走る人は、いい人だ
動物好きに悪い人はいない、そんな言葉をよく聞きます。僕が考えたところによれば、それは動物が好きだ思う気持ちではなく、むしろ動物の方から好かれるような人であるような気がします。
野生のカンとか、本能みたいなもので人間を判断しているのだとすれば、そこで認められていれば、いい人なのではないかと思うのです。
目の前で何百人も一緒に走っているけれど、この中に悪い人はいるのかな・・なんて考えてしまったのでした。
走ることは、考えること、自分との対話の時間・・なんて言ってられないくらい余裕なくなりましたが・・。
先週の日曜日、3年ぶりに本格開催された、南魚沼グルメマラソンに参加してきました。昨年はオンラインでの開催となり、折あしく仕事が忙しくなって走れなくなってしまった記憶があります。
この大会の特徴は、なんと言っても開催地の、新潟県南魚沼市という土地。美味しいコシヒカリが食べられるのです。参加賞は「ご飯茶碗」・・ゴールして手渡され、そこに炊き立てのコシヒカリを盛ってくれるのです。
屋台村でおかずを買い、それを盛り合わせてコシヒカリでお昼ご飯。ピクニックのように楽しい大会。それが、この南魚沼グルメマラソンなのです。数年前に参加したときのことを、旅の記録として投稿したところ、運よく注目記事に選んでいただきました。
とはいえ、時節柄コシヒカリの提供は自粛。屋台村も自粛・・今考えると、東京からのお客さんも自粛してほしいなぁ・・という気持ちもあったのでは無いかと、ちょっと思ったりして。
3年ぶりということもあり、現地に着くと懐かしい景色が広がり、同時に、それまで練習してこなかった自分への緊張感が湧いてきました。仕事の昼休みに走っているとはいえ、3キロ程度を週に2、3回なので、たいしたトレーニングではないのです。
「男子の更衣室はありません」という、なかなか硬派な運用に恐れをなして、上着を脱ぐだけで走れるようにして新幹線に乗り込みました。現地では、予定通り上着を脱いだものの雨が降ってきて寒くて、慌ててレインコートを着てスタート地点へ。・・でも寒い・・。
走り出すと、雨が止み、そして体が温まってきて、当然のように邪魔になるレインコート・・。かつて、フルマラソンを走った時も同じ現象が起こり、残り4時間以上もレインコート着てられない!と沿道にあったゴミ箱に入れたことがありました。しかし、今回は思い直して腰に巻いて走りました。
僕は、社会人になってから、いや30を超えてから走り出したので、元々の体力もないし、基礎なんて何も無いところから積み上げているから、崩れるのはあっという間なのです。
今回も、どこまで走れるか・・という気分で走りましたが、意外と足取りは軽くて10キロくらいまでは、なんとか走れていました。
しかし、10キロを過ぎたあたりで、視界がぼやけたり、遠近感がなくなったような感じがして(きっと脱水症状とか)、このまま無理して走るのもなぁ・・なんて考えてみたり、いやいやスピード落としてでも走ってみよう、とか葛藤しながら、歩いてみたり、ちょっとずつ走ってみたり、給水して回復すると走ってみようと奮い立ったりして、慌ただしい心の動きを1時間以上も繰り返して、残りを走りました。
ラスト1kの表示のあった給水所にあった塩分タブレットを口に入れたら、みるみる視界が回復して、足取りもなんとなく軽くなった気がして・・やっぱり脱水だったのか・・と納得しました。
それにしても、途中で転んだり倒れたりしなくて良かった・・。今回は、ひとりで来ていたので、帰るまでがマラソン大会なのだと、改めて思い直しました。
タイムは全く自慢できるものではありませんが、歩いた割には、前回と比べて数分の違いなので、前半で結構なオーバーペースだったのかも・・とも反省。普段、勘で走ってしまうので、大会になるとテンションが上がっていてスピードも上がっているんですよね・・そこも思い出せなかった・・。
こうして、走りながらの自己対話というか、自分との喧嘩も含めて、刺激的な時間を過ごしました。
ゴールはとても嬉しかったのですが、その後の”ご飯”が特にないので、寒かったこともあり、申し訳なく思いつつも・・すぐに新幹線に乗って帰りました。
きっと会場では「やさしさに包まれたなら」を合唱していたことでしょう・・。
6時の便でやってきて、12時の便で帰っていく・・新潟の旅ランは6時間の旅でした。コンパクト・・!
今回も、舞台で見かけた大会のスペシャルゲストである松任谷正隆さん・・・70歳なのだとか。しかも、80歳まで走る(ハーフでは無いけれど)、と仰っていたのも驚きました。
いやぁ・・走るって、いいことなんだなぁ。
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