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わたしを変えてくれた女の子の話

わたしにとってすごく記憶に残っている出来事がある。


新人として働き始めたばかりの頃。心も身体も疲弊して、休日なんてぼーっと過ごすだけで終わっていた。

その時の出来事(文章はそのころ付けていた日記より引用)。

落ち込んで気力がないままダイソーへノートを買いに行ったら、店員さんが走って行くときに体に当たった商品が目の前で落ちた。      
「どうしよう。自分で拾いに戻るかな?いや、わたしが・・・」と考え突っ立っている間に、小学生くらいの女の子がさっとその商品を拾って届け、店員さんは感謝していた。       
それを目の前で見てはっとさせられた。私に足りないのはまさにこういうところだよなあと、女の子を見て思った。



「行動しなきゃ」と思っていてもできない自分に嫌気がさしていた時期。

自分がしていることを人からどう見られるか?
どうするのが正解なのか周りの目や評価ばかりを気にしていた時期だった。

この考えは中々抜け出せなかった。

でもこの出来事だけはずーっと心に残っていて、いつかは自分が あの女の子のようになりたい って思っていた。


そして時が過ぎ、2年半後のことだった。


ある日、電車に乗っていた。何か買い物をした帰りだった気がする。夕方で帰宅時間にさしかかっていたのもあって人の多い電車は、渋谷へ停車。

すると、向かい側に座っていた女の人が立って移動したときにハンカチを落としてしまった。本人は気づいていなそうで、そのまま降りていってしまう。

沢山の人が乗っているのに、だれもが見て見ぬふりだった。ハンカチが落ちているのにそれを避けてどんどん人が乗ってきた。

その数秒が、スローモーションになってみえた。

頭の中にあの、2年半前のダイソーでの出来事が思い出された。

私に考える時間なんてなかった。行動するしかないと思った。


「もうすぐ渋谷を出発してしまう」

とっさにハンカチを拾って走って女の人を追いかけた。

なんとか届けることが出来た。嬉しかった。

渋谷で降りる予定は全くなかったけど、扉は閉まってしまったしなんだか急に恥ずかしくなって、まるで最初から渋谷で降りる予定だったかのように振舞った(たぶん誰も気にしとらんけど)。笑

帰りはなんか嬉しくなっちゃって、自分へケーキ買って帰ったな~


ありがとう!ダイソーで会った女の子。

今ではいい思い出です!('ω')ノ


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