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これからの「採用」の話をしよう

お疲れ様です。もなきです。
スタートアップ企業の採用のお手伝いをしたり、転職エージェントをしたり、TwitterやYouTubeをしたりしています。

今回のnoteは、自分の中で長年考えてきた「これからの採用」のことと、「直近でやりたい事業」のことが重なったので、一気書きしています。長文、乱文ご容赦ください。時間がない方は、03だけでも読んでいただけたら幸いです。

01_採用手法は沢山あり過ぎてカオス

前職時から現在にかけて、色々な会社の採用に関わってきたのですが、全て把握するのも大変なくらい、採用手法は増えています。

・人材紹介会社
・求人広告
・ダイレクトリクルーティング
・運用型メディア(Wantedly等)
・自社HP
・リファラル
・オウンドメディア
・indeed
・ミートアップ
・フェア
・Twitter
・bosyu
・ブログ(Techブログ、note等)

ジャンル分けしづらい新サービスを含めると、もっとあります。

こんなに沢山あって大変なのに、社長や経営陣から
「リファラルもっと強化して」
とか
「うちもTwitter活用しないとじゃない?」
とか、ピンポイントで言われるからたまったもんじゃありません。
(採用人事の皆さま、いつもお疲れ様です)

余談ですが、手法が増えてくると「コンサル」を名乗る人が発生します。人事の「どの手法を使うことが最適なのか分からない」という課題を解決している意味では、一定の価値はあると思います。が、その採用コンサルが代理店機能を担っていて、特定の手法を使いマージンをもらうためにように誘導する人もいるので注意が必要です。

02_採用手法の「組み合わせ方」が大事

言わずもがなですが、今は、転職も就職も「売り手市場」と言われています。紹介会社に依頼したら候補者がどんどん推薦されるわけでもないし、求人広告を出したらターゲット合致者の宝探しが始まるし、スカウトを打っても返信をもらえるのなんてよくて10%です。

「時代はTwitter採用」なんて声も聞きますが、Twitter採用は即効性があるものではなく、継続的に自社情報やその人の価値観や日常を発信していることでファンを掴んでいき、いざ「うちに来ませんか?」「こんな人探してます」という発信をした際のHIT率が高まるというものです。「Twitter採用やろう!」という一声から、闇雲に募集情報を投稿したり、DM飛ばしまくっても効果が上がるわけではありません。

色々な採用手法があるものの「これなら間違いない!」という手法は残念ながら無いのです。

では、結局何が大事になってくるかというと、採用手法の「組み合わせ方」です。例えば、紹介会社からの推薦を増やしたいと思ったら自社HPの情報を充実させることはマストだし、スカウト返信率を高めたいと思ったらスカウト文面に入れるnoteの記事がある方が訴求力が高まるし、Twitterでフォロワーを掴めていたら「Wantedly書きました」の発信をシェアしてもらえたり応募をもらえるわけです。

繰り返しますが「必ず採用できる魔法の手段」は、今までもこれからも存在しないのです。じゃあ「組み合わせ」を設計する上で、どう考えたらよいのか。

03_AIDMAでもAISASでもなく「ARFFA(アルファ)」

AIDMAやAISASは、消費者の購買行動モデルとして長年認知され、活用されてきました。ただ、これはあくまで「購買」のモデルなので、「採用」で置き換えて考えると、しっくりこなかったのが事実です。

じゃあ、採用の場面で、多くの会社がターゲットにしたい「令和の時代を生き抜く優秀なビジネスパーソン」の応募を集めて採用をしたい時にどう考えればよいのか。

そこで考え出されたのが、採用の「ARFFA(アルファ)」モデルです。

「ARFFA(アルファ)」モデル
A(Attention):認知する、注目する
R(Reserch):徹底的に調査する
F(Follow):フォローする
F(Fun):ファンになる
A(Action):応募する、会いに行く

ARFFA(アルファ)モデルなんて、初めて聞きました?
すいません。これは、僕が勝手に作った造語なので、以下にて説明します。

A(Attention):認知する、注目する

まずは、知ってもらうことです。これは、転職エージェント経由や求人広告経由、スカウトメール、プレスリリース、知人の転職エントリなど、なんでもよいです。とにかく、その会社について「おや?どんな会社なのだろう?」と認知させることが大事。その認知が、誤解を生まないように、訴求を整える必要があります。
ここでポイントなのは、例えば転職エージェント経由でその会社を紹介されてちょっと気になったとしても、令和を生き抜く優秀なビジネスパーソンは「すぐには動かない」ということです。優秀な人は一定の慎重さがあります。なので、次の行動に移ります。

