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帰れない駅

久しぶりに都内に出張に行って、職場への帰り道、何やら東京駅を経由したほうが近いとの検索結果。

確かに、時間は短いけれど、地下鉄を2本乗って、東京駅で地上に出てきて、さらに電車に乗って・・。ひと駅乗っては乗り換えて、久しぶりにメトロ迷路にぐるぐるしてしまいました(笑)

やっと東京駅に着いた、と思って、ずんずん歩いて行ったのです。理由はあとで書きますが、ずんずん行かねばならなかったのです。

東京駅を、普段から使っていて、グランスタが風景になっているならいいのですが、何せ久しぶりの大東京。なにこのキラキラした通路は、とキョロキョロしてしまったのです。

乗り換える電車のホームまでの道のりは、誘惑の連続。しかし、今は業務時間。

公務員には「業務専念義務」という当たり前のことを言葉にした義務がありまして、それはもう、読んで字の如く。(だからこそ、時間休暇のような細切れの「職務専念しなくていい時間」も制度としてあるのです。)

そんなわけで、乗りたい電車の看板を探しつつも、電車が関係ない雑貨や食品、駅弁、スイーツなどが目に飛び込んでくるのです。

ほんと、やめてほしい・・。

途中、青系のシックな出立ちの売り子さんが、栗のお菓子のボードを持ちながら、目を見開いて「これが最後のチャンス!」と呼びかけていました。

最後って・・今日の?今週?もしかして今季?

それに呼応するように行列が長く伸びていて、みんな、好きなものが分からないのかなぁなんて思ってしまいました。

その店は有名だし、栗のお菓子としては珍しいけど、お菓子としてはどこにでもあるものでした。

その店で買うことが大事で、行列を並ぶことが必要で、値段もほかとは違う贅沢感があることが嬉しいのかなぁ、なんて意地悪な気持ちになりながら通り過ぎました。

そんなふうに言っている僕は、そのお菓子を経験済みだったりします。

仕事の移動じゃなかったら、あれやこれやと見ていきたい場所でした。さすが東京だなと。

駅弁やスイーツなど、デパ地下の催事をそこここでやっている雰囲気って感じでした。

柱にあるサイネージに、栗のお菓子が出るたびに、心が乱れ、視線が外れて、人にぶつかりそうになったり躓きそうになりました。

東京駅を経由するのはやめたほうがいい、という話でした。

今日もおつかれ様でした。


#東京駅 #誘惑 #駅ナカ #栗好き

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