シェア
ベッドフォンを外す耳から日常の声 自分の空間と他人の空間が重なると みんながひとりの音を…
半狂乱は一人ぼっち 狂乱は何人兄弟? 私は一人っ子
11月の小田急線 輪を作る高校生 僕は一つ歳をとった 小田急線快速急行は 相変わらず新宿行…
壊れた木に擦り切れた傷の跡 癒しの花粉舞ってきて 惜しみつつ冬の別れ
一枚の布を縫って 波返す 繰り返す布に1ミリのズレ 戻しても消えない 取り返しはつかない
入道雲に隠した恋心 激しさの雨となって 無造作に人を濡らす
片耳しか聞こえないイヤホン 音が小さくなった目覚まし時計 チューニングされてないギター 見捨てた人間は、気づかないで 壊れたまま今日を生きています
あいつは徐々に消えていった その面影は、何処にもなく 僕は困惑した 街の列車はいつもの時…
見えていた綺麗な人 聴こえてくるちょっと怖い雨の音 スパイスの効きすぎたカレー 猫のつん…
小さな街で少年が走っている ダダダダ ダダダダ ダダダダ 少年は大きな街で歩くようになっ…
青々しい葉は枯れて ドス黒い土が宙を舞う 腐ってしまったこの土地は 私もあなたも侵食する…
生きていた そんな気がする 酸素が入ってきて 二酸化炭素が出ていった 歩こうと右足を前に…
住宅街を夕日が照らす もうそんな時間なんだ 私はため息一つだけ 外には太陽一つだけ 嫌に…
私は今もここにいたい 時間は刻一刻と迫ってくる 桜の木の芽が膨らみ杉の花粉が舞い始める 微かな冬は最後に何を残すのか わたしは見届ける 最後に冬は去っていき 独りで春を迎えます