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シティリーグの最適解!新環境における最新白ルギアの教科書

1.ご挨拶

1-1 更新情報

◎5/4(木)
以下の部分を修正、追記いたしました。
【全体】
・文章量が多いため、環境であまり使われていないカード以外の画像を削除いたしました。
・目次が多いため、分かり易い部分以外を削除しました。

【無料部分】
・不採用カードと不採用理由を追加いたしました。
 ・レントラー(みなぎるせんこう)
  リバーサルエネルギー
 ・ツールジャマー
 ・ネジキ
 ・セイボリー

【有料部分】
・「4-1 対面毎に意識すること」について、
【Tier3】
 ディンルーexを追記いたしました。

◎5/6(土)
以下の部分を修正、追記いたしました。

【有料部分】
・「4-1 対面毎に意識すること」について、
 以下の項目の説明を追加いたしました。
【Tier1】
 ロストギラティナ
【Tier2】
 アルセウスVSTAR+ギラティナVSTAR
 (アルセウス系統)
 ミュウVMAX
 ミライドンex

1-2 御連絡

本noteでは略語として以下の言葉を使用します。
予めご了承ください。
・V  系:V、VMAX、V-UNION、VSTAR
・非エク :サイドを1枚しか取られないポケモン
・一  撃:いちげきエネルギー
・一撃軸 :バンギラスV、一撃、活力の壺入り構築
・Dレギュ:レギュレーションマークDのカード

1-3 前書き

 お世話になっております。「もなか」です。
CL宮城直前に投稿いたしました白ルギアのnote をたくさんの方々にご精読いただき大変ありがとうございます。

 私自身が予測していた数より多くのプレイヤーがCL宮城に白ルギアを使用していた様子でした。特にマスタークラスでは、ルギアの使用数が1位で、唯一のシェア率20%超えという結果となりました。ここまで流行するとは思っていなかったため、大変驚いております。

 CL宮城から熱が冷めぬまま、先日新弾のスノーハザード、クレイバーストが発売され、また環境が大きく動きました。今回は新環境でも第一線の活躍が期待できる最新の白ルギアを徹底解説いたします。

 カードの採用・不採用理由はもちろん、現在の環境と各対面への立ち回りもしっかり記載しております。これからシティリーグを迎える方々を中心にお役立てができればと思います。

ぜひ最後までお付き合いください!!

2.新弾の影響

2-1 注目しているカード

 今回の新弾で登場するカードについて、白ルギア視点で注目しているカードを紹介いたします。使って強そうなカード、使われて厳しそうなカードを中心に説明いたします。皆さまのお考えと比較してご覧いただければと思います。

【パオジアンex】

 基本水エネルギー2つから攻撃できる種ポケモンで、火力は青天井となっております。
数値としては、
2エネ:120打点、ウッウを気絶
3エネ:180打点、ネオラントVなどを気絶
4エネ:240打点、Vを気絶
5エネ:300打点、VSTARを気絶
6エネ:360打点、VMAX、exを気絶
となり、ルギアVSTARをVガードエネルギーを無視してワンパンできる火力を持っております。

 特性の「わななくれいき」により、バトル場にいれば基本水エネルギーを2枚サーチできます。Dレギュ時に存在していた「たっぷりバケツ」の効果を持っている点も好評価です。

 後述するセグレイブや、昨年猛威を振るったパルキアVSTARと相性が良いため、構築の幅が広がりそうです。今後改良されたデッキが活躍し、環境に影響を与えるのではないか?と考えております。

【セグレイブ】

 Dレギュ時に存在していたモスノウ(ひょうせつのまい)と似た効果を持っておりますが、こちらはバトル場へも付けることができます。

 2進化ポケモンである点を利用し、カイからセグレイブとふしぎなあめをサーチすれば、即座に成立させることもできます。

 基本的には前述したパオジアンexでサーチした基本水エネルギーを、セグレイブの「きょくていおん」で付けてアタッカーを育てることになりそうです。しかし、水タイプは豊富なアタッカーが数多くいるため、パオジアンexを軸としない構築も生まれると考えております。
*サブアタッカーの一例
・かがやくゲッコウガ
・ヨワシ(れんげき)
・カイオーガ(ダイナミックウェーブ)
・キュレム(きょくげんれいとう)
・ネオラントV

