サクラ革命はいかにして散ったか

サクラ革命のサービス終了が発表された。

牛歩ながら改善の兆しが見えてきたところだったので、残念の一言。関東は遠かった……。

結局、何が問題だったのか

僕はサクラ大戦にそこまで思い入れがあるわけではない。いちおうセガサターン時代から新サクラ大戦まで一通りプレイはしているものの、「大作の匂いがした」のと「Vtuberの起用に期待した」という2点だけでプレイに至った。そんな立場というか視点で、過去に2つ投稿した。

まずコンテンツが少ないことを嘆いていて、

肝心の戦闘システムに致命的な問題がある、と続けている。(消費APの問題はこのあと若干ながら改善された)

ゲームとしてつまらない、というのを言葉を変えてうだうだと綴っているわけだが、我ながら、じゃあこれ全部改善したらいいゲームになるのか、と問われるとハイとは言えない。

上のほうの投稿で「原神前、原神後」と書いているが、今はここに「ウマ娘前、ウマ娘後」も加わる。スマホゲームは日々すごい勢いで進化してきていて、何年か前なら流行っただろうな、というゲームは苦戦を強いられている。

例えばBBDW。やはりFGOのコピーのような内容で、グラフィックも古臭く、令和3年にプレイするのは少し苦しかった。ストーリーは一定の評価があるものの、ブレイブルーのコアなファンじゃないとそれを追うのも限界があろう。リリース直後に致命的なガチャのバグもあった。

例えばブルーアーカイブ。圧倒的なビジュアルとグラフィックは原神やウマ娘とも戦えるように見えるが、プレイを続けていくとコンテンツの少なさにすぐ気付くことになる。ゲームバランスも大味で、加えてバグが多いというのも印象を悪くしてしまった。

結局、サクラ革命は何が問題だったのか。全てだ

ビジュアルやグラフィックは良くて当たり前。致命的なバグはもちろんない。リリース時点で50、60時間ぐらいは計算できる豊富なコンテンツがあり、周回しても苦に感じず、周回しなくてもストーリーを追うぐらいは出来て、イベントやキャラクターも一定の頻度で追加されていく。やり込みたいプレイヤー向けの高難易度コンテンツももちろんあって、廃課金者たちにはPVPで満足いくまで上位争いをしてもらえる。

今はこのレベルが求められている

それこそFGOがリリースされた5、6年前にサクラ革命も生まれていたら、こんなことにはなっていなかっただろう。我々プレイヤーたちの目が肥え過ぎたのだ。

とどめになった「おもちゃ」化

とあるリークが出回った以降、悪い意味で色んな層に広がり、「おもちゃ」化が進んだ。多くはウマ娘や原神とのゲームクオリティを比較するものであり、あれやこれやと面白おかしくサクラ革命の悪い部分が誇張されて広まっていった。

そこにサクラ革命を異常に持ち上げる人たちが嚙みつき始める。楽しく遊んでいたところに爆弾を落とされた形なので気持ちはわかるが、無視するという選択肢はなかったのだろうか。そういった人たちの噛みつきがまた「おもちゃ」となって、もはや地獄の様相である。

こんな状態で新規プレイヤーが寄り付くわけがない。一方ではゲームの悪い部分やリークだけを切り取ったものが多く出回り、一方では盲目的な持ち上げだけされ続けている。怖い。火の中に飛び込むのは夏の虫だけである。

残念だが、こうなったらコンテンツとしては終わりである。

運営がリークを早期否定していれば。悪質な流布に警告していれば。サクラ革命ファンたちも大人しく経過を見守っていれば。タラレバは尽きないが、覆水盆に返らず。ゲームの運営には金がかかる。終わってしまったコンテンツを続けるという選択肢はなかったのだろう。あと半年もすればある程度落ち着いたのではないかと思うが、プレイヤー(課金者)の数も厳しかったので、その選択肢も潰されていたのかもしれない。

開発、デザイナーの皆さん、声優の皆さん、その他サクラ革命に関わった多くの方々、お疲れさまでした。またどこかで。

一番最初に自分が投稿したものから引用して、〆としたい。

主人公の咲良しのをはじめ、魅力的なキャラクターや質の高い音楽、分かりやすく広げやすいメインストーリーなど良い素材は揃っているのだ。あとは開発とゲームデザインの頑張り次第で、このまま沈むか復調するかが決まる。とにかく、このままじゃ苦しい。

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