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走馬灯(第14話)


エピローグ2

 ねえ、お母さん。
 私はどんな子供だった?
 私はあなたの望んだような子供でいられたのかな。私なりに精一杯そのような役を演じてきたつもりだったけど、あなたの目には全て見透かされていたのかもしれないね。でもね、私なりに本当に精一杯やってきたつもりなんだよ。
 ねえ、お母さん。
 私を生んで、良かった?

 気づけば私は、私を産んだときの母の年と同じ年齢になっていたんだね。
 私はお母さんが望んだような子供でいられたのかな?
 分からないよ。
 でもね、私なりにこの世界を精一杯生きてきたんだよ。
 お母さん、ごめんね。
 そして、ありがとう。

(了)

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