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苺4:いつでも何度でも

ここ最近  
苺に取り憑かれているような私。  

苺を手に取ると
その姿にも味わいにも魅入られてしまう。

 

多分、もう盛りは過ぎ。

誰もが目につくような第一線には
並ばなくなってくる。
 

ひっそりと目につかなくなって
さくらんぼや桃に気を取られているうちに

気がついたらいなくなってるのだ。 

終わってほしくなくて
手をのばすのかもしれないけれど
こんなときだからこそ
形にできるものがある 




ただただ香りが強い苺たち。

口に入れたらとんでもなくやさしくて

ヘタの真下も赤く染まり
今にも形を変えそうなくらい豊満な苺。

なんだかふっと
大人の女性のようだなと感じた

いろんなことをのみこんで
自分を表現できる強さも
弱さも知っている、そんな感情。


そんな苺で

問いかけるような一品を
作りたくなった。


”カルダモンが香る苺のコンフィチュール”

いつもと違う風を届けるような
カルダモンの香り。 

懐かしくて、

そこに戻りたいような
戻りたくないような

そんな香りとじっくりとマリネしてから
火にかける。

 

出来上がりはまるで
大輪の花を思わせるような色艶。

そうなのだ

いつでも秘めているものは
なくなってなんかいない
 




あの頃思っていたこと

あの頃思い描いていた未来
 
あの頃大切にしていたもの

すべてを包み込んで火にかけても
この苺には消えることのないものが残っている

ものすごい情熱も

あふれかえる愛も

あの頃の熱量も

今の大人のあなただからこそ
できることがあるように

今だからこそ自分で
コントロールできるのだ。

苺のように熟すほどに
増していく包容力・・・・

私は人として持ち合わせているだろうか。


いつでも変わることなく
瓶に詰まった
このいちごジャムは

いつでも問いかける。 

だからこそ、
少し迷いがあるような朝にこそ
食べてほしい。 



いつまでもあなたの魅力に
嘘を付き続けることなんて出来ない

絶対にあなたの味方になる、
そんな一品出来上がりました♡

ナツメでお待ちしております。


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