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子どもの「好きな色」

子供の好みが変化してさみしい話。

次男(小2)は、年長さんになるかならないかってあたりから、ピンク色が大好きだった。
私はそんな次男が可愛らしくて微笑ましくて好きだった。

夏にスイミングを習い始めた際に「ピンクのゴーグルがほしい」と言われれば、迷わず買った。ピンクのゴーグルを装着する男子はとてもパリピっぽく見えるということを知った。
冬に「ピンクの手袋がほしい」と言われれば、なるべく次男の好みを満たしそうな手袋を探して買ってきた。ピンク色だけどガーリーではなく、カジュアルな感じの。
その手袋を見たママ友さんに「なんでピンク?誰か(女の子というニュアンス)からのお下がり?」と訊かれた時には「いや、あの子がピンク好きだからあの子のために買ったんだよ」とまっすぐ目を見て説明した。

入学前に「ピンクの筆箱がほしい」と言われれば、ピンクの筆箱を買ってきた。ただ買う前に「現実的には男の子の筆箱って黒や青が多いから、ピンクは周りの子にたぶん珍しがられるけど、大丈夫?」と確認はした。
本人は「大丈夫!絶対ピンクがいい!」と言い、届いた筆箱に大喜びし、小学校でそれを使う日を楽しみにしていた。

しかし入学から数ヶ月が経つ頃、級友の何人かから「男の子がピンクなんていけんで」と言われるようになり、次男の心に葛藤が芽生え始めてしまった。

「誰が何色を好きでもいけんことはないよ。私も子供の頃はとにかく青系の色が大好きな女の子だったし、なんなら今もわりとそうだよ」など、ある程度のケアは試みたものの、ピンクを好きでい続けるよう強いる感じになってもいけないと思い、基本的には様子見の姿勢でいた。

水泳の時間に級友からピンクのゴーグルを否定され落ち込んでいた彼は「青いゴーグルも買ってほしい…」と言いだし、自分の好みと他人の目の狭間で揺れ動きながら、その日の気分によって青かピンクかを選ぶようになった。

ところで彼が入学する少し前、我が家にもマリオのゲームが導入された。
最初は長男のプレイを見ているだけだった次男もだんだん興味を示し、いつしかルイージを操作して遊ぶようになった。

そのうち、次男の好きな色はピンクから、ルイージカラーの緑へと変わっていった。しばらくの間は「ピンクも緑もどっちも好き」と言っていた彼だが、先日ついに「ピンクはもうきらい」という言葉が彼の口から放たれた。
長男からのお下がりであるピンクの長靴をもう履きたくないという意思表示の際に、出た言葉。
入学時から使い倒した筆箱は、とっくに二代目(緑色)に変わっている。
ピンクの手袋も使いすぎて穴が空いたので、青緑色の新しいものに買い替えてある。

ちなみに長男も、入園前から小1くらいまで長らくオレンジ色が不動の一位だったけど(二位がピンク)、小3あたりから全てにおいて青を選ぶようになってしまった。


うぅーーー

成長に伴うよくある変化だと頭ではわかっていても、めっちゃさみしいー

子供の可愛らしさがまた一つ去っていったという寂寥感と、お前も結局ありきたりな男子になるのかという僅かなガッカリ感と。
本人にはそんなん口が裂けても言わんし、受け入れるしかないんだけどさー。

もう令和だよ?男子が暖色系を好きだっていいじゃないかーーー

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