 また、自身も3エネで130打点が出せるため、ロストバレットを中心とする多くの非エクをワンパンすることが可能です。

【ディンルーex】

 特性によって、こちらのポケモンの効果を封じることが可能です。止められる範囲がとても広く、ルギアVSTARはもちろん、アーケオスも無効化されてしまいます。大口の沼、かがやくフーディン、ルチャブルを用いて、ダメカンの操作が可能です。

*ネオラントVと大口の沼について*
 効果処理が同時なため、どちらから処理するかプレイヤーが決めることができます。
ルミナスサインから使用を宣言すれば、サポートをサーチし、サーチ後にダメカンが2つ乗ります。
大口の沼の効果を先に処理してしまうと、サーチできないので気を付けましょう。

 問題となっていたエネルギー供給については、トレッキングシューズ、ガッツのつるはし、博士の研究を用いてデッキを掘りつつ、コライドンexの「ディノクライ」で一気に加速することができます。ターンが終了となりますが、相手が動けなければ焦る必要もないので、じっくり戦うスタンスになりそうです。

 こだわりベルトを活かせないHP240という耐久値なので、こちらがワンパンできません。一度盤面を作られると巻き返しが効かないため、スピード勝負になるかも知れません。シェア率が上がった際は、ロストバレットにも効果的に働くかがやくアマージョの採用を検討するかも知れません。

【イキリンコex】

 特性により先攻1ターン目から博士の研究が使用できます。後攻の場合は博士の研究を使いつつ、別のサポートの使用も狙えるパワーカードです。手札事故を起こしていても、ワンチャンを拾えるポテンシャルを持っております。

 過去のクロバットVやデデンネGXの誘発効果とは異なり、1ターン目なら任意のタイミングで使用できる起動効果なので、使い勝手がとても良いです。更に、スターターになった場合でも効果が使用できたり、ネストボールでベンチに置いた後に効果が使用できたりと、腐り難いメリットもあります。

 反面、手札を全てトラッシュしてしまうため、1枚採用のカードや貴重な特殊エネルギーもトラッシュされてしまいます。イキリンコexの効果を用いる想定でデッキを組む必要があります。

 また、HP160のexなので、簡単に倒されてサイドを2枚献上してしまいます。ルギアVSTARの耐久性や非エクを絡めた戦略が破綻し、負け筋になり易いです。ネオラントVと合わせてサイドを4枚取られると目も当てられません。この辺りのメリット・デメリットを比較検討する必要があります。

【ミカルゲ】

 環境で使用される多様のポケモンを止めることができます。
ネオラントV
ゲノセクトV
・ザシアンV
・リーフィアV
・ライコウV
・エンテイV
・スイクンV

 ルギアVSTARにおいて、多用するネオラントVが止まってしまうのは大きな痛手となります。ミカルゲ負けしないよう、サポートの現物を増やす構築を組む必要があります。

 どのデッキから使用されてもおかしくないですが、特にベンチ枠に余裕があるデッキでの採用が見込めます。個人的には、サーナイトexアルセウス系統ロストギラティナへ採用できそうです。

 ミカルゲをケアするためにネオラントVを先にプレイすれば、その後のジャッジマン、ナンジャモを重く受けてしまいます。特にサーナイトexとアルセウス系統は再現性が高いので注意が必要です。この選択はルギアVSTARにとって不利な選択であるので、流行した場合は対策を練らなければなりません。

 厄介なことに、クレッフィと異なりベンチにいても効果が適用されるため、ボスの指令でバトル場を入れ替えるプレイも通用しません。

 ただ、ミカルゲはデメリットばかりではありません。このカードの登場により、雪道ミュウが激減すると考えております。辛うじてフュージョンミュウだと、フュージョンエネルギーをゲノセクトVに付ければ「フュージョンシステム」を使用できるので、多少動かすことは可能です。雪道ミュウはこれができないので詰みます。白ルギアの天敵デッキが激減することはミカルゲの恩恵と言っても過言ではありません。

【すごいつりざお】

 Dレギュ時に存在していたふつうのつりざおの相互互換のカードです。環境トップのサーナイトex、ロストバレットの強化になります。また、レジギガスにも採用が見込めるため、新たに環境へ食い込む可能性もあります。

 特にレジギガスにとってふつうのつりざおより強いカードです。レジギガスで戻したいのは種ポケモンであり、すごいつりざおで戻せる枚数が増えたのは大幅強化と言えます。レジエレキの「テラスパーク」+こだわりベルトは現在ですので、環境に食い込むようなら戦い方を考える必要があります。

