【PREP法】面接で分かりやすく伝えるための極意
お疲れ様です。もなきです。転職エージェントをしたり、スタートアップ企業の採用のお手伝いをしたり、採用動画のプロデュースをしたり、YouTube(名もなき転職チャンネル)をしたりしています。
YouTubeで話している内容を文字でもお伝えしている「名もなき転職マガジン」。今回は「面接で相手に分かりやすく伝えるための必勝法」ということで「PREP法」について書きたいと思います。
就職活動を含めると、皆さん面接を受けたことは何度かあるかとは思うのですが、口に出さなくても「え?結局何が言いたいの?」っていう面接官の表情を見てしまったこと、ありませんか?
面接でお見送りになる理由は色々あるのですが、
「質問に対しての回答が分かりにくい(ずれている)」
というのは意外と多いのです。
もちろん、面接官は不採用を伝える際にはそれをストレートにはフィードバックすることは少ないでしょうし、他の理由(「ポジションで求めているスキルに対して不足している」「他の候補者と比較すると実務経験面が少ない」等)をあげてくるでしょう。
ですが、スキルや実務経験の面が不足していても、面接が通過して内定になる人はいます。その際に、間違いなくポイントとなっているのが、面接でのコミュニケーションです。
たとえ、スキルや経験が不足していても、面接でのコミュニケーションを通じて、スキルや経験の足りなさをすぐに挽回してくれそうだなっていう期待が持てることがあるんですね。
そこで今回のnoteでは
・面接で分かりやすく自分の言いたいことを伝えたい
・論理的に説明できる力を身につけたい
そんな風に思っている方へ向けて解説したいと思いますので、最後までお付き合いください。
▼動画や音声で試聴される方はこちら▼
【1】PREP法について
皆さん「PREP法」って聞いたことありますか?
面接に限らず、よく営業の手法や会社の上司への報告などを効果的に進めるという文脈で使われることが多い手法です。
PREPとは何かというと、以下の頭文字をとっています。
Point :要点(結論・主張)
Reason :理由(結論に至った理由・そのように主張する理由)
Example:具体例(理由に説得力を持たせるための事例やデータ)
Point :要点(結論・主張を繰り返す)
この流れで伝える構成です。
皆さんの周りで「あの人、説明が分かりやすくてすごい説得力があるんだよな」と感じる人っていませんか?よくよく話を聞いてみてください。実は、このPREP法を使用している可能性があります。
このPREP法を使うと、いくつかのメリットがあります。
①話を聞く側のストレスが減り記憶に残る
まず第一に「話を聞く側のストレスが減り記憶に残る」が挙げられます。人間はどうしても「これは何の話なのか」の理解がないまま、話を聞き続けるの、しんどいのです。「あ〜あと5分で次のMTG始まるのに、この話いつ終わるんだろう」みたいになります。
話の結論はどこに行くのか分からない状態で話を聞き続ける経験、皆さんも一度や二度ありますよね?話自体が面白かったらまだよいのですが、結論が見えない話に付き合うのは、ゴールが知らされていないマラソン大会みたいなものなので、体力と精神力を消耗しちゃいます。
PREP法を使うと、結論や主張を2回言うことになり先に要点や結論を伝えることができます。そのため、相手の記憶にも残りやすくなり、ストレスが発生しません。
②生産的な会話が生まれる
PREP法を用いて説明すると、一度の説明で一旦は相手に内容を理解してもらえるので、その後の会話が生産的になります。
「え、つまりどういうこと?」「結論はどういうことですか?」そんな無駄な会話のやりとりを発生させることなく、説明した内容についてより深く掘り下げていく会話が生まれていくので、あなた自身を正しく、本質的に知ってもらうことにつながり、会話の生産性が増します。
③自分の考えを整理できる
PREP法を用いて話すというのは、単なるテクニックではなく「主張は〜〜で、理由は〇〇。その理由に説得力を持たせるための根拠は××である」と整理してから説明することにつながります。つまり、自分自身の考えや行動についてきちんと整理できる習慣が身につくということなのです。これは、面接の時のみならず、日頃お客さんや社内の関係者と対話しながら進めていく際にも役に足す手法です。
【2】PREP法を用いた面接回答
ここまでの話で、PREP法は何なのか、どんなメリットがあるかについてはご理解いただけたかと思います。では、今回のnoteの本題である「面接で相手に分かりやすく伝えるための必勝法」について、解説していきましょう。
結論
「面接での回答はこのPREP法のフレームに沿って説明していく」
ということです。
なぜなら、PREP法を用いて話すことによって、面接での対話のキャッチボールのズレをなくし、あなたが伝えたいことを正しく面接官に理解してもらうことができるからです。
例えば、面接の中で「あなたの強みは何ですか?」という質問をされたとします。
NG例としては
NG例
