メソポタミアラプソディ
古代メソポタミア文明が栄えていた、
チグリス川とユーフラテス川の間にある
広大な土地。
この場所から古い古い石板の
古代書が発掘されました。
人々は歓喜し
この石板に書かれた文字の
解析を始めました。
この石板には
いったい何が記されているのだろう。
発見された石板は
全部で五つ。
うち二つは三角の形をしており
残り三つは四角の形をしていました。
長い長い年月が過ぎ
ようやく古代文字は紐解かれ
その内容が
世間に発表される時がきました。
ある学者『この五つの石板は、
現代でいうところの手紙のやりとりでした。
四角①から始まり、返事が三角①
つまり
◽️①→▲①→◽️②→▲②→◽️③
のようにやりとりがなされていました。
◽️の送り主はチグリス川付近に住んでいたと思われるチグリス領王の息子•クロマ、
▲の送り主はユーフラテス川付近に住んでいたと思われる隣国ユーフラテス領王の娘•アカマ。
以下が石板に書かれていた、
二人のやりとりです。』
◽️①クロマ
【月明かりが君の髪を撫でるように輝いて
僕の心を柔らかくとかすんだ。僕は君のクシになりたい。クシになって毎日君の髪をとかすんだ。】
↓
▲①アカマ
【いきなりなんですか。私達知り合ってから長い月日を一緒に過ごしてきましたが、今までそんな事一度も言ったことないじゃないですか。変な物でも食べましたか。】
↓
◽️②クロマ
【今朝、父から言われたんだ。一週間後に我がチグリス領は、あなたの国ユーフラテス領に奇襲をかけ、征服する予定だと。僕は父に侵略をやめるように言ったのだけれど、聞く耳を持ってくれない。アカマ、僕と一緒に遠くに逃げよう。これから先、ずっと僕と一緒にいてくれるかい?】
↓
▲②アカマ
【あ、いやです。】
↓
◽️③クロマ
【いや、まさかの展開。
わかった。お互いの国の誇りをかけ、正々堂々と剣を交える事だけは約束させるよ。時代が違えば、僕らは共に歩めたのかな。それだけ聞かせてくれる?マジで。病みそう。】
ある学者『石板でのやりとりはここで終わっています。
が、このやりとりには実は続きがあります。
▲②の裏側の下に小さく文字が掘ってありました。それに王子クロマが、気付いたのかどうかは定かではありませんが。内容は以下のとおりです。』
▲②アカマ裏書
【来世でもまた、長い年月を共に。
愛しのクロマへ アカマより】
ある学者『史実によればこの一週間後に
チグリス領とユーフラテス領が領土争いの紛争を始め、両国が滅びたのがその一年後です。
二人がその後どうなったのか、
消息は不明です。
発表は以上となります。』
20××年 某所 20:00
『あーいいお風呂だった!
髪バッサバサ!クシ取って、クシ!』
「それより見て。今夜は月が綺麗だよ。
月明かりが君の髪を撫でるようにかがや」
『うぜぇ』
〜おしまい〜
※いや、何が起きてるのよ。
お題が増えていくのよ。
お題提供
あかまっちゃん
https://stand.fm/channels/5fb11353c646546590d71e23
頂戴いたしましたサポートは全額有意義に使用させていただきます。主にカレーパンになるかと思われます。