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何となく就活して何となく働いてきた私が見つけたこと

「多くの人の役に立つ仕事がしたい」
そう思って就職活動をしていたのも、早くも8年近く前の話になってしまったようだ。

社会人7年目。
気付けば中堅と言われる年次に。
仕事や社内情勢なんかも一通り分かってきて、
昇格したり出世街道といわれるような部署に栄転した同期もいれば、社内の出世競争から早くも離脱している人もいたり、同期と言えども一括りに出来なくなってくる年次でもある。

中堅社員、アラサーの私が#この仕事を選んだわけについて書いてみようと思う。


この仕事を選んだわけ…?

いつからだろうか。
人の役に立ちたいと就活の時に面接官に伝え、それが実現できると思って今の会社に就職したはずなのに、
いつの間にか誰かの役に立っている実感なんてあまり感じられなくなってしまったのは。

誰もが知っている大手金融機関に就職が決まった時、両親はもちろん周りの人からも祝福された。
就職した後も、「大きな会社に入れて福利厚生も整っていて、いいねえ」なんて言ってもらえる。

一般的にみたらそこそこお給料ももらえて、恵まれた環境に身を置いているはずなのに、一体私は何に満足出来なくなってしまっているのだろうか。

そもそも今の会社に就職した理由を思い返してみた。
大学生だった頃の私には特にやりたいことも、社会に出てバリバリ働く!といった意欲も特になく、程ほどに働いて人並の人生を歩めればそれでいいと思っていた。

責任感が重い立場に就くことや重要な意思決定をするような仕事よりも、どちらかといえば決まった仕事を毎日こなし、誰かをサポートするような仕事が自分には合っていると思い、事務職を志望した。
業界に関しては何となくこの業界面白そうとか、これは私には違うなとかざっくりとはあったものの、絶対にこの業界といったものはなかったため絞らずに幅広く受けた。
最終的には福利厚生や働きやすさを考えて大手企業を志望し、無事に就職することが出来た。

一言で言ってしまえばまぁ「何となく」だ。
金融機関に就職してこういう仕事がしたい!といった明確な志望動機もなかったため、志望理由も「人の役に立ちたい」とどの会社に対しても使えるようなものだった。

そして就職後、志望していた事務職として働いている。
仕事内容もルーティーンワークがメイン。毎日決まったことを決まった時間に手続き通りに、ミスなくこなしていくことが私の仕事だ。まるでマシーンのように。

志望していた会社に就職出来て、志望していた通りに働けて、望んでいた生活が送れているはずなのに、いつからかどこかしっくりこない感じがするようになってた。

私は変わってしまったのか…?

日々感じる得体の知れない感情。
それはこのままずっと今の仕事を続けていいのかといった不安や、毎日変化のない仕事に対してつまらない、もっと違うことがしてみたいと感じるようになってしまったものだったと思う。

人間は本当に欲深い生き物だと身をもって体感した。
一つ手に入れたと思ったら、今度はやりがいだの面白さを仕事に求めるようになってしまったのだ。

社会人になって数年、仕事に対して求めるものがマルッと変わってしまった。

そうなったきっかけは一つではなくて色々なことの積み重ねだと思う。
例えば日々の業務の中でもっとこうしたら効率が良くなるのになど、ルーティーンワークと言えども色々なことを考えながら仕事をしていく中で、私はただ仕事を作業としてこなすよりも、何かを作り出したり変えていくようなことに対して誰かの役に立ててるとやりがいを感じると徐々に気づいていったように思う。


自分の変化に戸惑っていた時もあったが、考え方が変わっていくことは至って普通なことだと今となっては思う。

モヤモヤしている時にこんな言葉に出会った。

「誰かに時間をもらうことは、その人の命をもらうということ」
時間を費やすとは命を削ることと同じなんだと知った。

そして思った。
自分の時間も命を削っていることと同じだと。

それに気付いた時、自分の中で何かが変わった。
一度きりの人生。社会人になった今、1日の中の多くの時間を占める仕事。
自分が心からやりたいと思ったことで誰かの役に立ちたいと思った。

いくら福利厚生が充実して環境がよくても、本当にやりたいことじゃないと私の心は満たされないんだと知った。
それに気付くのに7年もかかったが、心のモヤが消えてスカッとした。


就活をしていた頃の私のように、やりたいことなんてなくたって何となく就職して充分生きていける。今の会社でのんびりと働き続けることも一つの人生の選択肢だ。

ただもし私みたいに何となく就職して働いていく中で、思わぬ自分の気持ちに気付くことがあれば、そうなった時は自分を信じて、突き進んでいく勇気を持ちたい。

今まての人生がそうだったようにきっと人生なるようになるから、これからも自分の心に素直に赴くままに進んでいこうと思う。