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はじめてワンコと触れ合った体験

2022年の大晦日、自宅での年越し夕食会に来る予定だった友人が、同僚の女性が大晦日を共に過ごす人がいない、行くところがない……ということで、泣きついて来ているのだけど、一緒に連れて行ってもよいかと電話で言ってきた。
その同僚の女性は知らない人だったが、まあ、連れて来てもいいよと言ったら、さらに、その女性は犬も連れて行ってもよいか?と言っているが……と。

夏などで屋外のパーティーだったら、犬を同伴させて来たという人は過去にいたものの、大晦日の夜なので、犬を連れて来るということは、犬を家の中に入れるということが前提だろう……

おとなしくて、職場にも同伴させていて、何時間もじっとしているらしい。

どうしても嫌、ダメだったら、犬はちょっと……と断ることもできたのだろうけれど、しょうがないなぁと犬同伴の同僚の女性を連れて来ることを許可した。

それが、ボロニーズ犬の♀で当時12歳のチャイナ先輩との出会いだった。
小型犬の12歳は人間の64歳ぐらいにあたるらしいので、チャイナさん・チャイナ先輩と呼ぶことにした。(イタリア語で呼んでいる時は「チャイナ」と呼び捨てだが)


もふもふクッションかと見間違えるお姿
結果としては、わたしはすぐにチャイナ先輩に夢中になった。
生まれてはじめて犬を抱きかかえるという、それまで思いもしなかった経験をした。飼い主さんがそうしてみてと言ったから。
言われていた通りに静かな犬で、ほぼ声をあげなかったが、飼い主さんが席を外した時に1度だけ、姿が見えなくなったことに不安になったのか、彼女がいるだろうドアの向こうにキャンと一声だけ声をあげた。
あまりに愛らしいので、チャイナ先輩が人間の言葉を話せたらよいのに……とまで思った。
はじめて自分の手から犬にモノを食べさせた。飼い主さんがそうしてみるように勧めたから。歯がないので、誤って噛まれるということはないとのことで。
犬飼いさんや犬好きの人の気持ちの片鱗を少しだけかじれたように思った。どうしてそんなに執心できるのか……ということは、自分が仮にでも経験してみないと分からないものであり、いくつになっても初めての経験はできるものなのだなと、嬉しい驚きがあった。

チャイナ先輩効果は6ヶ月程は保った。

その後、チャイナ先輩には会っていないのだが、時々、会いたいなぁという気持ちになるのだ。


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