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学校の先生の育休取得期間と時期

2023年11月現在、育休中です。
この記事では、教員で育休を検討しようとしている方をメインターゲットに書いていますが、もちろんどなたでもご覧ください。


1.いつから取得するか

さて、育休を取得すると決めたら、悩むことの1つに「いつからいつまで取得するのか」ということではないでしょうか。

学校教員であると、「業務が落ち着く時期」なるものは存在しないと思っています。強いて言うなら、夏や冬の長期休みの時期はほかの休暇もとりやすいので、その時期を検討するのもよいでしょう。
しかし、子どもが生まれる時期や家族の状況(第1子か第2子以降か、親族の介護の必要性など)によって、なかなか思うようにかないのが現実です。

そこでまず、いつから取得するのかという事に絞って考えられるパターン「①産後すぐ(産後休暇終わりに連続しての場合も含む)」「②業務の区切りがつく予定の日」「③2回とる」を検討します。

①産後すぐ

女性の場合は、産後休業が出産日翌日から56日付与されますので、その最終日翌日以降を育休とする人が最も多いでしょう。むしろ、私の周りで産後休暇だけで復帰した人を聞いたことがありません。
男性の場合は、産後すぐに育休に入ることで、パートナーや家族と一緒に新生児の子育てをできるというメリットがあります。新生児とかかわれる期間はとても短いので、貴重な期間です。
また、産後すぐの母体のダメージは大きく、この時期は周囲の助けが一番大切な時期です。男性が取得するメリットは大きい時期と言えるでしょう。

②業務の区切りがつく日

特に行事を想定しています。冒頭にも記載したように、学校現場で「業務が落ち着く日」はないと考えています。そんな中でも、行事の区切りがつく日は、育休に入るには理由として合理的であるかもしれません。担任をしていれば、行事の後が肝心!という思いもあるのですが。

③2回とる

これは、1年前から始まった新制度。もともと分割して取れなかった育休が、各々の事情により2回に分けて取ることができるように制度改正されたことのようです。例えば産後すぐと長期休暇中などに分けて取ることも教員ならできるのかもしれません。https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000789715.pdf



2.いつまで取得するか

次に、復帰時期について考えられるパターン「①新年度が始まる4月復帰」「②2学期復帰」「③任意の日に復帰」を検討します。

①新年度が始まる4月復帰

4月は学校体制上、いろいろとスムーズにいく可能性が高い復帰方法と思います。担任が決まったり、クラス分けが行われたりする作業は毎年大変ですが、これらをこなしていくことで仕事のリズムがつかめてきます。
ですが、自身の子どもが保育園に通い始めたり、久しぶりの職場復帰が激動の 4月から となると私生活が目まぐるしく動くことは必至でしょう。

②2学期復帰

この復帰方法の最大のメリットは、自身の子どもの保育園との関係と考えています。というのも、保育園には正式に入園する前に「慣らし保育」と呼ばれている期間があります。園によって1週間~1か月と期間差はありますが、子どもが園に慣れていくために必要な期間です。幼稚園や小学校の1年生も、4月は上級生と同じような時間割で過ごさないことが多いですよね。
この「慣らし保育」期間を7月か8月に設定することで、時短勤務や急な呼び出しにも対応できるよう準備ができそうです。公私ともに着実に職場復帰&保育園慣らしができると考えられます。
長期休暇期間中に引き継ぎを受けたり、教材研究したりとほかの復帰時期に比べると準備の時間があるのもよいですね。

③任意の日に復帰

このパターンのメリットは給与面でしょうか。任意の日に復帰することで、給与面不安は解消できます。育休に入った日から給与は0円となるのですが、公立私立にかかわらず教員は個人事業主ではありませんので、育児休業給付金が受け取れます。具体的には、180日以内は給与の67%が給付、181日~1年以内は50%です。給与面を大切に考えるならば、6か月以内か1年以内に復帰することが家計や貯蓄への影響は小さくできそうです。


3.育休期間は、「長い」「短い」の価値を定義できない。

最後に、育休期間をいつからいつまでにするかについては、家族の状況を基にシミュレーションして、それぞれが選択することができる素敵な制度です。
ということは、育休期間が「長い」「短い」の議論をすることは、あまり価値がありません。事実として、男性の育休取得率は年々上昇してきているものの、取得期間は1か月未満が多いことは明らかになっています。だから問題だというわけではないのです。

取得した期間をどのように過ごすのかは、一つ一つの家族のカタチがあっていいものです。私自身も含め、全期間をたっぷりと子育てや自分の見つめなおしに活用させていただきたいなと思います。


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