見出し画像

小学校の先生の「ボールを投げ返す」仕事術

 私は小学校で働いています。近年、教員の労働環境は、ブラックだと言われています。定額働かせ放題という言葉も出てきていますが、私は限られた時間の中で効率的に動くことで定時内で仕事をすることができるようになってきました。
 私は仕事で大切にしていることがあります。それは、小さなやりかけの仕事を溜めずに、自分に投げられた仕事のボールはできる限りすぐに投げ返すことです。パソコンのデスクトップにファイルが多くあると起動が遅くなるように、仕事も自分の中に溜めすぎると、脳の動きが遅くなるように感じています。ですから、「ボールを投げ返す」仕事術を身に付けることで働き方改革に繋がってくと考えています。今回のnoteでは、私なりのボールの投げ返し方を書いていきます。

1.できるだけ早く投げ返す

 仕事をしていれば、毎日、大きな仕事、小さな仕事など関係なくどんどん自分のところにボールが投げれらます。その中でもすぐに投げ返すことができるボールは、その場で投げ返すことが基本です。
 「ちょっと、ここにサインをしておいて。時間あるときでいいから。」や、「○○コピーしておいてくれない?」、「○○さんに、電話しておいて。」など、その場でできればすぐにします。すぐ動く。すぐ動いて自分の頭の中からその仕事が消えてしまえば、自分の動きは軽くなります。そして、このレスポンスの早さは、実は周りの予測していたスピードの期待値を超えることが多いため、「信頼」を獲得することにもつながります。

2.一旦、相手に投げ返す

 自分にあるボールは、その仕事が完結していないくても一旦、相手に投げ返してしまうことも大切な技術です。そのボールはまた、自分のところに投げ返されますが、自分の所に溜めすぎない事が大事です。例えば、仕事を完璧に終わらせてから出すのではなく、最高でも8割程度で出すイメージで相手にボールを渡します。この良さは、その仕事の依頼主との擦り合わせを比較的早い段階でできることです。期限ぎりぎりで、依頼主のイメージとは全然違ったものを作っていた場合に、修正することは大きな労力ですが、早い段階で、一旦相手に渡し、軌道修正することができれば、より良い状態のものを作ることができます。
 それ以外にも、例えば、ある人に直接話して伝えることがある場合などにも、この技術は使えます。伝えたい相手が、伝えたいタイミングでいる場合は少ないです。その場合、相手の机に付箋で「伝えたい事があります。お手すきになられたら○○に声をかけてください。」など、一旦ボールを相手に投げておいて、自分に返ってくるのを待っている状態にしておきます。そうすると、自分の頭からその仕事を一旦離すことができます。
 完結していない状態でも、自分のグローブにボールがない状態を作っておくことが大切です。

3.一旦、やる日を決めてメモに投げ返す

 出来る限りその場で仕事をさっと投げ返したいところですが、すぐにできない仕事もでてきます。特に、何かの集計や相手の返答待ちの状態など期限が来ないとできない場合もあります。そのときには、TODOリストに入れて、ボールが自分のところに溜まることになります。ここでのポイントはそのボールを投げ返し日を決めておくことです。TODOリストにもそのボールを投げ返す日を決めておきます。そうすることで、その日が来たらその仕事は消化することができます。ボールは溜まるけれど、ボールを投げる日は決まっていることが大事だと思っています。

4.「あとから投げ返します。」はなし

 会議などで提案をするときに、その場で提案の修正が必要になったときなどによくあるのが「修正して、後日提案します。」です。これでは、会議が終わっても自分のところにボールが溜まった状態になります。ですので、基本的に「あとから投げ返します。」はしません。その代わり、提案をする際には、どこが検討事項で、こちらのケースを選んだ場合には、こんなメリットとデメリットがあって・・・などしっかり説明できる状態で提案をして、その場でどちらにするか、どうするかを検討して答えを出すことができるようにします。場合によっては、事前に根回しをしておいて決定が早くなるようにしておく事も必要かと思います。とりあえずその場で決める。その場で決められるような提案をする。それが大事です。

 私は、このようにして、「ボールを投げ返す」仕事術を意識して日々仕事をしています。できる限り自分のグローブにはボールがない状態に、自然と自分のグローブにボールが返ってくる状態にしておく事で、頭がクリアな状態で日々の仕事にあたることができます。
 最後にこのnoteを読んでいただいた方にとって、働き方のヒントになれば幸いです。小学校の先生のと書きましたが、これは、どんな仕事をする上でも大切な考え方かなと思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?