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【全文無料!】もなか式デッキ構築の基礎

1.ご挨拶

1-1 更新情報

1-2 前書き

 お世話になっております。「もなか」です。
 直近に投稿いたしました白ルギアのnote をたくさんの方々にご精読いただき、本当にありがとうございます。私自身も良い振り返りになり、これからもルギアを使用し続けるモチベーションに繋がります。まだご覧になられていない方がおりましたら、ご参照いただけますと幸いです。

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https://twitter.com/monaka_hoimin

 今回のnote はルギアについての解説ではなく、私自身が意識しているポケモンカードへの向き合い方について、思考を整えるために執筆いたしました。当たり前の内容なので、必ずしもためになるか分かりませんが、ちょっとしたコラムと捉えていただけますと幸いです。是非最後までお付き合い下さい。

2.序章

2-1 私とポケモンカード

 私がポケモンカードを始めたのはちょうど1年前になります。当時お付き合いしていた元カノと別れた私に、地元の親友が気晴らしとして誘ってくれたことがきっかけでした。数日後にダークファンタズマの発売が控えていたことも鮮明に覚えています。親友がヒスイゾロアークVSTARを組むと言っていたので、イラストが良いヒスイヌメルゴンVSTARデッキを組むことにしました。

 最初は気晴らしとして遊んでいた程度でした。勝っても負けても特に気にせず、親友たちと共に和気藹々とプレイしてました。しかし、自身の内に秘めた何かが沸々と沸き始めたのです。と言うものの、私は15年間ほど遊戯王をプレイしており、特に高校生の頃から競技思考で取り組んでおりました。「楽しむのも良いけど、どうせなら勝ちたい…!!」そう思い始めてから、ポケモンカードで勝つことに拘り始めました。

 最初はモイストスターに惹かれて組んだヌメルゴンVSTARも、気付けばスターバースから雪道マリィを決めるデッキへと変貌しておりました。この辺りから「どうすれば相手より有利に立つことができるか?」と考え始めたのです。

2-2 ポケモンカードとの向き合い方

 今までプレイしていた遊戯王は、カードパワーが非常に高いこともあり、後攻1ターン目に決着がつくこともあるゲームです。一方、ポケモンカードは種切れを除き、勝敗が付くまで早くても3〜4ターンはかかります。ライフポイントの削り合いから、サイドカードの取り合いになったことで、ゲーム中のプランニングが必要と気付きました。具体的に「どのように相手のサイドを取り進めるべきか?」「どのように相手へサイドを押し付けるか?」となります。この2つが重要と考えた私は、0から勝負の進め方について組み直すこととしました。

2-3 勝利への三段構え

 最初に考えたのはサイドレースについてです。「どのポケモンをバトル場へ繰り出すか」、この軸が定まっていないと勝てないと考えました。当たり前ですが、カードゲームは互いのターンに出来ることが決まっております。そのターン中にどのように動くのか、明確にする必要があります。最適解を導き、優位な状況を作り出し、相手の差・アドバンテージを広げ、勝利へ繋げていきます。

 会社経営を例に出しましょう。n万円利益を出すという最終目標のみを掲げていても、いつまでにいくらの利益を出すのか、そのために何が必要なのか、そして今は何を優先してすべきなのか、細部まで決めないと上手く進みません。いくら当月の成績が良くても、中期的目標が定まっていなければ最終目標を達成することは困難となります。

 これはポケモンカードにおいても同じことです。自身の勝ちパターンから逆算をし、1ターン目・2ターン目・3ターン目にそれぞれ何をするのか、どのようにポケモンを繰り出すか、各カードの使い方はどうするか、ここまでのプランニングが必要です。
 私は、「ポケモンカードでも勝つためには、【戦略】【戦術】【戦闘】を具体的に定めることが重要になる」という考えに辿り着きました。