 カードパワーが高いのはもちろんですが、クララやミモザを使用せずともポケモンやエネルギーを戻せるので、「相手がサポート使用権を温存できる」強さがあります。環境次第でロストシティの採用も検討余地があります。

【勇気のおまもり】

 注目されている使い方は、サーナイトexに採用しているフワンテと組み合わせるプランです。
 フワンテが実質HP120となり、サーナイトexの「サイコエンブレイス」で基本超エネルギーを5枚付けることができます。そうするとフワンテにダメカンが10個乗るので、お手軽300打点が完成します。トラッシュに基本超エネルギーを5枚溜めるだけで実現できるため、サーナイト(アルカナシャイン)でVSTARラインを倒すより要求値が低いです。サーナイトexが急増する要因にもなるので、戦い方が重要です。後述する「4-1 対面毎に意識すること」にて詳しく解説するので、そちらをご覧下さい。

 それ以外では、パオジアンex、ディンルーex、アルセウスバレット(ひおくりバレット)にも採用されそうです。特にパオジアンexが実質HP270になると、ルギアVSTARの「ストームダイブ」で倒せず、リーサルをズラされます。流行するようならロストスイーパーやツールジャマーの採用も必要と感じます。

【ナンジャモ】

 環境で使用されている手札干渉カードが増えることになります。ジャッジマンやツツジとは異なり、ボトムに戻すので引き直しが困難であるメリットが大きいです。反面、序盤はデメリットも伴うため、使用する側も考えてプレイすることが求められます

 特にサーナイトexとアルセウス系統からは複数枚使用される可能性があります。他のデッキからも1枚は採用されそうなカードなので、ナンジャモを使用される想定でカードをプレイする必要があります。

【セラピーエネルギー】

 筆者大注目のカードです。眠りにならずカビゴンが攻撃し続けることはもちろん強いのですが、本質は他にあります。
それは、「デッキの枠を圧縮できる」点です。

 以前のnote をご精読いただいた方々はご存知ですが、新弾前も寝ないカビゴンのプランは取れておりました。ジェットエネルギー、チェレンの気配り、ボタン、からくりアーム、これらを駆使してカビゴンが攻撃し続けることを実現しております。

 セラピーエネルギーの登場でこれらのカードに枠を割かず、特殊エネルギーとして兼用できる点は、圧縮することにおいて非常に強いカードと言えます。

【リバーサルエネルギー】

 白ルギアに採用することも考えられるほど、ポテンシャルが高いカードです。劣勢時に全色対応の3エネは破格の効果です。1枚でアーケオスが120打点を出せる、アーケオス1体分でノココッチが動く、一緒に登場するレントラー(みなぎるせんこう)で高火力を実現できる、等どれも魅力的な戦術が取れます。

2-2 新弾直後の環境について

 4/15(土)、4/16(日)に開催されたシティリーグや自主大会の環境は次の通りとなりました。

参照元:ポケカ飯 様
参照元:ポケカ飯 様
参照元:ビックマジック池袋店 様

これらを元に、私自身の肌間、デッキパワーを考慮すると以下の通りとなります。

【Tier1】シェア率10.0%以上
サーナイトex *現環境トップ
ロストバレット(カイオーガ、ザマゼンタ)
ルギアVSTAR(白ルギア、一撃ルギア)
ロストギラティナ

【Tier2】シェア率5.0%〜9.9%
アルセウスVSTAR+ギラティナVSTAR(アルギラ)
ミュウVMAX(フュージョン軸)
パオジアンex
ミライドンex

