョンにつながるか、といったように考えられる方です。自社のサービスであることで成果や改善点の全てが数字で可視化され、それに伴った合理的な話し合いや評価が行われる環境です。
また、他者に敬意を払う、という行動規範があり、お互いを尊重する文化が根付いています。失敗しても責められることはほとんどなく、原因を明確にして再発を防ごうというような建設的なやり取りが行われます。データを扱う合理的な部分もありつつ、人としての暖かみもあるので、若い内から多くのチャレンジをしていきたい方には良い環境だと思います。
――ありがとうございました。それでは最後に学生へのメッセージをお願いします。
利益にとらわれずに自分の興味がある領域を勉強できる時間が多くあるのは、大学生の特権です。なので、是非学生時代は本当の意味で好きなことに取り組んでほしいです。特に大学は、専門性の高い勉強ができる最後の場所ですので、大いに活用してください。