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わたしの青春が終わった


わたしの生活にはいつもアイドルがあった。
アイドルのブログやTwitter、インスタ、あらゆるSNSをみること、YouTubeでパフォーマンスの動画を漁ること、出ているテレビ番組を録画すること、CDをフラゲすること、握手会やコンサートに行くこと、歌やダンスを真似ること…
アイドルを応援することがわたしの日課だった。いつの日かわたしの夢にもなった。

アイドルのキラキラ歌って踊る姿に憧れた。
だけど、なにより一人ひとりのアイドル人生にドラマがあって人間味があるところが大好きだった。

アイドルグループは応援しだすとやめられない。次々に新しい子が入るから推しが増えたり、別のグループも推し始めたりするから、沼だ。だから、年下のアイドルは推さないというルールを自分に化していた。それゆえ、年齢が上がるにつれ応援する熱量は下がっていた。

そんな中、わたしが最も憧れたアイドルがグループを卒業した。

わたしの青春にはいつも彼女がいた。
他のアイドルと同じように彼女を追いかけていたはずが、彼女の考えていることを知りたい、彼女のような人間になりたいと思うようになって、辛い時は彼女ならどうするかって考えるようにさえなった。わたしの生活、いや、心の中心だった。
ああ、違う。彼女がわたしの青春だったんだ。


卒業コンサートの3時間、ずっと泣いていた。これまでの彼女の軌跡を思い出して、今の美しい彼女の姿に感動して、彼女の輝かしい未来を想像して、過呼吸になりながらペンライトを振った。ホテルに戻ってもメンバーのSNSや昔の動画をみてまた泣いた。彼女のアイドル人生を想うと涙が止まらなかった。

コンサートの中盤、わたしの大好きな彼女のソロ曲を披露してくれた。

“夢を叶えるまでは大切な人には会えない“みたいな感じの歌詞

パフォーマンスを観ながら、この曲が発売された時とは違う夢になっているのに気づいた。
地方のアイドルグループから全国のアイドルグループの顔になり、韓国のアイドルグループで活動した彼女は、博多から日本、日本から韓国、次は世界のアイドルになるのか…

なんて彼女は夢をみつけては叶えていける人なんだろう。彼女の向上心と努力を続けられるところに憧れているから、きっとこれからも応援することをやめられない。
全て終えるつもりでコンサートに行ったのに、わたしの青春はまだ終わりそうにない。

いつも勇気をくれて、支えてくれて、本当にありがとう。

いつか、彼女のようになりたい。

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