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【チュリタ・ガイブ:不思議な話】ご先祖様のお知らせ

■エピソード(1)

1991年夏の暑いある夜。
三鷹市のアパートで暮らしていた頃のことだった。

仕事が終わって家に帰り着いた直後、急に頭痛に襲われる。
私は低血圧や便秘などの原因で、しばしば頭痛に悩まされ
る。
だが、これは前頭葉をえぐられるような強烈な痛みだ。
たまらず、布団を敷いて横になる。頭痛薬を飲んでも、まったく効かない。

直感的に、これは何かご先祖様のお知らせではないかと思う。
仏壇になにか原因があるのではないか。

そういえば、何週間も前に仏壇に花を供えたが、あれがまだ放置されているのではないか。

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痛む頭を押さえながら家族に、仏壇に供えた花が枯れているかどうか見るように頼んだ。
すると、たしかに花が枯れているという。

その花を仏壇から取り除くと、さっきまであんなにひどく痛かった頭が、数分とたたない内にウソのように治ってしまった。

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【図】百瀬家(父方)の家紋「丸に上文字」

後でカレンダーを見て初めて気がついたのだが、その日はちょうど盆の送り火だったのだ。
先祖にしてみれば、お盆にせっかく訪れてもお祈りもせず、霊界へ帰る日になっても、仏壇に枯れた花を供えたままというのはけしからんということなのだろう。

■エピソード(2)

1995年7月5日水曜日。
インドネシア、東ジャワの田舎町マディユンにSE(ソフトウエアエンジニア)として赴任して働き始めて、9ヶ月ほどたったある日のことだった。

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【写真】東ジャワ・マディユン

朝6時に起床し、日課のお祈りをする。
お祈りをしているとき、やたらに鼻がかゆくなる。
掻かずにはいられない。
尋常ではないかゆさだ。

もしかして、これは何かの霊の知らせではないか。
そう考えて、ハッと気づく。

今日は7月5日。
亡くなった父の七回忌の命日だったのだ。

お祈りを終わり、父のためにさらに般若心経を唱える。
唱えている間も、かゆさは納まらない。
だが、お祈りが終わって気がつくと、鼻のかゆさはどこかに消えてしまっていた。

やっぱり父だったんだ。
その日、即席の仏壇を作り、お菓子とご飯と水をお供えし、線香を焚いて祈る。
これで許してもらえるだろう。

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当時の霊的導師によれば、先祖や縁ある霊の年回忌のときに、足が痛む、腰が痛い、身体の具合が悪いというような現象を通じて、知らせがあるという体験をする人が多いという。

『障り』という言葉を使うが、霊にしてみれば、人間を苦しめる気持ち
などないのだろう。

ただ、人間の方が気がつかないので、仕方なく身体の一部を痛くしたり、かゆくしたりして知らせようとするのではないか。
向こうにしてみれば、『障り』ではなくて愛情をもった『触り』なのだ。

【完・1997/03/01 Kuninganの日に記す】


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