推し事における「ガチ恋」のこと

推し事をしてると、しばしば耳にする「ガチ恋」。アイドルの現場に行くようになって、なんじゃこれ?って当初、思ったワードです。単なる言葉遊びでしょと思っていたのですが、長くアイドルの現場にいると、この言葉は深いな・・・と感じられるようになってきました。
アイドルオタクの言葉は、何故か不思議なほどに的確。ガチ恋というワードは、言葉が先にできて意味が形成されていったのか、それとも逆なのか。
ガチ恋口上から感じられるものは、ノリと勢い。深い意味はなさそうなので、言葉が先にできて、時間の経過とともに意味が深まっていったような気もするのですが・・・。

ガチ恋には、口だけガチ恋、ビジネスガチ恋、ポーズだけガチ恋といった多種多様なガチ恋があります。ここらへんもノリと勢いという印象。

「推し」という概念。気がついたらいつの間にか小説やマンガのテーマやモチーフになるほど一般的になってしまっている。
では、「推し」という概念とは何かというと、恋愛感情に近い亜種ともいうべきものかなぁ・・と思うのです。
亜種である以上いろいろなタイプがあって、掛かりやすくて軽度なもの、掛かりにくいものの重度なものがある。ガチ恋のいわゆるガチ勢は、重度ということになるのだろうと思うのです。

恋愛に近い感情であれは、恋焦がれるもの。深ければそれが当たり前のこと。しかし、一方的な感情でもあるわけで、永遠の片思いということにもなる。
気持ちが強いほどに、感情を守りたくなる。同担拒否はそのような心の動きからでてくる、自然な感情といえるのかもしれません。
あまり人とつるまないタイプの女性の中には、推しを大事に思うあまり、思いつめたりするようにも見えたりもします。自分の感情が限りなく恋愛感情に近いもので、うまくコントロールできたらと思うのですが、感情はデジタルなものではありませんから、難しいところです。

私は、単推しのガチ勢ということになると思うのですが、ガチ恋ではなく「ガチ孫」という感じです。元はというと、私の推しの彩木咲良さんがインスピレーション一言の特典会で「友達のおじいちゃん」と色紙に書いてくれたことがきっかけで、でも、よくよく考えたら、知り合いや仕事先であった人に、彩木さんの写真を見せたりしてるので、自分のやってること自体がおじいちゃん的行動ということに気がついて、むしろ、しっくりきてしまったのですが。
「ガチ恋ってあるけど、ガチ孫って感じだよね」と彩木咲良さんに話したら、笑って「ええやん!」って言っていただけたので、公認のガチ孫勢ということになるわけです。
ときどき、おじいちゃんと言うのは失礼みたいなことを言われて、とても気を使って頂けてとてもありがたいのですが、でも、おじいちゃんという立場は決して悪い気はしてなくて、むしろ不思議な居心地良さも感じたり、私自身、子供はいないので実感できなかったのですが、おじいちゃんって言葉でいわれてなるものなんだと感じたのですが。そりゃ、心なくじじいと呼ばれたらいい気持ちにはなりませんが(笑)

推しとの関係性は、ひとりひとり特別なものだと思いますし、推しへの思いや感情というものも違いがある。
ガチ恋とひとくくりにしないで、自分だけの特別な「ガチ○」が見つけられたら、推しごとがより楽しくなるんじゃないかと思います。

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