【Tier3】シェア率5.0%未満
れんげきウーラオスVMAX+インテレオンVMAX
ディンルーex
アルセウスVSTAR+ジュラルドンVMAX

この環境でデッキを構築するポイントは、3つあります。

①サーナイトexとロスト系統(特にロストバレット)に対して強い構築やプランを組むこと。

②サーナイトexのメタとして採用数が増えている頂への雪道に対する回答を用意すること。

③ルギアVSTARのミラー戦で、「じゃんけん負け=ゲームの敗北」にならないような構築を組むこと。

 以上を抑えてデッキを組んだところ、次のレシピに辿り着きました。次項からカードの採用理由を説明いたします。

3.構築

3-1 デッキレシピとコンセプト

 最新の構築はこちらとなります。

 大まかなコンセプトは4つあります。

①全ての対面で強いカビゴンを挟む。特に非エク相手はカビゴンを複数体押し付けて戦う。

②エネルギーを多めに採用して素引き率を上げ、アーケオス1体展開でも手張りを間に合わせる。

③リスクが高いカードは採用しない。

④幅広く見るために様々なギミックを取り入れる。

 ここからは、各カードの採用理由について説明いたします。
前回のnoteと採用理由が被る項目は割愛いたします。併せてご参照下さい

3-2 採用理由

・ルギアVSTAR 4枚目

 以前までは3枚採用でしたが、今回4枚採用へ増やしました。理由としては、「後攻1ターン目にジャッジマンをプレイされることが多いと予想しているため」です。アルセウス系統、サーナイトex、ルギアVSTARのミラーでジャッジマンをプレイされた時、少しでもアクセス率を上げるために4枚目を採用いたしました。

・カビゴン(とおせんぼ)

思っていたより強かったカード 其の壱

 セラピーエネルギーの登場で、前環境より安定した攻撃が可能となります。相手は逃げることができないため、入れ替え札を採用していないサーナイトexやルギアVSTARに対して強く使用できます。
①カビゴンでV系に攻撃
②V系から攻撃されて気絶
③別のアタッカーを用意して攻撃し、サイドを2枚取る
という戦い方も可能です。ボスの指令を温存しつつ、カビゴン+αでサイドを2枚取れるのでコスパが良いです。

 ロスト系統に対して、入れ替え札を要求することになり、余計にリソースを消費させることも可能です。あなぬけのヒモ対策としても優秀で、ベンチから出すことで、入れ替え札を要求できます。

 どの対面でも最低限の仕事はしてくれますが、火力、特性、エネルギー効率はカビゴン(どっすんグースカ)に劣るため、1枚の採用としました。ダブルターボエネルギーを付けなくとも、ザマゼンタをワンパン出来ない点は注意が必要です。

・アヤシシV

思っていたより強かったカード 其の弐

 ルギアVSTARのミラー戦で強い等、VMAX、VSTARをワンパンできる火力を出せます。ロストバレットに弱い点、スターターとして弱い点がありますが、一度きりの高火力は魅力的であり、予想以上の活躍をしてくれました。Dレギュ時のイベルタル(アメイジング)に似た使い勝手を感じました。

 ダブルターボエネルギーは60打点/枚、他の特殊エネルギーは40打点/枚として計算できます。ダブルターボエネルギーを2枚と、特殊エネルギーを4枚で、280打点を出せますので覚えておきましょう。

 アーケオス2体だけでは280打点分のエネルギーを用意できないため、前のターンからある程度のエネルギーを残す必要があります。ジェットエネルギーの手張りではなく、逃げエネを使用する場合も注意しましょう。

・イキリンコex

 直前まで不採用としておりました。理由としては、「イキリンコexを使用せずとも、2ターン目にVSTARを使用できるゲームが多い」と感じたからです。

 しかし、これは「ネオラントVからバーネット博士をサーチし、VSTARを使用する」プレイに依存していたからです。ミカルゲや頂への雪道の存在を考慮すると、ネオラントVをプレイさせてくれないゲームが増えると考えました。ネオラントVに依存せず2ターン目にVSTARを使用することを考えた結果、採用に踏み切りました。

 もちろん、貴重なサポートやエネルギーをトラッシュしてしまう点、サーナイトex、ロストバレット、ルギアVSTARのミラー戦にて餌になってしまう点、などデメリットも目立ちます。手札状況と対面を考慮してプレイする必要があります。

・ネストボール

 こちらも今回から採用したカードです。以前はモンスターボールでしたが、各対面で早期にカビゴンを置く必要があるため、確実にベンチ展開できるこちらを優先させました。

 特にロスト対面でカビゴンをプレイできないと劣勢となってしまうため、モンスターボールの50%より評価した次第です。

 また、手札が芳しくない時にイキリンコexの「イキリテイク」をプレイし、立て直すことも必要になります。ノーコストで確実にベンチへ出せるこのカードは評価ポイントとなります。

