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私はただただあなたの命におつかれさまと言いたい

8月31日の夜に。

きっとあなたは死んでしまいたいと思っているのではないか。

私はそんなあなたに対し、安直に、死ぬな、あなたを愛する人が傷つくから…とは言えない。私自身が自殺未遂をしたことがあるから言う資格がないのもそうだし、死にたいと考えているときの苦しみを何度も感じたことがあるから。そんなこと言いたくない。

そんなお説教より、ただただ今生きているあなたという存在を心から労いたい。生きてきたことにおつかれさまと言いたい。



家庭に居場所がなくて、学校にも居場所がなくて、将来も不安で、どうにも逃げ出したいけど、逃げる場所もない…そんな状況でも、この記事を読んでくれているということはあなたはまだ生きているということ。

誰にとっても生きるのは面倒だ。最低限のことをするとしても、生きるためには食事をしなければならないけど、その食事さえ何を食べるか考えたり、買ってきたりするのが面倒。食べるという行為さえ面倒。食欲も大してわかないし…死ぬなら食べなくてもいいし、健康なんてどうでもいいし。きっと死にたいとまで思っているあなたはこの境地にまでたどり着いているだろう。



私は、何度も食事さえ面倒という境地までいって、その都度なんとかこの世界に戻ってきた。この世界には、いまだにまったくなじんでいる感覚はなくて、年をとるごとにこの世界で生きることに慣れてきたかなと感じるのがせいぜい。いっつも、私は宇宙から来たのではないか、なんでこんなにこの世界になじめないのかというレベルの疎外感をもっている。

だから、生きるということ自体が毎日とってもおっかなくて、冒険である。おかげで生きているだけで体力も精神も消耗する。スマホで常にアプリが動いていて、いつの間にか電池がいっぱい消費されているみたいなことが、私にはいつも起きている。本当は毎日食事をとって少し歩いてお風呂に入って眠るという動物としての生活をこなすだけで精一杯のスペックなんだと自分では思っている。それでも何とか仕事と家庭をこなしているわけだが…



あなたも、今いる場所に居場所がなくって、将来にも居場所を見いだせないとしたら、それは死にたくなって当たり前だと思う。毎日、本当は動物として生きることがやっとなのに、エネルギーをなんとか絞り出して、家庭で良い子として頑張ったり、学校に行ったりしてきたんだよね。もうとっくに心も体も限界だよ~って思っているのに、それに一生懸命蓋をして、頑張ってきたんだよね。そんな中、一生懸命考えて出した結論が死んでしまいたいということなんだよね。


それがわかっているから、私はあなたに説教なんてできない。それに、社会的に「子ども」として適切な保護を受けながら成長発達する権利がある時代に、あなたがそんなにも傷つかないといけない社会であることには怒りを感じるし、大人として責任も感じる。



だから、私が今あなたに一番伝えたいことは、生きることを続けてくれてありがとう、あなたに心からおつかれさまという感謝と労いである。あなたは一生懸命生きてきた。本当によく頑張ったね。



そして、最後に私からもし聞いてもらえたら嬉しいなというお願いをさせてほしい。私は自分と同じような感覚をもった人が社会にいてほしい。仲間がほしい。死にたいという気持ちを常に心の隅に持ちながら、この世界になじめないという感覚を持ちながら生きる仲間。そういう人はまだまだ多くはない。ただ、そういう人でないとわからないこと、そういう人でないとできないこともあるって信じているから。

逝ってしまった仲間もいるけど、この世界で一緒に何とかサバイブする仲間が増えてくれたらうれしい。内なる闇を抱えながらも、何とか生きている人。一生懸命でとってもほほえましいではないか。たとえ社会で評価されなくても、周りから変人扱いされたとしても。



まぁ、でも最後のはあくまでも私のわがまま。

とにかく、あなたには、自分に対してたくさんおつかれさまを言ってあげてほしい。それから、あなたみたいに一生懸命な人、私は大好きだから。あなたも今よりほんのちょびっとでいいから、あなた自身を好きになれますように。

元毎日学校行きたくない消えてしまいたいと思っていたティーンより。

愛をこめて。




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