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mono-lessの「スタPよこせ、早く!」 #3【2020年プレイまとめ(その3)】

 こんにちは。mono-lessです。
 年末に投稿したK君との対談に引き続き、もう一人のボドゲ仲間・間宮豪気氏との対談で昨年プレイしたボードゲームを振り返りたいと思います。2020年にプレイしたゲームから十個をピックアップ。全二回予定です。


1.グルームヘイヴン (Gloomhaven, 2017)

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モノ「2020年のメインゲーム。これがあるから、何度も二人でゲーム会を開いていた。グルームヘイヴンありきですよ、今年は」
「ホントにそうですね。モノさんいなかったら、このゲームちゃんと遊べてないですからね」
モノ「コンスタントに集まれるメンバーがいる、っていう前提のゲームですもんね」
「モノさんに紹介されなかったら僕は買っていないでしょうし」
モノ「だから最初は若干良心の呵責がありましたよ。結果として豪さんに高価なゲームを買わせてしまったっていう(笑)」
「『モノさんは良心の呵責を感じるだろうな』と思いながら買ったとも言えます(笑)」
モノ「声をあげたからには最期まで看取るっていう気持ちで遊んでますよ」
「その言葉を聞いて安心しました(笑)」
モノ「今年はコロナで予定がドンドン潰れちゃったから、豪さんとグルームヘイヴンには助けられました。有り難かったです」

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▲多様な種族が暮らす街・グルームヘイヴンを中心としたファンタジーテイストの協力型ゲーム。プレイヤー達は固有の能力を持った種族となり、傭兵団を結成して100を超えるダンジョンに挑む。シナリオの進め方で新たなキャラクターやシナリオが解放される要素も。街に戻ると買い物などもでき、どこかテーブルトークRPGのようなムードも漂う。重量およそ9kg、定価三万円という大ボリュームの作品。

モノ「二人で組んでるパーティーは、こないだ二人とも二回目の引退が終わって、ちょうど三代目に入ったところで今年が終わりましたね」
「中盤くらいなんですかね、いま」
モノ「どこで終わりとするんだろう。ストーリーなのか全ての実績を解除するのか」
「実績でいったら全然行ってないと思うんですよ。ストーリーは三分の一くらいはいったのかなぁ、と」
モノ「2021年は拡張の日本語版リリースが二つほど予定されてるらしいです」
「そう話を振られたってことは……そういうことですよね(笑)」
モノ「いや、買えとは言ってない!また良心の呵責を覚えることになる(笑)」
「でもボドゲはねぇ……ある日、気がついたら手元にあったりするんですよ……」
モノ「もう病気ですよ。ボードゲーマーもこうなったら病気(笑)」

2.サイズ – 大鎌戦役 – (Scythe, 2016)

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モノ「有名作なのでどこかでやりたいと思って今年の頭に買ったんだけど、コロナのせいで死蔵状態になってたんですよ。今年はそういうゲームがいくつかあった」
「これはなぁ、モノさんにボコられたからなぁ……」
モノ「ボコってはいないですよ(笑)」

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▲もし巨大メカ兵器が存在したら……というパラレルワールドの1920年代、ヨーロッパ。プレイヤーは各国の指導者となり、最も富める国となることを目指す。一見するとガチンコの戦争ゲームのように思えるものの、いかに効率よく国の内政を整えていくかが重要。10個ある実績のうち6個を解除したプレイヤーが出たらゲームセット。いかに相手の意表をついてゲームを終わらせるかというのも勝利のポイントとなる。

「このときは僕が戦闘が得意な国(ザクセン帝国)だったんですけど、上手く回せなくて逆に巻き返されるというか」
モノ
「このゲームの戦闘って、負けた方のみならず勝った方も戦力が減ったりしてデメリットが結構多いんですよ。それが抑止力になって、戦争ゲームなのに戦争が起きにくいっていうのがユニークなところなんだけど、この時にわかったことは『二人だと戦闘はバンバン起こる』っていう(笑)」
「はいはい(笑)」
モノ「何故かっていうと、たとえば三人プレイでAとBが戦闘すると相対的に残りのCが得なんですよ。程度の差はあれど、戦闘すると勝っても負けてもデメリットがあるから。戦って疲弊したところにCが攻めてくる可能性を考えると動きにくい、っていう緊張感が生まれるわけで。ところがこれが二人だとずっと単純。『殴られるよりは殴った方がまだマシ』なんですよ(笑)」
「第三者っていう抑止力が無いですからね(笑)」
モノ「そういった意味では、三人以上じゃないと本当の醍醐味を味わえないゲームだなって、二人で遊んで思いましたね」
「確かにもう少し人数がいた方がいい気がしますね。これ、たしかキャンペーンモードみたいのあるんでしたっけ」
モノ「拡張であるんですよ。ストーリーのあるレガシーっぽい感じのモードが(『拡張 フェンリス襲来 (Scythe: The Rise of Fenris, 2018)』のこと)」
「そっちもいつかやってみたいですね」

3.パッチワーク (Patchwork, 2014)

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モノ「出ました。長考地獄(笑)」
「はいはいはい、ハゲるやつですね(注:二人の界隈ではゲームで苦しいほど悩むことを『(考えすぎて)頭がハゲそう』と称している)」
モノ「『ウヴェ・ローゼンベルク(アグリコラの作者、前記事を参照)の他のゲームでオススメないですか?』ってツイッターで訊いたらオススメしてもらったので買ってみたんですよね」
「本当にムダのないゲームを作る人ですよね」
モノ「これは本当に良くできたゲームだと思う。間違いなく傑作」

