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行方不明の捜索が難しい警察

先日、友人が警察に厄介になった。それは犯罪を犯したとかではなく、認知症の父が街中でいなくなったそうだ。
認知症患者の徘徊問題は別の機会に話すとして、そこで聞いた行方不明捜索がの話が目から鱗の部分があったのでお話しよう。

友人の父が街中でいなくなったのだ。
ふと目を離した時にいなくなった。方々も探したし、もしかしたら家に帰ったのでは?と家の周辺も捜索したがいなかった。仕方なく、街中の警察署で捜索願いを出すことになる。

スマホを持っていればGPSで一発でわかるのだが、そこは老人なのでパカパカのケータイだ。最後に発信を受けた基地局がわかるだけだ。いずれ電池も切れるだろう。タイムリミットがある。

さっきまで電話に出ていたのになぜかもう電話に出ない。繋がってはいるみたいだが、、、

ここで友人はどこかで倒れている、ないし死んでいると考えたようだ。
しかし、そこは繁華街の土曜日。普通にひとはしゃがみ込んでいるし、倒れていても誰も何も言わないだろう。ということで、携帯の位置情報が必要なのだが、警察は教えてくれない。

みなさん聞いたことはないだろうか?
年頃の女性がいなくなったけど警察は探してくれないとか、携帯の情報を教えてくれないとか。年頃の女性だから駆け落ちしたんじゃないですか?みたいな。

これには訳があったのだ。
個人情報保護の観点から相手が家族であっても言うことができないのだ。

何を普通のことを言ってるんだ?と思うかもしれないが、
例えばいなくなったひとが虐待されている子どもとか、DVされている主婦がなんとかチャンスを見つけて逃げ出したとしたらどうだろうか?
このひとの情報を家族に知らせるのはいいことなのだろうか?
家族は「そんなことない!」と言うだろう。
しかし、虐待とかDVをしている家族も「そんなことない!」と言うだろう。
警察にこの違いを判断することはできないのだ。

今回の友人の父の場合、虐待を受けていて逃げた可能性を否定できないので、携帯の位置情報を教えることはできないとのことだった。
友人は『おいおい』とも思ったが、確かにその可能性もあるし、否定もできないなとも思ったとのことだった。

ただ、警察もバカじゃない。流石に状況的に虐待から逃げたわけではないことをわかってはくれている。ただ、夜の繁華街だ。事件が随時入る。じいさんが一人いなくなったぐらいは後回しなのだ。

ただ、担当が本当にいいひとだったらしく、携帯の位置情報は見せられませんが、私たち(警察)が車でパトロールします。後部座席に乗ってください。見つけたら教えてください。というスタンスで探してくれたそうだ。
その捜索がことなきを得て、友人の父は見つかることとなる。

友人は言う
鹿児島とかの隠蔽とか不祥事あるけど、やっぱり警察も基本はいいひとばっかりなんちゃうか?とのことです。

これは医師とか歯科医師でも言われますが、一部の悪さをする奴のせいで業界全体を悪く思うひとが出てきてしまう。少なくとも僕の周りの医師はみんないいやつばかりだ。ひとを助けようという心意気のある人間ばかりなのに悪いやつな訳がない。

みなさんも一部の悪さをするやつのために迷惑を受けることはないだろうか?

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