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深く、息をする

今月もあと少し。

いつもに増して、めいっぱい走り回って、身体がボロボロ。しかしまあ、よく風邪をひかずに後半乗り切ってここまで来た。

来月以降はもう少し、スローダウンしないとどこかで倒れるなあ。


「たまにさ、ぼーっとする日をつくるといいよ。」


何年も前、よくお世話になっていた兄ちゃんのような存在の先輩に、言われた言葉。

最近、少しずつだけど、その意味がわかってきたような気がする。


もうあっという間に今年も終わる。

私は果たして、1年前の自分から、少しは変われているのかなぁ。

今年一年で、二度も引越し、めまぐるしく動いた一年だった。


何度転んだって、前を見て、立ち上がる。

それを繰り返し、繰り返し、進んできたけれど

それでもやっぱり、

本当に進めているんだろうか

この先、どこかにたどり着けるのか

気を抜けば、そんな不安や闇に飲み込まれそうになって

ほんとは誰かと比べるもんではないのに

今の自分と比べてしまったり

自分の無力さを感じたり

才能とか努力とか何なんだろうって投げ捨てたくなったり

誰かに何かを届けることなんてできるんだろうかとか


やっぱり、泣きたくなるような時はある

胸の中にぐるぐると濃い闇の色が渦巻いて

吐き出せずに一人うずくまる


深く息をして

静かにひとり

闇の中で目を凝らす


闇の中

私の目の前に立っているのは

私自身だ


そこから背中を向けて元来た道を戻るのも

扉を開けて次へ進むのも

違う道を探すのも


それでもやっぱり

この胸の中には

誰かに届けたい

ほとばしる金色の光のような感情が渦巻いていて

どうしようもない

それがずっと私に

進め進め

と叫び続ける

胸の中から響いてくる

大きな太鼓の振動


だから、やっぱり


深く息をして

前を向く

一歩、踏み出す


明日は、きっと

また新しい自分

新しい風が吹く


めいっぱい、生きるために


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