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大きな子どもが留学したいと言い出したらどうする?「留学反対のお作法」

子供を留学させたい親がいる一方で、我が子が留学したいというと全力で反対する親もいます。今回は子供が学位取得留学に行きたいと言った時に、「どうしても賛成しかねる」場合に親がどのようにそれを伝えるべきか、ということについて書いてみます。

日本の高校や大学に在籍した状態での交換留学は日本に帰国することがゴールなのであまり反対されにくいかと思います。

一方で学位取得留学やワーホリは日本の学校や就職先に在籍したまま行くことは稀で、基本的には所属を離れ、離日することになります。

(以下、留学をワーホリに置き換えて読んでみることも可能です。)

日本の学校を卒業し就職した大きな子どもが「海外に行きたい」と言ったら?

「あなたの人生だから好きにしていいよ」と言えますか?

何歳になっても親にとっては子どもは子ども。ですが、子どもも自分の将来を考えた上で自分の進路を考えています。

子どもの留学に賛成できなくてもいいし、子どもの熱意に説得される必要はないけれど、留学反対の意思を伝えるときは、少し注意すべきポイントがいくつかあると思います。

1. 留学の価値を否定しない


留学への価値基準は人それぞれです。友達が増えるところに価値を感じる人もいれば、語学力向上に価値を感じる人もいます。
例えば、英語力を上げたい!と子どもが言ったとして「英語なら日本でも勉強できるよ?」はナンセンスです。

2. 留学=現実逃避ではない


大学大変だな、仕事辛いな、と思った時に海外に行ってみたいな〜と思うのは決して不思議なことではありません。今いる場所を少し離れて他のことをやってみるのは健全なことです。
だから、海外に行きたいな、と言った子どもに「仕事が辛いのは当たり前だよ」とか「ここで逃げたら海外でも成功しないよ」といったことは言わないでください。悲しみます。

お金は?!
心配無用です。
給付奨学金や低金利での貸与奨学金があります。簡単に調べることができます。

3. 海外へ行くことは無責任ではない


これは正直、男性より女性のほうが多いかもしれません。個人的な話ですが、私は大学在学中から院留学を考えていましたが家族から大反対され、一旦就職しました。でも自分の中では「3年で辞める」と考えていたので、しっかり3年後に留学しました。(その間は特に親には留学について話していません。言うと揉めるので。)
2ヶ月後に仕事を退職してアメリカに行く、と言った時の周りの反応は今でもよく覚えています。

・親の面倒は誰が見るの?(長女なので、よく聞かれました)
・せっかく大学まで出してもらって就職したのに、もったいないね
・結婚適齢期の娘を海外に行かせるなんて、よく親が許したね!

これは属性(娘か息子か、長子か未子か等)によってかけられる言葉が違うかと思いますが、”いい歳した”子どもが海外に行くとなると、親としてはそれが無責任な行動であるかのように捉えて、すべきこと(結婚して家庭を持つ)から逃げていると思うのかもしれません。子どもとしてはそんなことないのですが。

留学を反対してもいいけど、留学を考えてる子ども自体は否定しない

親→子に限ったことではありませんが、法的に成人した子どもが海外進路を志望するとやいのやいの言われがちです。
私は大きい子どもの立場でしたが、いろいろなことばをかけられました。今はアメリカにいますが、離日前に「別に留学を許したわけじゃないからね?」と親に言われ、「私って許しを乞う立場なんでしたっけ?」とすっとぼけたまま今に至ります。
(親子関係が悪いわけではないです!念のため。)

私は強行突破してしまったけど、親に反対されて内向きになってしまった知り合いを見てると悲しい。一方で、私ができたんだからあなただってできる!というのも押し付けがましい気がして、見守ることしかできません。

海外に行きたいと思っている大きい子どもたちが、進路を叶えられるように、同じ立場だった1人としてエールを送ります!!!

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