私の2019年を一人で振り返る(記録用)

1月から12月までGoogleカレンダーを見ながら振り返った後に、まとめと最近の学びを述べます。


1月 インフルエンザにかかる。正月に帰省して親戚と飲むということが、何を意味しているのか分からなくなって、そこでどう振る舞えばいいのかわからなくなってくる。自分とは完全に異なる言語ゲーム。

落合陽一さんが古市憲寿さんと対談して炎上しているのをtwitterで観測する。炎上の過程での落合陽一さんの真摯な対応に感動する。青山ブックセンターに岡﨑乾二郎さんのトークを聴きに行く。彼の著作の批評的文体とは裏腹に、人当たりがよかった。自分が本当にやりたいことを探す過程で、通信制美大や司法試験受験を考え始める。

2月 伊藤塾の体験授業を受けてみる。

3月 『氷菓』のBD BOXを購入する。

4月 大学の学科の同期3〜4人くらいと飲む。それぞれ違う道を歩いていた。独立行政法人の給料の少なさにビビる。

5月 GWに何をやったか覚えていない。フーコー『言葉と物』を購入する。母の日にGINZA SIXで買った赤ワインを送る。この頃、ヨウジヤマモトの服を買い始める?

6月 卒業した大学の研究室の助教の結婚式に出る。研究室のボスに対して「研究室のレベルが高く、高度な教育を受けていたことが就職してわかりました。ありがとうございました。」と伝える。人工知能学会で発表する。海外出張して、ICMLとCVPR(カリフォルニア州ロングビーチ)に参加する。ホテルは、The Queen Maryという客船。学会ついでにハリウッドに行ったり、ロサンゼルスの美術館(MOCAとThe Broad)に行ったりする。The Broadが特に良く、草間彌生の合わせ鏡の作品、黒人作家の現代アートを観て感動する。

7月 好きな声優が履いていたから、というどうしようもない理由でadidasの靴を買うも、結局、足に合わず。

「天気の子」を観て衝撃を受ける。このときから私にとっての令和——新しい時代が始まったような気がする。ぬるい貧困生活の中、主人公とヒロインがインターネットを使って事業を始めたり、「万引き家族」のような状態で警察から逃亡しながらも、明るいポジティブさを保っていたりすること。さらに、物語の最大のカタルシスが、空から主人公とヒロインが二人して落ちていく——没落していく——シーンであることが現代を象徴していると感じた。気候変動といい、ポストトゥルースといい、貧困といい、緩やかに破滅へと向かっているかのように見える環境を憎まず、根拠のないポジティブさで世界を感じ、仲間と笑い、行動して物事を作っていく。社会=世間の価値観や制裁よりも自分にとって大事な人との社会性を大事にすること。リスクをとって決断すること。

7月〜8月(時期不明)Leicaのカメラを買う。インスタントカメラのSofortとコンデジのD-LUX 7の2台を買う。D-LUX 7はパナソニック製の本体にLeiaのレンズがついたものらしい。本当は、Leica純正のLeica CLが欲しかった。落合陽一さんのnoteを読み始める。Leicaにしたのは、落合陽一さんがnoteに投稿していた写真を観て、感動したから。あと、秋葉原のヨドバシカメラでLeica CLのシャッターを押した時の感覚が魅力的だったから、いつかはLeica純正の本格的なカメラを買いたいと思い、そのための入り口として。

このとき自分についてわかったのは、Carl ZeissやLeicaのレンズの雰囲気が好きなこと。

8月 noteを始める。トーハク、帰省した実家の近く、大地の芸術祭プレイバックツアーで撮った写真をアップし始める。お盆のお墓参り。夏の夕暮れのぬるい風。

ゲンロンカフェに行く。Yuk Huiさんがゲストの英語の回。

下宿先に引っ越して1周年を迎える。オンラインサロンの落合塾に入塾する。美術のワークショップに参加する。「交錯する音楽会」(池袋、東京芸術劇場)で解像度の高い映像と音楽を聴き、「天気の子」を観た時のような衝撃——新しい時代が始まった感じを受ける。

9月 美容院を変える。指導教官の教授就任祝いをする。転職活動を始める。水瀬いのりのファンクラブに入る。森美術館でバスキア展をみる。ライブコーディングを始める。毎週末に美術館に行くようになる。

10月 転職活動で第一志望に落ちる。数週間にわたって体調を崩す。「ジョーカー」を観る。鹿児島で海岸工学の学会に行く。マーガレットハウエルの服を買う。

11月 科学未来館の落合さんの常設展示を観る。この頃から塾に慣れてくる。システム1で社交性が身についてくる。駒場祭でアニ研のトークイベントに参加する。高校の同期を飲む。

12月 高校の同期の紹介で、BCGの元マネージャーと会って感動する。いのりまち町民集会に参加する。大学の友達の結婚式に参加する。


まとめ

ヨウジヤマモトの服を買ったり、人工知能学会で発表したり、カリフォルニアに海外出張してICML/CVPRに参加したり、「天気の子」や「交錯する音楽会」で感動したり、Leicaのカメラを買ったり、noteを始めたり、落合陽一さんのオンラインサロンに入会したり、自然な社交性が身について頭で考えなくても口から勝手に相槌が出るようになったり、アートにせよ写真にせよ文章にせよなんでもいいから作品を作ることが自分が本当にやりたいことなんだとわかったり、そんな人生の分岐点となる一年でした。

2020年の目標

作品を作る。

人にリーチする。


以下、最近の学び

Don't be evil. 

サマセット・モームが『世界の十大小説』で指摘したように、メルヴィルの『白鯨』にて、自分の足を食いちぎった白鯨を憎悪し、人生を捧げて復讐を果たそうとするエイハブ船長こそが悪の象徴なのである。生きていて嫌なことがあった時、「あいつは悪いやつだ!」などと被害者感情に由来する復讐心の萌芽を自分の中に感じたときに、この言葉を思い出すようにしている。一般に、同じ事実に対して、複数の解釈が可能である。その中で、性善説を選択するのが大事。


「本当にやりたいこと」を後回しにするな

フロイトが指摘していたと思うが、人間には「本当にやりたいこと」を後に残しておこうとする傾向がある。実現されてしまえば、それがたいしたものではないことが暴かれてしまうからだ。しかし、そんな態度は、人生に対して言い訳の余地を残しておこうとする保守的な甘えでしかない。そのとき、自分が甘えていることがわかってしまうなら、必ず後でやらなかったことを後悔する。欲望に関して譲歩するな。


Wo Es war, soll Ich werden.(エスがあったところに自我をあらしめよ)

パスカルが言っていたように、自分自身を理解することほど正しいことはない。自分を理解せよ。特に、自分の無意識を理解せよ。そのための資料として、アウトプットをし続けろ。


ゾーンに入ることが私の幸福

集中=ゾーンに入ったまま一日を送ることが幸せなのであって、なんらかの目的が達成できたとかできないとかは、結果論として重要だけど、結果論でしかないなと気づいた。点ではなくて、シークエンス=継起性=時間が大事。



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