ねたろう

三年寝太郎、という昔話があります。

3年以上も寝て暮らしたのに、知恵を使って母親を助け、最終的には庄屋の婿となるサクセスストーリー。

僕は幼い頃、この話を知りませんでした。物語としてあることは知っていたけれど、こんな展開になるとは・・と、読み聞かせをしながら驚いたのです。

子どもの本には、最後に大人向けの解説がありますが、そこには寝太郎の人間的な魅力について語られていました。とは言え、ずっと寝ていたのに、最後のちょっとした出来事で、幸せになれるのは、僕はなんとなく解せないなぁと。

僕が高校生の頃、同級生のひとりが授業中にほとんど寝ているので、本人のいないところで「寝太郎」と呼ばれていたのを思い出しました。体育の時間と、教室移動の時間以外はほとんど寝ている姿だったので、声もあまり聞いた覚えがありません。 

その同級生は一年だけ同じクラスで、その後どんなふうになったかは分かりませんが、授業中に居眠りすることができなかった僕にとっては、とても強い人なんだなぁと思った覚えがあります。

物語の寝太郎は、働かないことを咎められて「俺には俺の考えがあるんだ」と言います。

それは現代的には「俺はまだ本気出してないだけ」のようにも聞こえてきます。本気を出せば、目覚ましい結果(成功)を得ることができる、と物語は教えてくれているのでしょうか。

毎日努力を続けていても、こんなふうな天才が現れてすぐに追い抜かされてしまうような、実際に僕の周囲でそんなことがあったら、なんだかなぁ・・とちょっと気後れします。

僕は、長い時間眠ることをあまりしてこなかったこともあり、例えば休日に惰眠を貪る・・のが苦手です。寝太郎になりたいけれど、寝られない太郎(長い名前)。

最近、もっと寝てていいのに、と言われることが増えました。いや、起きて手伝いなさいよ、と思われるでしょうし、僕もそう思ってしまいます。身体の疲れを取るには、やっぱり睡眠というのはよくわかりますが、じゃあ寝られるかというと時間も明るさも惜しい(笑)


子どもの寝かしつけで、絵本を読んでいますが、その中に「おやすみ、ロジャー」があります。魔法の寝かしつけ絵本として、子どもの眠りを誘う言葉が何度も繰り返し使われています。

ゆっくり話したり、あくびをしたり、名前を呼んでみたり・・結構長い時間(20分から30分)かかるのですが、寝る時もあれば寝ない時もあります。

挿絵があまり可愛くないので、はじめのうちは仕方なしに読んでいました(笑)

最近疲れているのか、読み手である親がウトウトしてしまうことがあります。寝ぼけたことを言ったり、読んでいる場所が分からなくなったり・・・一度、僕は寝落ちしてしまったこともありました。


寝たら、どうなるの?

は、子どもたちを寝かしつける最初の合言葉のようになっています。

子どもは成長。大人は休養、でしょうか。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました! サポートは、子どもたちのおやつ代に充てます。 創作大賞2024への応募作品はこちらから!なにとぞ! https://note.com/monbon/n/n6c2960e1d348