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AI vs 人間-ChatGPTより面白い小説を書こう-

下の140文字以内の短編のうち、どちらかがAIで、どちらかが私です。
当ててみてください。

男は宝くじで10億円当てた。
祝杯を挙げようとシャンパンを開けたが、栓が天井に突き刺さり、古びた紙が落ちてきた。
「地下に宝あり」興奮して掘り進めると、そこには古代の壺が埋まっていた。
中身を覗くと、「これ、呪いの壺です」

男は念じた時間に飛ぶ事が出来るタイムマシンを作った。
その目的は宝くじで10億円を当てること。
男は当選番号をメモし、タイムマシンを起動した。
(10億……! 何をして過ごそうかな……)
しかし宝くじを当てる事は叶わなかった。
何故なら10億年前に飛んでしまったからだ。

どっちが面白かったですか?

では答えを言います。
下が私です。

上の方が面白い、と感じた方もいるかもしれませんが、恐らく多くの人は下の方が面白いと感じたのではないでしょうか。

では次はどうでしょうか。

男は日々の退屈から逃れるため、並行世界に行ける装置を開発した。
異世界の自分に出会うと、全員が同じ装置を持ち、全員が逃げてきたのだ。
「お前も逃げてきたのか?」
その瞬間、装置が壊れ、帰れなくなった。

男は並行世界を渡り歩き、理想の人生を探していた。
どの世界も少しずつ違うが、完璧なものはない。
やがて彼は完璧な世界を見つけた。
だが、そこには自分がいない。
その時、戻るドアが閉まる音がした。
男は気づいた。すべての世界は、自分がいない方が良い世界だったのだ。

これも上より下の方が面白いと感じる人が多いのではないのでしょうか。

どちらかが私が書いた物…と思うかもしれません。
ところが、これは両方AIが書いた物です。

上の物は「並行世界をテーマに140文字以内で短編小説を書いてください」とだけ命令を、下の物は「さっきより面白い物を」と5回ほど繰り返して命令しました。

AIでも人を楽しませる小説を書くことが出来る。

しかしAIは面白さを分析は出来ても、分かることは出来ません。

1番最初の小説は、「人間はこうすれば面白いんだろうなぁ」と機械的に分析して書いたものに過ぎません。

なので、人の感情を強く揺さぶれるのは人なのです。

AIなら人に並べても、人を超えられない。

並行世界の話ですが、私ならこう書きますね。

「ここが、並行世界か…」
見慣れた光景が広がるが、ここは「全人類が賢い」世界だ。
彼は元の世界の稚拙極まる人類に失望し、その頭脳により並行世界へ飛ぶ装置を作った。
「ここなら満足出来るはずだ」
結果、彼は3日後に自殺した。
遺書には「私は愚かでした」とあった。

これがAIの書いたものより面白いかは人によるでしょうが、ぜひみなさんもAIに負けない小説を考えてみてください。

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