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働きはじめて、この春で4年目。自分にとって大切な場所が増えたことがうれしい。

人手不足の職場。入ったばかりの私にできることは?

採用され、本社での2日間の研修を経て病院の配属となった私が、まず覚えるべき仕事は外来の患者さんたちの受付業務でした。

当時、有能な前任者が辞めたことと、診療報酬改定の時期が重なったことで、職場は人手不足で常にバタバタしていました。ここでやっと自分が採用された理由がわかりました。とにかく人が足りなかったから、雇ってもらえたのだと。

とは言っても、バリバリ役に立てる訳もなく、せめて言われたことは、きちんとこなすことと、患者さんの前で笑顔を忘れないようにすることだけに集中していました。

そんな状況のなかで新人教育に時間を割いてもらうこともなかなかできず、同期で入った方は嫌気が差したのか、入職わずか3日で職場を去りました。仕事を覚えることもしんどかったですが、家に帰ってから家事と育児に追われてることも、同じくらいかそれ以上に辛かったです。

仕事で疲れた体にのしかかってくる家事と育児。3歳と1歳をワンオペでお世話するしんどさに心が折れそう。

フルタイムで働いていたため、家に帰ってくると17時半過ぎ。それからお風呂を沸かして、その間に晩御飯の準備、後片付け、終わったらお風呂に入って髪を乾かして保湿クリームを塗って、翌日の保育園の支度と連絡帳の記入。歯磨きさせて、21時頃やっと布団へ。。。

もちろん全てが子供の機嫌に左右されるので、時間もかかるし、作ったご飯を食べてくれず、ほとんど捨ててしまうはめになってしまうことも。3歳の娘はともかく、1歳の息子がやんちゃ盛りで次々に私の仕事を増やしてくれました。(笑)

その日に新しく教えてもらった仕事の復習をしようと思っていても、一緒に寝落ちしてしまい、朝起きて青ざめることも度々ありました。朝も起きてからバタバタはしていましたが、夫が朝食後の洗い物をしてくれたりと、家事を分担できていたので、どうにかなっていた気がします。

それでも私が仕事をつづけられた理由とは?

・医療事務の仕事が好きだったから

もともと接遇は好きでしたが、患者さんが自分の言葉で笑顔になると嬉しいです。医師や看護師みたいに直接治療に携わることはないけど、だからこそ患者さんも気軽に本音を伝えてくれることがあります。理不尽なクレームをつけられることも少なくないですが、この4年で丸く収められるケースも増えました。

会計やレセプト請求は覚えることはたくさんあるし、難しい内容も多いですがやればやっただけの手ごたえは感じられるので、長く続けていこうというモチベーションになります。

・職場の人間関係に恵まれていること

これが一番大きな理由です。女性が9割を占める職場なので、人間関係が難しそうだと覚悟はしていましたが、そんなことは全くなく二十歳から50代と幅広い年代がそろっているせいか、親子のような、姉妹のような不思議な関係でお互いが支えあっているとても良い雰囲気です。ベテランさんの接遇は肩に力が入ってないのに心地よく、若い子たちのコンピュータに関することの飲み込みの速さはいつも驚かされます。

私は仕事を始めて3か月ほどで母が急逝し、看病と葬儀で急なお休みを何週間かいただくことになり、忙しい職場にかなり迷惑をかけてしまったにも関わらず、皆さん本当に心配してくれ、励ましの言葉をかけてもらったことは忘れません。子供の病気で休みをもらうときも嫌な顔一つされたことがなく、私も将来フォローする立場になったときには必ず恩返ししたいと心に誓ってます。

独身も既婚者も、子育て中の人も、子育てが終わった人もいろんな立場で働いている人がいて、それぞれがお互いを尊重しあえていることが素敵だなと思うし、この環境で働くことができるのは本当に幸せだと感じます。

・夫が家事育児に協力的だったこと

最後は夫の協力があったからです。私が働くことが決まってから、平日夜の洗濯は彼の仕事になりました。22時過ぎての帰宅になっても毎日ちゃんと洗濯機を回し、干すところまでしてくれます。コロナ前だったので職場での飲み会も頻繁にあったのですが、私の就職とともに、頻度を減らしてくれるようになりました。

夫は休日は土日のいずれか1日しかとれないことが多いのですが、休みの日は平日あまり触れあえない分、子供の世話を積極的にしてくれ、その間に私は家事に専念できるように時間をつくってもらえて助かりました。

久しぶりの社会復帰をした私の良き相談相手になってくれて、愚痴を言っても、根気強く聞いてくれるだけでもうれしかったし、私が働きながら子育てをすることの大変さを理解してくれて、感謝の気持ちを伝えて続けてくれたのも大きな力になりました。

周りの人への感謝を忘れないこと。

私が今、働き続けることができるのは周りの人たちの協力があってこそです。

これまで、大変なこともたくさんあったけど、自分なりに責任を持って対応してきました。

子供がいて時間の自由がきかなくても、未経験の業務でも、できることをできる範囲で精一杯取り組もうとする姿勢は必ず誰かが見ているはずです。

就活も保活もなかなか思うようにはいかないことだらけだと思います。私も保育園は希望する園に入所するまで1年待機して、その間は無認可保育園に預けていました。

子供たちも朝早くから夕方までの保育園生活は寂しかったり、しんどいこともあるだろうけど、今では毎日働く私を応援してくれ、笑顔で通園、通学してくれています。親として至らないこともいっぱいあるけど、たくさんこれからも愛情を注いでいくつもりです。

今働くかどうか迷ってる方、子育てと仕事の両立で悩んでる方、きっと悩んで悩んで出した答えが大正解だと思います。社会も少しずつですが、働く女性にとって柔軟な対応ができるように変わってきています。

自分にとって、家族にとっての幸せな形がどうかみつかりますように。



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