・ロストスイーパー

 流行するであろう頂への雪道に対する回答が主な採用理由です。「頂への雪道 4枚採用に対し、ロストスイーパー+スタジアム2種3枚の計4枚」となるため、枚数比で劣らず、詰み盤面を防ぐことができます。

 更に、勇気のおまもりをロストすることで、パオジアンexをルギアVSTARでワンパンできたり、フワンテを気絶させた後にバトルで追加1体を倒せたりと、サイド獲得に大きく貢献してくれます。

 シンオウ神殿のロストも可能なため、アヤシシVの通りも良くなります。

 ツールジャマーとの比較について、後出しで効果的に使用できる点、スタジアムも見れる点を評価しております。

・セレナ 1枚採用、ボスの指令 4枚採用

 呼び出し札の枚数は5枚と変わりませんが、比率を変更しました。変更した理由は3つあります。

①非エクを取りやすくすること。
 「2-2 新弾後の環境について」にて述べた通り、サーナイトexとロスト系統に強い構築を組むことが求められます。ベンチのアタッカーをボスの指令で呼び出し、処理するプレイは必要不可欠です。「呼び出ししたいのにセレナしか持ってない」という弱い状況を減らすために、ボスの指令を4枚としました。

②環境に影響を与えるex系を取ること。
 今回の新弾で多くのexが登場しました。中でもパオジアンexは「セレナが効かないHP220」のポケモンです。せっかくルギアVSTARが220打点を確保できているのに、セレナしか持ってないという弱い状況を減らすために、ボスの指令を4枚としました。
 また、サーナイトexにボスの指令をプレイし、ドラピオンVで取ることは、サーナイトex戦にて必須事項です。セレナじゃなければ…という場面を減らすためにも、比率の変更は必須と考えております。

③ネオラントVに頼らず素引きし易くすること。
 サーナイトexやミュウVMAXのメタとして、ミカルゲVと頂への雪道が増加する可能性があります。この2枚が流行すると、ネオラントVは使い物になりません。ネオラントVに頼らず素引きできる強さを高く評価し、ボスの指令を4枚としました。

 ルギアVSTARのミラーでは220打点の火力を活かし、ルギアV、ネオラントV、イキリンコexを狙い撃ちし、イージーウィンを狙いましょう。

 また、セレナは「手札のアーケオスをトラッシュ」することより、「ボスの指令の5枚目」として役割を持たせております。

・バーネット博士 2枚目

 初手にあると安心するサポートNo.1です。後攻1ターン目にプレイする強さは破格であり、後攻2ターン目に手札干渉や呼び出し札を使用して後攻の不利を取り返すことも狙えます。

・ジャッジマン 2枚目、ナンジャモ

 どちらも手札干渉を行えるカードです。主にサーナイトexとロスト系統相手の序盤にプレイし、相手が攻撃するまでのターンを稼ぐ目的があります。

 理想は3枚中、2枚を使用することです。詳しい使い方は後述する「4-1 対面毎に意識すること」にて記載いたします。

・崩れたスタジアム 2枚採用

 サーナイトexとロストバレットを強く見るために採用しました。両者ともベンチを広げるため、4体しか置けないことは展開の抑止力になります。

 しかし、このカードの採用理由は他にあります。それは、「サイド2枚取りされないよう、ベンチを非エクのみにする」ことです。

 両者の共通点は、「中盤以降に非エクでV系を倒して一気にサイド差を埋める(逆転する)こと」になります。崩れたスタジアムをプレイし、負け筋となるネオラントVやルギアVSTARをトラッシュする。その後は非エクのみを押し付ければ、「序盤に広げたサイド差を縮まれず勝つことが可能」です。

・ダブルターボエネルギー 4枚採用

 アーケオス1体分でルギアVSTARが攻撃できたり、カビゴンに付けたりと、役割が多いです。

 今回4枚採用とした1番の理由はアヤシシVです。前述した通り、終盤プレイするアヤシシVにダブルターボエネルギーを2枚使用することが多いため、4枚採用としました。私自身の使い勝手としては、3枚採用では、トラッシュしてしまったり、サイド落ちして拾えなかったり、心許無く感じる場面が多かったです。

・セラピーエネルギー 2枚

 「2-1 注目しているカード」にて説明した通りです。カビゴンを複数動かすプランもあるので多めに採用したいですが、枠の都合で2枚としました。

 前回のパックで登場したジェットエネルギーによる入れ替えも可能であるため、セラピーエネルギーはこの枚数で足りると判断しております。

3-3 不採用カードについて

・ノコッチ、ノココッチ

 ルギアVSTARの雷弱点を消してくれるので、ミライドンex対面で活躍します。相手からの攻撃を耐え、こちらの攻撃でサイドを2枚取ることができるため、有効に働きます。

