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【心が何か言ってる】地下鉄の中で…

丸の内線…だったと思う。
ある日、電車に乗っていたら、こんなことがあった。

私は扉脇に立っていた。
時間は昼前後、車内は立っている人もまばらで、
比較的すいていた。
ある駅で、私の傍の扉から
おばあ様と娘さんと思われる5,60代の女性が乗り込んできて、
優先席に二人して座った。

その直後、同じ車両ながら少し遠くの扉から入った親子がいた。
子どもは小学4年生くらいの男の子。
その子は車両に乗り込むと、スタスタと近づいてきた。
優先席に座ろうとしたのだ。

ところが優先席は、先のおばあ様と娘さんが座っていた。
それをみると、男の子はいきなりキレた。
「なんで座れないんだよー」と。
ブツブツというより、
かなりはっきりと何度も繰り返し、
挙句、自分の荷物を床に叩きつけて不満を周囲に知らしめた。
母親は、近くにいたものの、スマホをいじって何の反応もしない。
男の子の不満を解決する気はないというポーズに見えた。

私は腹のなかの体温が一気に上昇。
「老人をどかしてでも座りたい」というこの男の子の、
自分勝手すぎる考えに腹が立った。

どれだけ時間が過ぎたか。
おそらく1駅くらいのことだったと思うのだが、
ようやく母親が何か子どもに意見した。
(でもこの子に通じるのかなぁ…)

さらに1,2駅が過ぎ、
先のおばあ様と娘さんが電車を降りることに。
その際、年配親子は申し訳なさそうに
男の子にこう言った。
「私たち降りますから、どうぞ(お座りください)」
男の子親子は、気まずかったのか、
降りるそぶりをみせたが、車両を移っただけだった。

   *   *   *

あのさ~。
シルバーがシルバーシート(昔の呼称)に座って、
何が悪いんだ!
子どもだからって私は許さないぞ!
キレたら勝ちだなんて教えさせたくない。
私は当事者ではないけれど、
ほんとに、ほんとに、ムカムカして仕方なかった。
こんな日本人が増えないことを願う。
(だから1か月以上経っても記憶があるのね)

(了)