見出し画像

続・まろやかな店主

先日、仕事の関係で出掛けた先で入ったお店に、それはそれはまろやかな店主さんがいて、思いがけず楽しくて美味しい時間を過ごせました。

滅多に行くことのない場所、と書いていたのですが、あの来店から1週間後に再訪していました。というのも、あの場所のそばにある施設に向かい書類の作成依頼をしたのが、前回。そしてそれを取りに行くために再訪したのでした。

その書類が3年に1度の作成のため、滅多に行くことのない・・なんて書いたのでした。

お昼ご飯は、やっぱりあのお店へ。

前回はお店の名物パスタだったので、今回は週替わりのパスタを食べるぞ!と意気込んでいました。まろやかな店主さんは、元気にお店にいらっしゃるのでしょうか。

1週間前と同じ曜日、同じような時間帯に、またしてもひとりで、お店のドアを開けました。

「おかえりなさ〜い」

最初に目があったのは、まろやかな店主さん。いらっしゃいませではなく、お帰りなさいとは・・なんというホスピタリティ。

ええ、そうなんです・・顔を覚えてくださっていたことも判明しました。

プリンは前回食べたこともあり、今回はセットのサラダのグレードアップと、週替わりのパスタにしました。

ふだんのサラダは葉っぱとゆで卵だけだったので、生ハムやキャロットラペが載っていて、野菜好きとしてはテンションが上がりました。

アールグレイでーす、と言いながら近づいてきた店主さんが、「今日は開店してずっと女性ばっかりで、お客さまがおひとり目の男性のお客様です〜」と嬉しそうに話してくれました。

ちょうどカウンター同士の角付近に座っていたため、追いやられてごめんなさいね〜と笑っていた。やっぱり明るいし、脱力してしまう。

そうこうしているうちに、あつあつのパスタがやってきました。

春キャベツと生ハムのレモンクリームソース。

週替わりのパスタは、シェフがほんとうに週毎に考えているのだとか。「同じものは出てこないんですよ!だから、毎週気になって、もう危険なお店になっちゃいますよね〜」は店主さん。

レモンクリームなんて・・と警戒していましたが、ふんわりと香るレモンの爽やかさと、濃厚なクリーム感が春キャベツによってマイルドになっていました。これは美味しい。

パスタを食べていたら、夫婦らしきひと組のお客が来店しました。僕の隣の席について注文を済ませ、ほっとしたところに、店主さんがカウンターを出て、背後からやってきて、あの口調で話し始めました。

「いらっしゃいませ〜。男性のお客様、お二人目なんです〜。こっちの方(僕です)が、最初に来られてたんですよ〜」

そういうなり、僕の肩をポンと軽く叩いたのです。

ヒィィ!そういうの慣れてないから!・・と心の中で叫びながら、薄笑いを浮かべて隣の男性に会釈しました。ここで、プリンが美味しいですよ、なんて言えたら、店主さんから褒められそうですが、まだ修行が足りていませんでした(笑)

お腹いっぱいでお店を出ると、また不思議な幸せ感に包まれていました。美味しい食べ物と、ちょっとした緊張感と、賑やかすぎない店内の雰囲気もまた、僕の好みなのだと感じられました。

2週連続で訪れたのに、次の週から全然こない客になってしまいました。まろやかな店主さんは、心配しているでしょうか・・。お店が自宅から遠くはないため、今度は妻と二人で食べに行きたいと思います。





最後まで読んでいただき、ありがとうございました! サポートは、子どもたちのおやつ代に充てます。 これまでの記録などhttps://note.com/monbon/n/nfb1fb73686fd