 不採用理由は、ノコッチがミライドンex以外に活躍できる対面がなく、ロスト系統に弱すぎるからです。ミライドンexのシェア率が低いことも理由としております。ルギアVSTARのシェア率が今より上がり、後述するレントラーの採用がデフォルトとなれば、採用できると考えております。

・レントラー(みなぎるせんこう)
・リバーサルエネルギー

 ルギアVSTARのミラー戦で有効的に使えるカードです。サイドが負けている時に相手のルギアVSTARをワンパンできるため、先攻後攻を逆転することができます。直近でルギアVSTARのシェア率が高いため、採用検討の余地があります。コンボカードの割にはデッキ枠を2つしか取らないコンパクトさも評価できます。

 今回不採用とした理由は、効果的に働く対面の少なさを懸念したからです。現環境で雷弱点はルギアVSTARくらいであり、ミラー戦以外で強く使えないと判断いたしました。また、サーナイトexやロスト系統は、自分がサイドレースを優位に進めるため、カビゴンより使い難い点も考慮しております。

 また、ルギアVSTARのミラー戦において、いつでも使えるカードではないと判断しました。自分が優勢の時は使用できませんし、相手のサイド差が開きすぎた場合も間に合いません。「自分が劣勢で且つ、サイド差が2枚以内の状況」でのみ活躍できるカードなので、汎用性が低いと判断し不採用としました。
 レントラーをプレイしない状況のリバーサルエネルギーが弱すぎることもあり、別の特殊エネルギーを割いてまで採用するのは弱く感じます。

 一応、パルキアVSTARとそらをとぶピカチュウVMAXを相手にワンパンできます。どちらもまだ環境に蔓延っているわけでもなく、レントラーがなきゃ勝てない対面でもないため、今のところは不採用で良いと判断しております。

・かがやくサーナイト

 ロストギラティナ対面で特に活躍し、Vガードエネルギーを付けたルギアVSTARが、シンオウ神殿+ロストインパクトで気絶しないようになります。実質HP330は、一撃ルギアのバンギラスV+一撃4枚や、空を飛ぶピカチュウの弱点込みダイバルーンを耐えることが可能です。

 採用したいのですが、このカードも枠がなく見送っている状況です。弱いところを上げるなら、環境トップのサーナイトexとロストに弱いこと、パオジアンexのリーサルがズレないことです。また、ロストギラティナも以前よりシェア率が落ちていると感じる部分もマイナス評価となっております。

 現在はサーナイトexとロストバレットに寄せてる構築のため優先度は低いですが、今後の環境の動きや、自分のプランによって採用すべきカードになり得る可能性を秘めていると感じます。

・かがやくリザードン

 前回の構築で採用しておりましたが、使用できるタイミングと対面が局所的であり、使い難かったので不採用としました。後述するこだわりベルトも不採用としていることも、理由として挙げられます。

・モンスターボール

 ネストボールの部分でも記載しましたが、50%で全てのポケモンをサーチできる点より、確実にベンチへ置ける効果を優先させました。

 特に、かがやくサーナイトやイキリンコexを採用している方はネストボールの方が強いです。ベンチに置くことが強く求められるカードが増えるほど、ネストボールの評価が上がります。

・やまびこホーン

 今回は、枠の都合上で不採用としております。一時期使っていたこともあり、パワーの高さを感じました。220打点が限界値と言える本デッキにおいて、楽にサイドを取れるカードは貴重です。

 見送った理由としては、「縦引きデッキではないのに、素引き前提となる点」がネックと感じたからです。引きに行くために、中盤以降にボスの指令やセレナを差し置いて、ヒガナの決意や博士の研究をプレイするのは弱いと思います。

 グッズのためペパーでサーチは可能ですが、こだわりベルト、からくりアームと言ったポケモンの道具も不採用にしているため、やまびこホーンのためだけにペパーを採用することも弱いです。逆を言えば、ポケモンの道具を採用している構築なら、ペパーと併せて採用することは推奨できます。現在の構築では採用したい他カードがあるくらい枠が厳しいので、ペパー、ポケモンの道具、やまびこホーンと3枠以上ここに割く余裕がありませんでした。