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▲9×9マスの個人ボードに様々な形の布地タイルを配置していく二人用ゲーム。単なる穴埋めパズルのような見た目だが、重要なのはどのピースを購入するか又はパスするかという判断の正確さ。簡単でかわいい、子供から大人まで遊べるゲームながら、考えなければならないポイントが非常に多く、一手のミスが大きく響くため、勝つためには先の先まで読む思考が求められる。運要素ゼロの息詰まるタイマン勝負を楽しみたい方にオススメ。

「あのとき、モノさんも言ってたんですけど、パラメータが一つ増えるだけでゲームは一気に複雑になるんだなっていう」
モノ「パズルのピースを選んで買って配置するんだけど、ここだけ考えるとピースの持つパラメータは『形』と『価格』の二つだけ。これだったら、どれを選ぶのがベストなのかまだ判断しやすいんですよ」
「はいはい」
モノ「ところが、このゲームのピースにはもう一つ、手番順に影響する『時間』という概念があって、これがとても重要で無視できない。このパラメータが一つ増えただけで、どれがベストの選択なのか途端にわからなくなるんですよ。一気に奥の深いゲームになる」
「これは難しかった。運の要素もないじゃないですか。将棋とか囲碁の世界ですよね。『あ、そこに手打つんだ。じゃあ俺こっちの手でいくわ』みたいな」
モノ「『そこに行くんだったら、じゃあこっちは待ちだ』とか(笑)ルールも簡単だし安いから、みんなも気軽に手出してほしいですね。懊悩地獄を味わってみてほしいです」
「本当にハゲるゲーム。ハゲたゲームTOP3に確実に入ります」

4.ザ・クルー 第9惑星の探索 (The Crew: The Quest for Planet Nine, 2019)

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「これも手軽で楽しいゲームでしたよね」
モノ「本来は3~4人プレイのゲームで、2人だと特殊ルール扱いになるんだけど、別に2人でも面白かったですね」
「十分遊べました」
モノ「協力型っていうのもあるし、トリックテイキングゲームを初めて遊ぶ人にもいいんじゃないかなぁって思ったりもする」

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▲各プレイヤーが宇宙船のクルーとなり、全50のお題(ミッション)達成に挑む、協力型のトリックテイキングゲーム。マストフォローあり、切り札ありのシンプルなトリックテイキングに、昨今流行りの相談不可の協力ゲームを合体させた意欲作。基本は3~5人用だが、”ジャービス”と呼ばれる架空の3人目の手札も配ることで、2人でも遊ぶことができる。2020年ドイツ年間ゲーム大賞でエキスパート賞を受賞し話題となった。

「毎回、一番強い黒の『4』のカードを持っているプレイヤーが司令官という扱いになるんですけど、とてもなりたくなかったのを覚えています(笑)」
モノ「そうだそうだ。二人プレイルールだと、本来のルール以上に司令官の戦略が重要だったんですよね。司令官はジャービスの手札も操作するから」
「めちゃくちゃ大事なんですよ。初めて遊んだ時、私ばっかりが司令官で『また俺ですかぁ!』って何度も言った気がします」
モノ「結局、失敗したときは司令官が戦犯になることが多いですからね。『あ、豪さん、ダメじゃん』って感じで(笑)」
「プレッシャーがすごいんですよ。ゲームのイニシアチブを握ることになるので。だからモノさんが司令官になった時は『よっしゃーっ!』って(笑)」
モノ「司令官の重責から解放されて(笑)」
「そうですそうです(笑)いや、司令官も面白いんですけどね」
モノ「でもこのゲーム、全ミッションをクリアしてはいないんですよ」
「ちゃんと最後までやりたいですね、これは」

5.横濱紳商伝 (2016)

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「これはよく覚えています。モノさんにボコボコにされたから」
モノ「だからボコってはないって(笑)」
「これも運要素が少ないゲームでしたよね」
モノ「多少の手札運が無くもないけど、要素としては強くないかもしれないですね」

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▲コマがボード上を移動していくタイプの重量級ワーカープレイスメント。プレイヤーは明治時代の商人として横濱の街を歩きまわり、仕事を達成していく。商品を集めて注文書を達成する、商館を建設する、教会に寄付をする、各カードに描かれたマークを集めるなど、名声(勝利ポイント)を稼ぐ道筋が多数存在するのが特徴。日本のインディーズゲームながら海外でも高い評価を得ている一作。

「基本的に何をやっても点数には繋がるけど、どの路線で点を取るのかっていう見極めが重要でしたよね」
モノ「加点ルートが結構たくさんあるんですよね」
「たしかモノさんが舶来品を税関に納める路線で邁進して、それがめちゃくちゃ点数を稼いだ記憶があります」
モノ「確かたまたま初期手札(注文書)に収入として舶来品をもらえるカードが来てたんですよね。マップを見る限り、流れ次第では無駄なく獲得していけそうだったし、実際うまく噛み合ったんじゃないかな」
「こっちの狙う路線ともぶつからなかったし」
モノ「あとボーナストークンとか、カードのマークを集めるともらえるポイントとか、細かいプラス要素も結構あって、それがまたどれも無視できないっていう」
「他の人のコマがいるところには止まれないっていうルールもありましたよね」
モノ「止まれないし、通過するときはお金を払わなきゃならない」
「そういう自分の行きたいところと、相手の行きたいところの読みあいみたいなのも大事でしたね」
モノ「これ系(ワーカープレイスメント)のゲームの旨味は、そこの読みあいが大きいですよね」
「これも人数が増えると、また違う気もしますね。マップも広がるし」
モノ「ルート取りの妨害要素も大きくなるような気がする。二人が同じ列に並ばれると、邪魔くさそうだもんなあ(笑)」

(#4につづく)



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