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SOIL FOOD WEB 土壌食物網の大切さ

   土壌微生物やミミズ、モグラなど土壌中生物のコミュニティを土壌食物網(ソイルフードウェブ)と言います。土壌食物網がなぜ大切なのかシンプルにまとめてみました。

植物にとって居心地の良い土壌構造が何故必要なのでしょうか?

土壌構造が良くなると水の通りが良くなり、水が通った所に新鮮な空気が入って来ることによって適度な新鮮な空気と水が土壌中に含む事が出来る。

これはとても大切な事で空気と水が適度な状態であれば多様で有益な土壌微生物が活発に活動できる。

水は土壌中の多数の有機物と有機物の間にある適度な隙間に保持される。
粘土のように細かすぎたり、砂のように隙間が広すぎると保持できない。

土壌構造が良いと植物の根っこもすんなりと根を伸ばすことが出来る。堅すぎると根っこが土壌中を進めずに根こ短くなって空気や水、養分を取り入れる根が減ってしまう。

堅くなって根が通れない土壌の層を耕盤層という。耕盤層が出来る要因として、ロータリーを一定の高さで耕耘したり、人が歩いたり、家畜が原因である。耕盤層が出来ると空気が薄くなったり、水が溜まりやすくなる。根も空気が薄くなって酸性に傾き病気になりやすくなる。pHが4以下になると植物の根はほとんど生きられない。

さらに耕盤層が出来て水を多く含んだ土壌が少しずつ表土から流れていってしまう土壌浸食も世界的に問題になっている。

ではどうすれば土壌構造を改善できるのだろうか?

土壌の種類によってアプローチは違ってくる。

土壌は大きく分けると砂、シルト、粘土の比率で土壌種類が決まる。

砂が多い圃場は乾きやすく、風邪による土壌浸食も世界的に大きな問題になっている。
粘土の多い圃場は緻密性が高いので排水性が悪くなりやすい。

土壌食物網が発達した土壌は有益な微生物によって粘着性の化合物が生産され、有機物と砂等の鉱物をくっつける糊のような働きをする。代償様々な有機物がくっついた物を腐食という。腐食が増える事によって適度な隙間が出来て水と空気、さらには食物に必要な栄養分を長期的に保持する事が出来る。

ミミズを含む様々な虫が土壌を掘り進める事によってトンネルがあちこちにできる事によって土壌に空気が入りやすくなる。そして表層の有機物の分解していき土壌中に取り入れられていく。

腐食が出来てくるとダークチョコレートのような色の土壌になってくる。

腐食が多く土壌構造が良い畑では食物は数ヶ月も水分を保持する事が出来る。根は深く張ることが出来る事によって酸素や養分を取り込みやすくなる。

まとめ

土壌食物網を意識して、有機物を毎年土壌生物の為に散布もしくは緑肥で加えていくこと。耕盤層はサブソイラーやチゼルプラウなどで壊して作土層を30㎝以上確保しておく。出来るだけ土壌浸食を防ぐため土を裸にしないようにする。

また腐食や土壌微生物の働きも細かく紹介できたらと思います。

ありがとうございました。

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