 「盤面の高耐久を無視してやまびこホーンから低耐久のV系を呼び出し、ルギアVSTARで倒すプラン
が取れない点については、「アヤシシVの高火力で前を倒すプラン」に切り替えたため、今のところ必要性は強く感じておりません。プレイングでケアできる部分と感じております。

・からくりアーム

 セラピーエネルギーの登場で不採用となりました。
シンオウ神殿が大流行し、セラピーエネルギーの効果を使えない環境になれば、再び採用の価値があると考えおります。

 「2-1 注目しているカード」内のセラピーエネルギーや、前述したやまびこホーンでも記載しておりますが、デッキ枠の圧縮が何より強いですが、オシャレカードを採用できない寂しさもあります。

・こだわりベルト

 からくりアームが不採用になったことで抜けたカードの1つです。ルギアVSTARが大流行し、Vガードエネルギー付きルギアVを取ることが求められない限りは不要と感じます。あれば強いですが、枠がありません。

・ツールジャマー

 環境で使用される勇気のおまもりに対するメタカードです。今回は枠の都合上、ロストスイーパーを優先させましたが、デッキ枠が余裕あればツールジャマーと散らして採用する構築でも良いと思います。

・ペパー

 からくりアームが不採用になったことで抜けたカードの1つです。こだわりベルトも採用し、状況によってサーチ分けする動きは強かったです。こだわりベルトが必須の環境になれば、再び採用の価値があると考えております。

・博士の研究

 ドローサポートとして最強の効果を持っております。1枚採用のカードや、特殊エネルギーを散らして採用していることから、巻き込みによるトラッシュを重く見て不採用としました。

 巻き込みトラッシュのリスクを減らすため、サポートやエネルギーをまとまって採用することは、理に適っているので、デッキコンセプトによって採用枚数を考えるのが良いと考えます。カードパワーが高いから複数枚採用する安直な考えは非常にリスキーとなるため注意が必要です。

・チェレンの気配り

 白ルギアに採用されつつあるため、相手がルギアVSTARにダメージを刻むプレイが減りました。また、環境トップのサーナイトexは、フワンテやサーナイト(アルカナシャイン)によるワンパンで処理してくるので、有効活用できるタイミングが少ないです。

 チェレンの気配りをプレイする前提でベンチにルギアVを用意するプレイもリスクがあります。このルギアVを取られるとサイドを2枚献上するだけではなく、「チェレンの気配りを活かせず死に札と化す」ことになります。

 ルギアVSTARのミラー戦でも、極力ルギアVSTARへダメージを刻みたくありません。ネオラントVでのサーチ前提になり易く、有効活用ができないので、現在のトレンドとして不採用にしました。もちろん、ポテンシャルが高いので、トレンドを見ながら採用するカードではあると思います。

・ボタン

 前述したチェレンの気配りとは異なり、ネオラントVやカビゴンにも使えるため、使い勝手は良いです。特に、ネオラントVを回収して負け筋を消しつつ、詰めのボスの指令をサーチするプレイングはとても強いです。

 また、ボタンは採用率が低く警戒もされておりません。そのため、ロストバレット戦では種ポケモンにダメージを刻まれます。特にネオラントVはウッウやヤミラミのダメージバンクとして狙われます。ボタンをプレイし、「1ターンスキップ+サポートサーチを確定」させれば、勝利は目前です。

 ここまで強い点を上げましたが、今回採用した崩れたスタジアムが、「ネオラントVなどの負け筋の処理」という点で役割が被っており、貴重なサポート権を温存することも兼ねているため、不採用としました。

・ツツジ

 手札干渉のカードとしては破格のスペックを持っておりますが、使用タイミングが限定的となっております。手札干渉については、サーナイトexやロスト系統に対して、「デッキの不純物が残っている序盤に使用したい」と考えているため、このカードは不採用としました。

 今回登場したナンジャモは、使用タイミングが限られていないため、ナンジャモと入れ替える形で不採用といたしました。

 また、ルギアVSTARにツツジを2枚採用する余裕はありません。そのため、ツツジをプレイする前に見せてしまうことがとても弱く、「相手にツツジケアをさせない強気なプレイを許してしまう」ことに繋がります。このようなマイナス点が目立ったことも、不採用理由となります。

