アルコール依存性の女 父の異変

私が16歳のとき母は精神科に入院した。
一度だけお見舞いに行ったけど、全体的に不気味な雰囲気で早く帰りたいなと思ったことだけを記憶している。 

しばらくして退院したけど、入院前と大して変わっていなかった。

その直後、私は高校を中退する。
厳しい校則に馴染めず、勉強にも身が入らなかった。なにより親しい友人ができなかったことが一番の原因だった。

中退後、自宅近くのホームセンターでアルバイトをすることになった。
このときはまだ17歳でお酒を飲む機会もそれほど多くなかった。 
ホームセンターの従業員と飲みに行き、酔い潰れて仲間が介抱してくれたことは覚えている。

この時期から父親に異変が現れ始めた。
父は毎朝コップ一杯の牛乳を飲むのが習慣だったが、その一杯がビールに変わっていった。

プシュっとプルトップを引く音。
1缶、2缶と開けてから車で出社する。

人身事故でも起こしたら。気が気ではない気持ちがいつでも付いて回った。

#アルコール依存性
#断酒

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