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『怪と幽』 スポットライトは焼酎火 杉本好伸先生編

 ライター仕事最後のご紹介は、東雅夫さんが聞き手のインタビューコーナー「スポットライトは焼酎火」について。
 今回お話を聞いたのは国文学者の杉本好伸先生です。
 杉本好伸先生といえばお化け周りのみなさんには国書刊行会『稲生物怪録絵巻集成』の編者としてよく知られた方ですね。

 また、三次市に行った経験がある方なら、先生が手掛けられた稲生物怪録関係の図録や解説書などを知らずと手にとっているではないかと思います。
 今回は、その先生がお出しになった稲生物怪録研究の現時点での集大成ともいうべき『吉祥院本『稲生物怪録』 怪異譚の深層への廻廊』の上梓というタイミングにあわせ、東さんがぜひにとお願いしてご登場、ということになったようです。

 実録妖怪物語という側面ばかりが前面に出るせいで、江戸文学としての正統的研究が欠けていたという先生の御指摘はごもっとも。稲生平太郎の物語をよく知っていると自負する人ほど、蒙が啓かれる内容になっているかと思います。私もお話を伺いながら、何度も驚く瞬間がありました。
 当たり前のことを言うようですが、やはりプロの研究者の研究は、ひと味もふた味も違います。
 『吉祥院本『稲生物怪録』 怪異譚の深層への廻廊』はAmazonではすでにプレミア価格になっているようですが、出版社に問い合わせたら定価で手に入るのではないか、と。定価でも9800円+税となかなかの価格です。しかしお値段以上の価値はありますので、お化け好きはぜひ手に入れるべきかと思います。

 学生さんでまだお年玉を貰えるようなら、文学の正統的研究方法を学ぶ意味でも購入が吉ですよ。

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