・ネジキ

 使用済みのシステムポケモンであるネオラントVやイキリンコex、その対面で不要なスターターとなったアヤシシVやドラピオンVを、別の種ポケモンに変えられます。奇襲性が高いので、アタッカーを再利用したり、Vから非エクへ変換したり、相手の攻撃を躱すことも狙えます。

 今回、不採用とした理由は以下の通りです。
①負け筋を消すためならボタンの方が優秀であること
 Vから非エクへ変換することで、取られるサイドを1枚減らせますが、ボタンで戻した方が防御力は高くなります。そのボタンですら、崩れたスタジアムの方が効果的であることから不採用としておりますので、ネジキの採用には至りませんでした。
 また、主な変換先がカビゴンになるため、カビゴンをトラッシュから蘇生させるタイミングも限定的であり、再現性が低かったです。

②ネジキのアクセスのためにネオラントVを使用できないこと
 何度も言うように、ルギアは縦引きデッキではないため、素引き前提が弱いと判断しました。結果、サーチ不可のサポートを欲しいタイミングに使用する再現性が低くなり、不採用としました。

・セイボリー

 セイボリーの特徴は、確定3枚ドローと条件次第で相手のベンチをトラッシュ可能な点にあります。この2点からセイボリーは「展開に絡まない妨害系のサポート」という認識を持っております。本構築でセイボリーと同じポジションのカードは、手札干渉を行うジャッジマンとナンジャモに相当します。セイボリーを採用する場合、原則はこの2種と入れ替えることになります。

◎セイボリーのメリット
・サーナイトex対面でベンチを削れる。更にバトルでの気絶を狙えれば、最大3枚トラッシュが可能になります。相手に盤面再形成の要求値を上げられる。ロストバレット、ロストギラティナも同様と捉えてます。

◎デメリット
・ルギアVSTARのミラーに対してドローのみか、ネオラントVやイキリンコexなどの相手の負け筋を消してしまい、自分がイージーウィンを狙い難くなる。
ボスの指令 4枚採用とミスマッチ
・初動からベンチフル展開するデッキがそこまで多くない。
*ミライドンexはベンチフル展開をしますが、HPが低いライコウV、ミライドンexがトラッシュされると、こちらがワンパンし難くなるため、ノーカウントとします。
・環境にクララ、ミモザ、すごいつりざお等のポケモンを戻すカードが採用されているため、1度のセイボリーで優位を取れない。
効果的に使うなら2回以上プレイが必要
・縦引きデッキではないため、セイボリーのプレイがネオラントVに依存している。

◎プレイングにおける矛盾
・セイボリーのプレイが必要な対面はサーナイトexとロスト系統とします。何度も申し上げるように、縦引きし難いデッキのため、ネオラントVに依存しております。
・サーナイトexとロストバレットに対しては、ネオラントVが負け筋となりやすいため、極力プレイしないことが求められます。
セイボリーが必要な対面に、ネオラントVを積極的にプレイできない点」に矛盾を感じました。

 以上により、メリットよりデメリットが目立ってしまうため、不採用と考えております。
 サーナイトex対面でしたら現状のプランで勝ちやすいです。ロストバレットを意識するなら、チェレンの気配りやボタンを採用した方が強いと思います。

・ラッキーエネルギー

 手札枚数に関わらず安定してドローできるカードです。ブレが無いため使いやすいですが、枠の都合で不採用としました。採用するなら3枚採用が望ましく、1体目のルギアVSTARにVガードエネルギーと合わせてつけるのが強いと考えております。

 *採用カード、不採用カードについて他にご質問がございましたら、お気軽にお声掛けください。
その都度考え、追記を施します。

4.プレイング

4-1 対面毎に意識すること

 ここからは対面毎のプレイングについて深掘りします。使用するアタッカーとエネルギーについては、次の画像のような表現をいたします。あくまでご参考としてお考え下さい。

 冒頭は現在環境トップのサーナイトexに対してのプレイングを紹介いたします。私自身は有利対面と考えるほど戦いやすい相手です。動きを理解し、白ルギアの底力を見せつけましょう!

前回のnoteと内容が被る項目は割愛いたします。
 ご了承の上、併せてご参照下さい

【Tier1】

サーナイトex

◎先攻時は6:4で五分、後攻時は5.5:4.5で微有利

◎使用するアタッカーとエネルギー

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