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その世界を優しく彩る

今まで、なにかを描くことより、読むことに時間を割きたいなんて、思ったことはなかった。
描きたいけれど、アウトプットするためのインプットとして、描くことから少し離れたことはある。
でもそれは、あくまでも自分のアウトプットのため。自分がより自分らしく言葉を綴るためだ。だから、描くことから離れても、早く描きたいと思う気持ちが強かった。

だけど今は、描くことよりも読みたい気持ちが圧倒的に強い。しかも、純粋に楽しみたいのだ。アウトプットするため、自分のためじゃない。本当に純粋に楽しい。
楽しみにしてるドラマを、録画じゃなく、リアルタイムで楽しみたい気持ちに近いのだ。

その気持ちが昨日はより大きかった。
描きたいと思う気持ちよりも、ずっと。
だからかな、どうしてもずっと食べたかったカレーの写真と話を書くことで終わりにしてしまった。
でもそんな日もありだと思う。だってそんな日がなかったら、あのカレーの写真は、私のフォトライブラリーに眠ったまま、いつかデリートされていたに違いないから。

塗り絵をするとき、私は周りをなぞってから色を塗る。その方がうまく塗れるし、子供の頃からそんな風に塗り絵をしてきた。はみ出さないように、ただ綺麗になぞって、当たり前の色を塗る。

でも塗り絵ってもっと純粋で自由だ。
空の色が水色だって、誰が決めたんだろう。
海の色が青だって、誰が決めたんだろう。
太陽に照らされれば、空も海も違う色を見せてくれる。もっと深い、優しい色を。

はみ出さなかったら、世界はなにも変わらない。私じゃなくても、誰でも代わりになる世界は、私にとっては優しい世界じゃない。
はみ出すって、未知の世界に飛び出すってことだと思う。
当たり前のことだけじゃない、いろんな世界が広がることで、それはきっともっと優しく世界を彩ってくれる。

人生を変える出会いって、まずその一歩を踏み出す勇気があるかどうかだ。

noハン会には行けなかったけれど、伝わってくる余韻が素敵すぎて、まだレポートを読んでは浸って立ち止まって、ぼーっとする連続なのだけれど、ひとつのショートストーリーを描くことで参加できた幸せは、きっとずっと心の中に優しい光を灯し続けてくれる。


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