「強みですか。そうですね。よく『みんなが気づかないことにも気づくことが多いよね』って上司とか同僚からは言われたことがありました。まあ、自分の中では当たり前にやっていることなのでそんなに意識していないのですが。あとは『事前準備を徹底的にやる』ことは自分の中では大事にしています。というのも、非常に心配性な性格なので、やらないと落ち着かないんですよね。この心配性な性格は、実は高校生の頃からでして、、、」
どうでしょうか。こんな流れで話されてしまうと「え〜高校の頃の思い出話くるのかよ!ちょっと待ってよ!」って思ってしまいますよね。逆に、PREP法を意識したOK例で同じ話をまとめてみます。
OK例
「私の強みは『周りが気づいていないことを率先して先回りし、準備できるところ』だと思っています。私は心配性で、入念に準備をしておきたいと考える性格なので、何かを進める際にも実際に起こり得ることを可能な限りシミュレーションして準備してから臨んでいるからです。
例えば、現職で以前に〇〇のプロジェクトを進めていたことがありそこにアサインされました。過去に似たようなプロジェクトの案件があったので、周りはその時のフローを踏襲しておけば何とかなるだろうと考えていました。ですが、私は当時の案件の際の資料を入念に見返したところ、現在も同じフローで進めた際に起こりえる問題を3つ発見したので、初回キックオフのミーティングでその問題点についてお伝えしました。初回のミーティングで改善策を議論して進め、スムーズに進行することにつながりました。
決して自らリーダーを張るタイプではないかもしれないですが、同じ組織の中で周りが気づいていないことを先回りして見つけ、貢献できる点は自身の強みであると思っています」
どうでしょうか?PREP法を用いて説明するだけで、全然印象が違いますよね。
なので、面接の場面で質問された際には、このPREP法のフレームを意識しながら説明することが大事になってきます。
と、ここまでの僕のnoteでの話も、PREP法を用いていたこと、気づきましたでしょうか?
え、気づかなかったって方は、
【2】PREP法を用いた面接回答
の冒頭から、もう一度読んでみてください!
【3】PREP法で答えるべき質問
本日は「面接で相手に分かりやすく伝えるための必勝法」ということで「PREP法」についてお伝えしました。さくっとまとめると、PREP法とは
Point :要点(結論・主張)
Reason :理由(結論に至った理由・そのように主張する理由)
Example:具体例(理由に説得力を持たせるための事例やデータ)
Point :要点(結論・主張を繰り返す)
の順で伝える手法のことで、この手法を用いて面接で伝えることで
①話を聞く側のストレスが減り記憶に残る
②生産的な会話が生まれる
③自分の考えを整理できる
そんなメリットがあるよという話でした。
最後に1つ、アドバイスです。それは
「全ての質問でPREP法で答えているのは問題である」
ということです。え、「PREP法を用いて面接で回答すべし」って言ってたじゃん!どっちだよ!って混乱させてしまいごめんなさい。
何を言いたいかというと、面接というのはあくまでコミュニケーションであるということです。コミュニケーションで大事なのは、いわずもがなテンポです。相手にとって、気持ちのよいコミュニケーションを取ることが大事です。
例えば、面接の冒頭で、面接官が
「本日はわざわざお越しいただきありがとうございました。今日はお休みを取ってきていただいたのですか?」って聞いたとしましょう。
これに対して、PREP法を用いて説明するとしたら
「結論としては、本日は有給を取得してお伺いしました。理由は、御社の面接が私の中でとても重要なものであるからです。例えば、本日がもし子供の保育参観と重なってしまったとしても、私は御社の面接を優先させたと思います。保育参観は年にあと3回ありますが、御社の面接は一期一会だからです。それほど、御社への志望度が高く、本日は有給を取得してまいりました」
「いや、もう分かったから!!」って感じじゃないですか。
「今日は有給を取得してお伺いしました」これだけでOKですよね。
一問一答で答えて良いものと、PREP法で答えるものと、見極めが難しいよって思う人もいるかもですが、ポイントは、5W1Hの中でも「What」と「How」を問う質問は、PREP法で答えると納得感を与えやすいと覚えておきましょう。
「What」は、例えばあなたの強みや弱みを問う質問
「How」は、例えばあなたの成果を出したポイントを聞かれた質問
などです。
逆に「Why」「Who」「When」「Where」についての質問は、一問一答で回答できるか、PREP法ではない答え方で伝える方が伝わりやすかったりもします。
面接でどんな質問が聞かれるか、主要な質問項目についてはあらかじめ準備の段階で言語化しておいた方が良いかと思いますので、その中で内容をまとめる際に、このPREP法を使った方が伝わりやすい質問項目はどれかな、っていうのを確認してみてください。
皆さんの面接での説明が、より伝わりやすくなることを応援しています!
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▼今回のnoteの内容について話した動画
それでは、みなさん、良い1日を。
もなき