松崎旅行記 その5の3
「伊豆の長八美術館」で鏝絵を見る。これは現代の作家が作った漆喰の飛天像。長八の超絶技巧をたたえている。
ずいぶん昔に母と二人で松崎旅行に来たときもここに来たが、そのときは「伊豆の長八」のことをまったく知らなかったので漫然と眺めてすぐ出てしまったのだが、あらためて見るととても面白かった。館内のモニターで放映されている漆喰制作のドキュメンタリーを見ると、長八の天才っぷりがよくわかる。真っ白でできるだけで凹凸のないように作られるべき漆喰壁に、龍やら虎やら美人をコテ一丁でぶっつけ本番で描いていくのだから、ウーム見事なものだな。
これは美大生や現代の職人さんが再現したなまこ壁の土蔵と鏝絵。漆喰で唐草模様を作るのは難易度が高そうだと思う。「鏝絵」は長八の一代の天才で完成してしまったのだろう。
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