矛盾

⓪人の最も強い力は数の力であるが故に、群れる事を強いられている。同時に生物として子孫を残すために、その中で抜きん出る事を強いられている。

⓪言葉を操ることで実在しないものを媒介し個体や時間を超えた協力が可能となった。しかし同時に肉体という現実には縛られたままだった。

①いずれにせよ、人はそもそも矛盾した生き物である。

②理想と現実の矛盾が願いが変化を欲する。変化は高コストであるが、人が持つリソースは有限。そのコストを他人に背負わせたいのが人の弱さ。

③矛盾だらけの世界故に、生き抜くのは基本的に辛いもの。幸せに生きるためにその矛盾に目を逸らしたいのが人の愚かさ。

④弱さと愚かさから時に目を逸らし、時に向き合いながら何を選択するかの連続と、その結果の経験こそが人間である。

⑤人間である以上、選択と経験は十人十色。それらを基に認知が形成されるのであれば、神無き世界では歪みの無い認知など存在世界。答えと言う安寧は無い。

⑥答えが無いのであれば、思考の終着点は自己満足である。



 人は矛盾した生き物である。
 矛盾なくして人間足り得ないとも思える。
 その矛盾故の弱さと愚かさに悩む機会は、奪われるべきでないと思いたい。

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