場違いなテイルシッター
旧ツイッターでJeff Knoxさんという人の投稿から、CUFOSというアメリカのUFO団体が収集した事例の中に、興味深い話がある事を知った。
1982年3月21日夜、カール・スチュワート氏はインディアナ州ウェインからオハイオ州ミドルフィールドまで、州間高速道路80号線に沿って東へ車を走らせていた。
1時間半程走った夜8時か9時頃、オハイオ州北西部を通りかかると、丘の上に着陸態勢のジェット機らしき姿が見えた。
物体は着陸速度で州間高速道路の南側にある高速道路に平行して飛行しており、着陸灯を点灯させていた。物体がバンクして高速道路を越えたので、スチュワート氏は滑走路があるかと左側を見たのだが、そこには住宅地があるだけだった。
物体はヘリコプターのようにホバリングしているように見え、スチュワート氏はその物体が高度約500フィートにあると考えていた。
物体の灯火は通常の航空機よりはるかに明るく、加えて住宅地の灯りもあったので、形状はよく見えた。縦長にしたフットボールのようで、チューブのようなヒレが3本飛び出していた。
別の記事によると物体は高度200フィートで住宅地に進入し、その後南に去ったという。
こんな飛行機あるわけねえだろと思ってしまうが、計画機レベルならば結構有名な機体がある。
ナチス・ドイツの頃に計画されていたフォッケウルフ・トリープフリューゲルである。
葉巻型の胴体から3つの翼が突き出ていて、これを先端にあるラムジェットエンジンで回転させて垂直離着陸する。いわゆるテイルシッターという分類に入る。
矢追純一氏の「ナチスがUFOを作っていた」にも出てくるし、キャプテン・アメリカの映画「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アヴェンジャー」で敵組織ヒドラの使用していた航空機、パラサイトの元ネタでもある。
スチュワート氏が見た姿は確かに(計画上の)着陸態勢のトリープフリューゲルによく似ている。しかし、第2次世界大戦直後位ならば捕獲した試作機を飛ばしていたと理由付けできるが、1980年代では無理がある。墜落UFOが運びこまれた噂のあるライト・パターソン空軍基地からもちょっと離れている。
あるいは現在あるV-BATのような無人のドローンの試作機だったのだろうか? 見方によってはエゼキエル書のデニケン的解釈のアレのようにも見える不思議な物体である。
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