マドノツキ

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札入れに一筋走る蚯蚓腫れ 誰も知らないその誕生日

    • 昨日今日明日明後日 この日々を無題のままで保存しておく

      • マニキュアを机上で照らす読書灯 三連休の月曜の夜

        • 今年の終わりに

          この晩の大晦日(おおつごもり)は太陽暦 除夜の鐘聴く十六夜の月 ドラえもん、ハリー・ポッター、溢れたる我が家に除夜の鐘は届かず 来年がよい年となりますように 去年みたいになりますように 二重線訂正だらけのカレンダー ボロ雑巾と捨ててしまおう 湯気の立つ年越し蕎麦を横長に太く短く持てたらいいな

        札入れに一筋走る蚯蚓腫れ 誰も知らないその誕生日

          冬に詠んでみた

          十字路に赤信号のひとり立つ 横断歩道に割れ目がふたつ 永遠が欲しき立冬 窓枠が切り取る空に裸の銀杏 メルヒェンの三日月浮かぶ月曜日 電柱の上飛行機の下 マニキュアの匂い優しくストーブの重い匂いに沿って流れる

          冬に詠んでみた

          仲良し記念

            種々の樹木に切り取られていたのは、早く捨てたい使いかけのペンキをコンクリの壁に投げやりに塗ったような空だった。  天気は晴れ。もちろんそこに文句はない。だけど、天気予報の台詞からは、筆遣いの粗さとか、ぼうっとしていたらできてしまった塗りムラとか、そういうものが零れ落ちている。 だいたい、今日はこんな空が似合う日なんかじゃないのに。国語の授業で小山先生は、ここの部分は情景描写と言って風景が気持ちを表してるんです!とかいって一人盛り上がっていたけれど、嘘っぽすぎてバカみたい。