3.「3つ」の戦い

3-1 戦略・戦術・戦闘の意味と定義

 最初に戦略・戦術・戦闘の言葉の意味について、今一度確認いたします。似たような言葉ですが、皆さまは細かい意味までご存じでしょうか。

戦略:① いくさのはかりごと。特に、戦いに勝つための大局的な方法や策略。戦術より上位の概念。② ある目的を達成するために大局的に事を運ぶ方策。

精選版 日本国語大辞典

戦術:① 作戦および戦闘を最も効果的に遂行するための術策。「戦略」の下位の概念。② ある目的を達成するために取る手段、方法。

精選版 日本国語大辞典

戦闘:たたかい。いくさ。特に、作戦の個々の場面で、攻撃、防御、追撃などを行なうこと。また、その行動。

精選版 日本国語大辞典

 何となく同じ意味で使用していた方も多いと思います。私も調べる前は詳細の意味を理解しておりませんでした。簡単に言ってしまえば、言葉が示す規模として、「戦略→戦術→戦闘」となります。

 これら3つの言葉の定義を私なりに考え、ポケモンカードと紐付けしました。

戦略
デッキのコンセプト。序盤、中盤、終盤で必要になる大まかな考え方。

戦術
戦略を効果的に運ぶための短期的プラン。特定のターンで何を目指すのか具体的に考えること。カードの採用理由もここに含めるものとする。

戦闘
そのターンで目指す最適解のプレイング。サポート権やエネルギーの手貼り、バトルを含める。

 戦略のミスは戦術・戦闘で取り返せません。いくらプレイングが上手くても、コンセプトが歪んでいては勝てないと同義です。次項では戦略が如何に大切か、デッキの根幹を考えることの重要さを説明いたします。

3-2 【戦略】

 戦略についての定義付けをしました。簡単に一言で表すと、「どのポケモンでサイドを取っていくのか」と言うこととなります。これはデッキを作る上の根幹であり、ここが腐ってしまうと安定して勝ち進めることが困難となります。

 分かり易く私が現在使用している白ルギアを用いて説明いたします。
 基本軸は、ルギアVSTARルギアVSTARカビゴンアヤシシVの「2-2-1-2」でサイドを押し付けることになります。闇雲に引いてきたポケモンを繰り出すのではなく、使用するアタッカーと順番を予め決めることで、プレイに迷いが無くなります。同時に、各アタッカーに付ける特殊エネルギーも決めることで、アーケオスで付けるエネルギーの迷いも無くなります。

 サイドの取り方についても同様です。例えば、
①ルギアVSTAR 1体目で1枚
②ルギアVSTAR 2体目とカビゴンで3枚
③アヤシシVで2枚
等、こちらも予め決めておくことで、大きなミスや迷いを払拭できます。

このように自分のデッキのアタッカーをどのように繰り出すか、何枚サイドを取ることを念頭に置いているのか、または複数のアタッカーを合わせて何枚のサイドを取るのか、諸々考える必要があります。この部分がしっかりした上で、「戦術」を考えることが大切です。

3-3 【戦術】

 ゲームの流れや大まかなストーリーの構築後、戦略通りに進めるために何をすべきかを考えるフェーズです。こちらも白ルギアで例えてみます。

●1ターン目
 ルギアVを出します。相手ターンにジャッジマンやナンジャモの手札干渉をされる可能性が高い対面では、アーケオスをトラッシュする動きを狙います。
手札干渉をされない場合は、ネオラントVでバーネット博士をサーチしたり、ルギアVSTARをサーチしたり、次の動きの準備をします。

●2ターン目
 VSTARを使用し、対面毎に強く使えるアタッカーを育てつつ攻撃します。相手が手札を温存して次のターンの準備をしていれば、手札干渉を狙います。ベンチにHP220以下のVがいるなら、ボスの指令で早々にサイドを取りにいきます。

 このように何ターン目に何を目指すのか、どこまで動くのか、はっきりさせることが重要です。そのターンの目標を明確にすることで、ケアレスミスを防いだり迷いを省いたりできます。

3-4 【戦闘】

 戦闘、即ちカードのプレイングを指します。各カードの使い方の良し悪しが出る場面です。

 プレイングについては、ゲーム毎に深く振り返ることも重要。その、ただ振り返るのではなく以下の内容を意識すると、より意味のある復習をすることができます。

●ゲームに勝った場合
 一見問題ないように思えますが、そのプレイが本当に最適であったのか考えることが必要です。「引きが強くて勝てた」「相手が事故を起こして勝てた」という理由が勝利の主因の場合、大いにしてプレイングミスが見つかります。プレイングミスに気付かず勝った場合は、安定して勝ち続けられません。本当にこのプレイが正しいのか、他に選択肢は無かったのか、ここまで振り返りことで、ようやく正しいプレイでの勝利を確信できます。決して慢心してはいけません。

慢心して足元を掬われないように…!