R(Reserch):徹底的に調査する

これまでのAISASの1つ目のSは「Serch(調べる)」でしたが、優秀な人ほど、単にググって調べるだけでなく、徹底的に色々な角度でその会社のことを知ろうとします。(なので、Serchよりもより「徹底的に調べる」意味を表す「Research」の単語を使用しています)
求人情報は複数媒体で読み込むのは勿論のこと、IR資料やプレスリリースを過去までさかのぼって読み込んだり、その会社のTwitterやっている人を探したり、クチコミを調べたり、入念な人はその会社で働いている知人に聞いたりもします。そして「この会社いいかも」と思ったら、次の行動に移ります。

F(Follow):フォローする

徹底的に調べて興味を持っても、すぐには動かないのが令和の優秀ビジネスパーソンです。会社のポジティブな情報が多かったとしても、それは一時的なブームがそうさせているのかもしれないと、一定期間様子を見ます。Twitterをフォローしたり、社員ブログを読んだり、Wantedlyでフォローしてフィード記事を読んだり、HPやニュースを定期観測したりします。そして、日常的にその企業の情報を得る中で、次の行動に移ります。

F(Fun):ファンになる

一定期間のフォローを通じて愛着が沸き、ファンになります。ファンになると「その会社の何が好きなのか」を自分の中でストーリーとして語れるようになります。「●●って会社があるんだけど、実はそこの社長って初めは一度倒産しかけた所から、挽回して立ち上げたのがあの△△って言うサービスなんだよね…」という感じです。
情報やモノが溢れる今の時代に、人が何かを選択する際の決め手となるのはストーリーです。必ずしも、その会社の業績や事業が好調であるストーリーが効くわけではなく、場合によっては業績が悪化したり、大きな困難を乗り越えた局面を見ることから、ファンになることも多くあります。ファンになり、ストーリーを周りに語る段階になると、次の行動に移ります。

A(Action):応募する、会いに行く

ようやくここで、直接接点が生まれます。これは、面接かもしれないし、カジュアル面談かもしれないし、ミートアップかもしれないし、オフィス移転パーティーかもしれない。ファンになってストーリーを話している中で、実際にその企業と直接の接点を持つ何らかの「きっかけ」が生まれると「会いに行く」ということの理由付けができます。そして、会った時の会話で「自分がその企業のどんな発信に共感を持ったか」「あの事業はもっとこんな進め方をした方がいいんじゃないか」などを、社員の人と熱心に語り出してしまうのです。
そして、気付いたらこう言われます。

「もしよかったら、うちで一緒にやらない?」

04_ファンを作れる会社が採用強者になっていく

上記の流れは、極端な成功パターンかもしれないですが、実際に「よくあの人を採用できましたね!」と言われる方は、これと近しいものが多いのではないでしょうか。

「採用広報は大事だ!」と言ってせっせとWantedlyのフィード記事を書いたり、Twitterで情報発信をしたり、noteでブログを更新していることは、上記の「ARFFA(アルファ)」モデル意識すると、より効果的に繋がってくると思います。Research(徹底的な調査)で検索され易くなり、Follow(フォロー)された時の定期的な情報開示になり、Fun(ファン)化してもらうためのストーリーを提示できるからです。すぐには効果に結びつかなくても、中長期的に意味のあることを溜めていっているのです。

余談ですが、僕は20代の後半「ほぼ日手帳」を愛用していまして、糸井さんの「今日のダーリン」を初めとしたほぼ日のサイトをほぼ毎日ウォッチしていたのですが、珍しく同社で採用募集のアナウンスがあった際に、衝動的に応募したことがあります(その後、見事に落ちましたがw)。

何が言いたいかというと、ほぼ日をFollow(フォロー)していて、Fun(ファン)になっていた僕は、ほぼ日の「採用募集をします」というキッカケからAction(応募)を取ったという事実です。当時、転職をする気など全くなかったいわゆる潜在転職者だったのに、です。

