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いつか、ライターさんになりたいんです

大学生の頃から、心のどこかで「いつかライターさんになりたい」と思っていた。
調べてみるとそう簡単なことではもちろんないし、実際ライターのお仕事をされている方の記事も読んだりして、簡単に文章を書いて発信するだけでなれるとは思ってはいない。
だからこそ、今ライターとして多くの人に読まれる文章を書いていたり、連載をかかえていたりする人たちを尊敬している。

言葉って本当に繊細なものだと思う。
武器にもなればスポンジにもなる。
種になって色んな人の土に届き、いつかその人の中で花を咲かせることも出来る。
ちょっとしたニュアンスの違いで誤解を招いてしまったり、伝えたい感情が変わる。
文章を書くことが上手なだけでは、ライターにはなれないんだろうなとつくづく思う。

私がいつかライターさんになりたいと思ったきっかけは、大学生の時のInstagram運用。
趣味で始めたグルメアカウントが思いの外のびた。
地元の飲食店を中心に発信していて、おそらく当時私以外でそのような発信を専門にしているアカウントはあまりいなかった。(あくまで私の地元では)
私が始めてのびてきたころ、似たようなアカウントが続出した。
Instagramはどちらかというと写真メインだ。
ではじめの頃こそ本文を読む人も多いだろうが、今では写真の中に文章を書いている人やまとめサイトのようにしている人も多い。
だが私は当時、写真だけではなく本文に割と長めの文章を書いていた。

正直お店の魅力を発信したい私にとって、言葉は欠かせなかった。
お店の場所のこと、雰囲気、その中で感じたこと、お料理の感想、どんな人にオススメかなど、毎回感じることは違う。
ただ"インスタ映え"を発信したいわけではなかった。
お店の人の対応や他のお客さんがどのようにそのお店で過ごしているか、そんなことを書くと見ている人もより一層イメージがしやすいだろう。

1人でゆっくり過ごしたいけどどこかいい場所ないかな、今度レトロな雰囲気を好む友人を連れていくんだけどどこかないかな、そんな質問が友人たちからもよく来ていた。
そのお店に行く時は必ず何か目的がある。
お店の人気メニューを食べたかったり、1人で考え事をしたかったり、友人を喜ばせたかったり。
そんなことを考えている人にとって写真だけでは伝わらない部分を言葉で伝えていた。

当時地元の飲食店でバイトをしていた私は、嬉しい場面に遭遇することがあった。
それはお店に来店したお客様が、私のアカウントに載っている写真を見せてくれて「これって今もありますか?」と聞いてくださった。
心の底から嬉しかった。私が思い描いているような活用の仕方をしてくださっている人をこうして間近に見れたことが何よりも嬉しかった。
店長は私がそのアカウントを運営してることを知っていたので、仲のいいお客様には得意げに話してしまうこともあった。
「私フォローしててよく見てるの!あなただったのね!ライターさんかなにかやってるの?」と聞かれることがよくあった。
「いえ、ただの大学生です。趣味でやってるんです。」と答えるとびっくりしていた。
その中でも嬉しかった言葉がある。

「なんかね、あなたが書く文章って愛があるんだよね。温かみを感じるの。お店へのリスペクトだったり見てる人たちへの気持ちというか。とにかくよく文章を見ちゃうわ。」

言葉を大事にして書いていた私にとって、本当にほんとうに嬉しい事だった。

大学のゼミでも私は言葉や対話の重要性について研究していた。
そのゼミで学んだことがきっかけで、"愛ある言葉を届ける人になろう"と思った。
仕事でとかそういうことではなく、人生における目標だ。
HSP気質のある私だからこそ感じる相手の感情や変化、その場の雰囲気、他の人はスルーしてしまうかもしれない些細なこと、そんなことを汲み取って、相手に対して愛ある言葉を届けたい。

もちろんライターさんになるには、文章の書き方やルール、語彙力諸々勉強が必要だと思うが、こうして発信することは続けていきたい。
いつか、どこかで、ライターとしてもっと多くの人に愛ある言葉を届けられるように。

この人の書く文章が好きなんです。
この人が綴る言葉が好きなんです。
この人の記事を読んでいるとなんだか温かい気持ちになるんです。

そんなふうに思ってもらえたらいいなと思いながら、今もこの記事を書いている。


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