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イタリアの挨拶としての、目配せとウインク

イタリアでの挨拶の仕方として、親しさの度合いによって、

バーチョ(キス)
(基本は頬と頬を合わせる、直接合わせないもののそのふりをする、たまに頬に口づけする人も)

アブラッチョ(ハグ)

握手

手を振る

挨拶の言葉を発する

とあるが、そこまでの挨拶を交わすほどの関係ではない、もしくは、相手のことを知らない同行者がいたりで、公に挨拶するのはためらわれる場合にはどうするのか?

日本の挨拶として、会釈は便利だなぁと思うものの、イタリアの人もしないわけではないが、そこまで一般的ではないかもしれない。
または、するにしても本当に軽くか。日本のように何段階もの仕方はないように思われる。
わたしと接するイタリア人の中には、日本人のお辞儀について知っていて、あえて仰々しくそのように挨拶をする人はいるものの、彼らが、イタリア人どうしや他の国の人にもそうはしないような気がする。

ここ数日の間に、ちょうど、知っている人で、以前に話したこともあるけれど、この時に声を出して挨拶するまではちょっと……と、お互いに(相手もわたしも)思っているだろうなという人ふたりと通りですれ違うことがあった。

その際に、どちらからともなく「目配せ」をして、かすかな挨拶をしたのが印象に残ったのだ。

そうなのだ。

この人とは、声に出してまで挨拶はしにくいところがあるものの、知っている人で、気が付いたにもかかわらず何もしないというのは、ちょっと気がとがめる……
そういう時には、イタリア人も目配せで挨拶をするんだなぁ、と。


これとは別に、前述のフローの中には入れていないのだが、「ウインク」で挨拶をする人が、知っている人の中でも多くはないものの存在する。

日本の人からすると、イタリア人はいかにもウインクをしそうかもしれないが、わたしの周囲ではそこまででもない。思い当たる人では4人ぐらいか。すべて男性。女性のウインクは直接は目にしたことはないが、それは同性だからだろうか?
4人は多くはないとは思うが、日本人から実際にウインクされたことはない気がするので(絵文字のウインクは除き)、それと比べたら多いのか。

「ウインク」の位置付けとしては、上記のフローの中ではどの辺りか?と考えてみたが、バーチョ(キス)/アブラッチョ(ハグ)/握手などをする相手ヘの合わせ技か、あるいは、身体的な接点を伴う挨拶はあまりしない相手/関係性だけれど、親近感や好感を持っていることを示している?というところだろうか。


語彙

会釈:inchino(インキーノ)
会釈する:inchinarsi, fare un inchino

目配せする:strizzare l'occhio, fare un cenno (un segno) con gli occhi

ウインク:occhiolino(オッキオリーノ)
ウインクする:fare l'occhiolino

※strizzare l'occhioも「ウインクする」のイタリア語訳、fare l'occhiolinoも「目配せする」のイタリア語訳として辞書に出ているが、日本語では、「目配せ」と「ウインク」では微妙に異なる動作であり、必ずしも同じように使われないかと思うので、一応、分けてみた。


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