●ゲームに負けた場合
 この振り返りも重要です。サーチ先の分岐点、複数あるサポートの選択、迷いが生じた部分を再現し、どれが最適解なのか振り返りましょう。何パターンか試し、最適解や及第点を見つけて復習することで、同じミスを繰り返さないようにすることができます。

 ここで、とある有名プレイヤーのツイートを引用します。

普段ならやらないようなことをやってしまって対戦中すぐにミスったと気付くのがプレイミス。
終わってから気づいたり言われて気付くのは実力不足。

 私はこの言葉に感銘を受けました。如何に振り返りが大切か、思い知らされます。是非、皆さまも頭の隅に置いておいてください。

*余談、割り切りについて
 「この負けは割り切りだ」等の言葉をよく耳にします。先述した振り返りをせず割り切りと言っている人を見かけると、本当に勿体無いと思います。他にも、プレイミスがなく相手に圧倒的な差を付けられたり、自分のデッキが事故を起こした場合、「プレイミスが無いからこの負けは仕方ない、割り切り」とする人もいます。これについては本当に割り切って良いのでしょうか。戦闘面でのプレイミスは無かったとしても、戦術や戦略のミスも無かったでしょうか。戦略、戦術、戦闘と全て振り返った際に何もミスがない場合、初めて「割り切る」こととなります。便利な言葉ですが、簡単に片付けないよう普段の練習から意識しましょう。

4.その他、意識すること

4-1 早すぎるPDCAサイクルの危険性

 社会人の方々なら嫌と言うほど聞く言葉ではありますが、学生さんをはじめ知らない方もいると思うので、簡単に解説いたします。

Plan(計画)
目標・目的を設定し、実行計画(アクションプラン)を立案します。その際、ただ闇雲に目標設定をし、過去のやり方を踏襲した計画を立てるのではなく、なぜそのような目標を立てるのか、なぜそのような実行計画を立てるのか、自らの仮説に立脚した論理的なPlanを意識する必要があります。

Do(実行)
計画を実行に移します。

Check(評価)
実行した内容の検証を行います。特に計画通りに実行できなかった場合、なぜ計画通りに実行できなかったのか、要因分析を入念に行う必要があります。

Action(改善)
検証結果を受け、今後どのような対策や改善を行っていくべきかを検討します。Checkで仮説の検証、要因分析がしっかりと行えないと、誤った対応策を立て失敗することがあるため、注意が必要です。

 試行錯誤を繰り返し、最善の戦略、戦術、戦闘を練るということです。しかし、実践値が不足して正確な判断やデータが取れないうちに改善を繰り返してしまう危うさにも気をつけなければなりません。仕事では早い方が良いですが、ポケモンカードでは運要素も強く結び付きます。本来は妥当な判断だが、運要素が影響し悪い結果が出てしまった場合、本当に改善する必要があるのか見抜く必要があります。そのため、何度か実践を重ねてサイクルを回す意識をしましょう。

 例えば1度参加したジムバトル、3〜4回のゲームでカードの使用感や採用判断は難しいです。最低でも10ゲームほどプレイし、良し悪しを判断する必要があります。PDCAサイクルを早く回すことは大切ですが、「早すぎるPDCAサイクルは【迷走】を生む」ので注意が必要です。

5.終わりに

 ここまでご精読いただきありがとうございます。軸を決めてデッキを組んでいく流れを細分化・言語化しましたが、伝わりましたでしょうか。あくまで、私の考え方となるので、皆さまのデッキ制作において力になれれば幸いです。

 こちらの記事も不定期で更新したいと思います。その際はTwitterでアナウンスいたしますので、ご確認ください。

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