見出し画像

フジテレビの当選者景品の発送漏れに対するお詫びから見える問題点と公表までの時間

先日、フジテレビのアニメ企画内において、当選景品が発送されていないとして、公式サイトで謝罪をするというニュースが報道された。

公式サイトでは「当番組の俳句企画と大喜利企画で、昨年6月から12月に作品が紹介された皆様へお詫びとお願いです」とされ、システム不具合により、企画に採用された作品に対するプレゼントが発送されていなかったとしている。

なぜ、公表がこの時期なのか?
アニメとは言え、フジテレビは報道機関である。社会的な事件や、様々なワイドショーで他社や事件事故時には、コメンテーターをはじめ、アナウンサーやニュース、情報番組で、さんざん辛辣な放送をしてきているが、自社の対応として、非常にお粗末であると言わざるを得ない。
内容を見ると、昨年の6月から12月の間の発送がシステム不具合により、発送できていなかったらしいとあるが、担当者をはじめ、この企画に関わっているか関係者が、知らないはずもない。
問題なのは、この問題が起きて公表が一年経過した後であるという点と、お詫び内容が、「発送がシステム不具合であること」と「個人情報漏洩はない」といった、論点がずれているという点。

報道機関の対応としては非常に残念
この問題だけではなく、よくテレビなどでは、当選者の発表は、プレゼントの発送をもってかえさせていただきますと、言われて久しい。
このような問題が起きてしまうと、本当に当選者はいるのか、当選者にプレゼントをこれまでも発送してこなかったんじゃないのかなどの邪推が働いてしまう。
そのようなことはないと願うが、このように公表までの期間がかかっていること、この公表が遅すぎるという点から、フジテレビの危機感のなさが見て取れてしまう。

問題が発覚したのはいつなのか?
企画に関わる場合、最終的にプレゼントの発送などをはじめ、企画が終了した場合、その企画の効果測定などを行うことが通例です。フジテレビの場合にも当然社内で実施していると言えます。
仮にやっていないのであれば、話にもならないが、通例実施していると仮定すれば、企画が終了した時点で、発送されていないことは明らかに判明していると言える。
システム不具合なのであれば、半年間放置していたのか?と考えると、視聴者をあまりにも軽視していると言える。

通常、問題が起きれば、端緒、事由、改善策を提示するのが当たり前
このコラムでも何度が書いているが、事件事故をはじめ、問題が発生した場合、

  1. 事件事故の発覚時期

  2. 発覚した理由

  3. 事件事故に対する補償や対応

  4. 再犯防止策

などを提示することが、最低でも必要である。報道機関であるフジテレビがこれを理解していないはずはないと考えるが、安易に公式ホームページでの謝罪という、スタイルを選んだとしか目に映らないのは非常に残念。

普段、他社や事件事故の関係者に対して、あれほど突っ込み、厳しい発言を行うテレビ局として、身内に対しての対応にはフジテレビだけではなく、他社もあまりにも稚拙な対応が多いとみてしまう。

最低でも、いつ判明し、発表までなぜこのように時間がかかったのか?は公表すべきだし、これまでも自社のレポーターや記者などが当然他社に対して投げかけていることに対して、自社で対応できないのは非常に問題である。

今回のように、ちょっとした対応でも、視聴者が多い番組であること、誰しもが知っているアニメであることなど、これを通常のビジネスに当てはめて考えてみると、イメージの低下やビジネスへの影響など、付随して起きてくる問題が考えられる。

テレビ局だから、アニメだからといった問題ではなく、報道機関であるからこそ、ちゃんとした対応を最低限でも考える必要があるのではないか。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?