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【徒然草考:第十五段】旅に出よう

徒然草を読み解きつつ人生のたしなみを学びなおす「徒然草考」。
第十五段をお届けします。


徒然草とは

徒然草は鎌倉時代の随筆家である吉田兼好が著した随筆集。
日常生活の中で感じたことを淡々と書き綴り、人の生き方や人間関係の在り方などを鋭い観察眼から問題提起し、豊な気付きを与えてくれます。

第十五段:旅に出よう

原文
※古文体が苦手な方は読み飛ばして現代語訳におすすみください。

いづくにもあれ、しばし旅立ちたるこそ、目さむる心地すれ。
そのわたり、こゝかしこ見ありき、田舎びたる所、山里などは、いと目慣れぬ事のみぞ多かる。都へ便り求めて文やる、「その事、かの事、便宜に忘るな」など言ひやるこそをかしけれ。
さやうの所にてこそ、万に心づかひせらるれ。
持てる調度まで、よきはよく、能ある人、かたちよき人も、常よりはをかしとこそ見ゆれ。
寺・社などに忍びて籠りたるもをかし。

現代語訳
※著者の個人的な解釈による現代語訳です。

旅行をしていると目から鱗が落ちたような新しい扉が開くときがある。
旅先をあちらこちらと歩けば、たくさんの未知との遭遇がある。
SNSで旅の様子を発信して、誰からともなく寄せられる反響に興じてみるのもおもしろい。
旅先の澄んだ空気を吸うと好奇心のアンテナが敏感になる。
旅先で出会う人達の持ち物から学ぶことが多い。
旅慣れた人の持ち物はセンスよく見えるしどこかカッコいい。
さて、私は、お寺や、神社を訪ねて、引きこもった気分に興じてみよう。
これもまたカッコいいと思う。

わたしの旅

徒然草の第十五段を味わって、私はこれまでの旅先で「扉が開かれた瞬間」について思いだしていました。
若いころナナハンでいろんなところを旅しました。

今でも脳裏に鮮やかによみがえるのが、ワインディングロードから突然現れる青い海。

吸い込まれるような緑のトンネル。

その気になればまた行ける場所。
また、走ってみたくなってきました。
実家のガレージで埃をかぶっているナナハン、どうしているかな?

終わりに

お付き合いいただきありがとうございました。
徒然草を題材に、あれこれ考えをめぐらすことは、ことのほかおもしろいですね。
いろいろと世界が拡がります。
同じように、徒然草を読んであれこれ考えてみたいという方におすすめの書籍をご紹介させていただきます。

電子書籍版の徒然草はこちら

オーディオブック版の徒然草はこちら

最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。
こちらの情報がお役に立ちましたらうれしいです。

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