転職をすると決めている転職顕在層は、転職エージェントや求人広告をこれからも使い続けるでしょうが、それ以外の層、つまり数多いる転職潜在層の中から自社に合う優秀な人材を採用していくことを考えると、「ARFFA(アルファ)」モデルに従って、自社のストーリーを発信し続け、キッカケを作っていく事はとても大事だなと思うのです。

ただ、一番難しいのがFollow(フォロー)→Fun(ファン)の移行です。TwitterやnoteやWantedlyのフィードをコツコツと継続している人でも、そこからFun(ファン)になってもらい、Action(応募)に繋がっている実感は沸きづらい、という企業は多いです。

これは、僕の中でずっと解決したい課題で、その切り口の一つとして「動画」の活用を構想していました。

05_「ストリク」というサービスを開始します

なんだか壮大な前振りみたいですが。。約1年前から準備してきた「法人向けの動画制作支援」を、ようやくスタートします。

一言で言うと、企業の情報を動画を通じてオープンに発信していくことでフォロー者を増やし、ファン化につなげ、行動(応募、直接接点)に繋げていくことに寄与したいと思っています。

約1年前のまだ何もやってない時にそんなnoteを書いてます。覚えてらっしゃる方はフォロワーさんの中にいますでしょうか?
(その方は、もなきのFunですね。笑)

1年弱かけて、色々と構想を練っていました。自分で動画編集をやってみては難しさを痛感し、Twitterや自身のYouTubeを通じて一緒に携わってくれる仲間を見つけ、ストーリーの発信性について色々な会社の人とディスカッションし…ようやく形になりそうです。まだサービスサイトもできていないものの、制作体制と営業資料が出来上がった段階です。
※興味のある方は、個別にご連絡ください。

サービスの名称は「STOREC(ストリク)」にしました。
「Story(ストーリー)」と「Recruit(採用)」を混ぜた造語です。
ロゴの赤丸の横にRECの文字が並ぶと、リモコンの「録画」ボタンっぽいなというおまけ付きw

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ちなみに、YouTubeのチャンネル開設や動画配信は、質にこだわらなければ誰でも無料でできます。既にやり始めている企業、やろうとしている企業も多くいらっしゃるかともいます。

ですが「ただ、やればいい」というわけでもないかなと思っています。正直、Twitterと比較すると結構ハードルは高い。

・そもそも、採用のターゲットは誰なのか
・ターゲットに訴求するために、発信すべき情報や言葉は何か
・それを伝える話者は誰がいいか
・誇張表現に伝わらない言い方は
・ファン化につながる発信は何か
・継続性のあるコンテンツが作れるか
・撮影機材や編集ソフトが揃っているか
・映像のクオリティが担保されているか…等々

無料でもできるとは言え、考慮すべき事が沢山あるので、着手している企業は多くはありません。

なので、ターゲット設定や発信内容の企画、撮影や編集や配信まで、トータルに請け負い支援したいと思います。

価格は今後の反応を見ながら変えていきますが、映像制作を専門にしている会社に頼むのよりもかなり安い金額でスタートしようと思います。ストーリーの構成設計や、動画制作にかかるコスト(機材やクリエイター等の人件費)を鑑みてのギリギリの金額です。まずは、よいものを作る実績作りから始めていきます。

上述の「ARFFA(アルファ)」モデルになぞらえると、気になる会社を徹底的に調べる際に、YouTubeでも検索してその企業のチャンネルを見つけるという行動が普及化するといいなと思っています。そして、そのチャンネルで配信されている動画を定期的に見て、その企業や人のファンになり、何かのキッカケで行動に繋げられるといいな、と。

極論ですが、自社のストーリーをSNSや動画でオープンに発信し続けている企業は、紹介会社や求人広告やスカウトはほぼ使わなくても、採用を完結できる世界観を作りたいなと思っています。あえて、色んなエージェントや媒体を介するよりも、直接その企業の人が「生の言葉」で伝えられた方が、一番熱量高くストーリーが伝わりますからね。

もし、少しでも「STOREC(ストリク)」興味ある方いらっしゃいましたら、TwitterやFacebookでつながっている方はDMから、繋がってない方は下記のフォームからご連絡いただければ幸いです。

Twitter

Facebook

お問い合わせフォーム

あと、久々にランチ行こう!とかのご連絡もお待ちしています。笑

長文お付き合いいただきまして、ありがとうございましたm(_ _)m

もなき

サポート金を元手にその方とランチに行きたいです(都内のみ)つまり、500円が1,000円のランチに化けます。